要約問題攻略のポイント③筆者の言いたいことと自分の意見を立て分ける!

今回のポイント

要約問題は「筆者が言いたいこと」(客観)と
「自分が面白いと感じること」(主観)を立て分けること!
色の塗り分けで要約問題もクリアできる!

要約問題で点を取るために!

大学院進学で出題される
小論文試験の「要約問題」。
 

自己流で取り組んで
失敗する人が数多いこの要約問題の
解き方をこれまで2回に分けて説明してまいりました。

 

要約とは
筆者の議論の流れを活かして
文字数を縮めればいいということ、

要約問題のためには
3色ボールペン方式で課題文を読み込めばいいことを
お伝えしてきました。

  

前回の内容では
「まあ大事だと思うところ」に青線
「とても大事だと思うところ」に赤線を引き、
自分が「面白いと感じたところ」に黒線(緑線)を引くのがポイントでしたね。

そして、
赤線の内容を必ず入れた上で
要約の規定文字数まで
青線を適切に入れていくと
要約問題はラクラク解けるということを説明してきました。

「では黒線(緑線)は何に使うのか?」

という部分について
まだ解説していませんので
今回はこの「黒線」部分の使い方をご説明いたします。

3色ボールペンの「黒線」の使い方

3色ボールペン方式において、
青線赤線と黒線とでは
意味合いが違います。

青線赤線
「客観的に」大事な内容、
つまり自分以外の人・著者にとっても
「まあ大事」「とても大事」と思われるところに
線を引いてきました。
 

一方、黒線は
「主観的に」大事な内容となっています。 

つまり線を引いた
あなた自身が
「面白いな」「興味深いな」と
感じるところに線を引いているわけです。
 

 

自分が興味のあるところに引けばOK!

3色ボールペン方式の提唱者である
齋藤孝さんは「呼吸」に興味関心があるそうです。 

ご自身でも呼吸法について
本の中でも言及されています。
 

そのため、本を読んでいても
「呼吸」に言及している箇所に行き当たると、

 「お、これは興味深い!」

と思われるそうです。

 

 

話の本筋に関係なくても
齋藤さん自身が「面白い」と思ったところに
黒線(オリジナルでは「緑線」)を引かれるわけですね。

実はこの発想、
極めて大事です。

「筆者がいいたいこと」と「自分が面白と思うこと」は違う!

本を読むときのポイントは
筆者が言いたいことと
読み手である自分が興味深いと思うところは
全く違うという前提を持つこと、です。

よく「なんとなく」線を引いている人がいますが、
この場合「筆者が言いたいこと」に線を引いていることもあれば
単に「自分が面白いと思ったこと」に線を引いていることもあります。

 

こうやって
「客観的に」大事なところと
自分が「主観的に」面白いと感じるところを混ぜてしまうと
要約は失敗するのです。

 

「自己流で」要約を書く人は
ともすれば筆者が伝えたいところではなく
自分がただ「面白い」と思ったところだけで
要約をまとめてしまうことが多いです。
 

そうすると、
要約の点数は極めて低くなってしまいます。
 

まずは筆者が伝えたいこと(青線赤線)と
自分が純粋に面白いと思うところ(黒線)とを
色で塗り分けることが大事です。

 

そうすると要約は書きやすくなります。

 

色線が何本も重なってもOK!

「でも、たとえば筆者が言いたいことと
 自分が面白いと思うところがかぶった場合は
 どうすればいいですか?」

こういうご質問をいただくこともあります。

 

こういう場合は
青線(または赤線)の下に
黒線も引けばOKです。

 

筆者が言いたいことと
自分が面白いと感じるところが
重なっても何ら問題ないのです。

 

大事なのは
筆者が言いたいことではないところ
勝手に自分が「ここはこの文章で大事なところだ」と
早合点し、
自分の「主観」にもとづいて要約を書いてしまってはならない、
ということなのです。

 

(こういう回答、
 点数が極めて低くなりますので
 気をつけましょう!)

 

今回のポイント


要約問題は「筆者が言いたいこと」(客観)と
「自分が面白いと感じること」(主観)を立て分けること!
色の塗り分けで要約問題もクリアできる!

要約に黒線は使わないけれど…。

前回もお伝えしましたが
要約問題には直接は
黒線の内容は用いません。

「じゃあ、黒線を引くのは何のためなの?」

と思われる人もいらっしゃることでしょう。

 

黒線を引く最大の「意義」は
要約問題の「次」の問題にあります。

 

たとえば実際の大学院入試でも
問題1で「課題文を要約しなさい」という
出題があった後、

問題2で
「課題文を読んでの自分の意見を
 800-1,000文字で書きなさい」

という出題があるケースもあります。

 

この場合、
自分なりの考えを引き出すヒントとなるのが
「黒線」の部分なのです。

 

黒線があると意見を考えやすくなる!

自分が黒線を引くということは
自分にとって何か気になる箇所のはずです。

 

場合によっては筆者にツッコミを入れたかったり、
筆者に反論したかったりするところかもしれません。

あるいは
「そうそう、自分もこういう経験がある!」
と感じたところかも知れません。

こういう部分に黒線を引いていると、
その内容をヒントに
自分の意見を書きやすくなるのですね。

 

もし余力があれば
単に黒線を引くだけではなく

「ここの部分、自分はこう思う」

などと自分が思ったこと・気づいたこと・感じたことを
簡単でいいので余白に書いておくといいでしょう。
 

 

そうすると
問題2を解く際のヒントとなるのです。

 

…さあ、いかがでしょうか?

 

対策しづらい要約問題ですが、
3色ボールペン方式を使っていくと
攻略もしやすいですね!
 

3色ボールペン方式、練習して使えるようになろう!

ただ、3色ボールペン方式について
「知る」だけだと
本番では役立ちません。

 

キチッと練習し、
技術として使えるようになることで
本番でも活用できるようになるのです。
 

こうやって3色ボールペン方式を身に着けていれば
要約問題は単なる「サービス問題」に過ぎないのです。

 

(なお、よりレベルの高い要約を書けるようになるには
 二項対立の意識をするなど
 さらに多くのポイントがあります。
 興味のある方はお問い合わせください)

 

ぜひ試験本番に勝利するために
3色ボールペン方式、
使えるようになってみてくださいね!

 

ではまた!


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