大学院進学のキーワードはフライング。専門看護師の必読書!『看護師の倫理調整力』を読む!




今回のポイント
大学院入学「後」の学習は
フライングで勉強しておく!
すると資料作成・面接・小論文の学習に役立つ!

 

専門看護師に求められる「倫理調整」とは何?

 

「専門看護師を目指しているのですが、
 【倫理調整】の部分が今ひとつよくわかりません。
 なにか良いテキスト、ないですか?」

 

先日、受講生の方から
こういったご質問をいただきました。

 

 

倫理調整とは?

ここで
ちょっと「倫理調整」について
説明しますね。

 

 

大学院修士課程を経て
試験を受けることで資格を得られるのが
専門看護師(CNS)という資格です。

(実務経験5年以上などの要件もあります。
詳しくはこちらをご覧ください↓)

https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cns

 

 

この専門看護師には

  実践・相談(コンサルテーション)・調整・
倫理調整・教育・研究

という6つの役割が求められます。

 

 

この6つ、
わかったようでわかりにくい役割なのですが、

その中でも特に難しいのが
「倫理調整」です。

 

 

倫理調整とは
「個人、家族及び集団の権利を守るために、
 倫理的な問題や葛藤の解決を図る」
役割のことをいいます。

(公益社団法人 日本看護協会サイトより)

 

 

患者さんの価値観や
家族の価値観のすり合わせなどを行っていくことを
いうのですね。

 

 

この倫理調整、
「インフォームド・コンセント(IC)」が
求められるようになった昨今、
重要性が増しています。

 

 

 

 

ただ、こういう倫理調整って
イマイチどういうものかわかりにくいですし、

「専門看護師ならではの
 倫理調整力とは何か」

を知る機会も少ないです。

 

(別の記事で書いた『専門看護師のコンピテンシー』にも
書かれていますが、
こちらは「倫理調整」はあくまで
サブ的テーマとなっています)

 

 

だからこそ、

「専門看護師を目指しているのですが、
 【倫理調整】の部分が今ひとつよくわかりません。
 なにか良いテキスト、ないですか?」

という質問が時折聞かれるわけです。

 

『看護師の倫理調整力』は良テキスト!

 

そんなときに役立つテキストがあります。

 

 

それが
『看護師の倫理調整力 専門看護師の実践に学ぶ』
です。

 

 

専門看護師の6つの役割のうち
まさに「倫理調整」に焦点を絞ったテキストです。

 

 

この本の良い所は
実際の事例(をアレンジした事例)に対し
「どのような倫理調整が求められているか」
「どんな対応をすべきか」
を読みながら考えることができる点です。

 

 

人口血液透析を拒否?専門看護師としてどうする?

 

たとえば本書には
「人工血液透析治療を拒否する
一人暮らしの高齢患者に対する在宅療養支援」
というテーマが出てきます。

 

 

在宅で治療を受けている
75歳の五郎さん。

 

この五郎さん、
人工透析をすればまだ何年も元気でいられるのに
それを拒否している、という事例が掲載されています。

 

「どうして五郎さんは人工透析を
断っているのか?」

それを在宅看護の専門看護師が
じっくり聞いていきます。

 

話を聞いていくなかで
五郎さんが「家にいること」に
価値をおいていることがわかりました。

 

「結果、五郎さんにとっては、
人口血液透析をするために自宅を毎週、
数時間空けることが
大変なQOLの低下につながることがわかった。

「親の土地に自分が建てた自分の城だ、
何時間も空けたくない。
ここにいる。
ここで迎えを待つ」

と、週に数時間、
決まって家を空けるのがひどく苦痛であること、
透析をせずにあの世から迎えが来るのを待つことに
価値を置いていることがわかった」

(鶴若麻里・長瀬雅子編, 2018, 『看護師の倫理調整力』
日本看護協会出版会 68ページ)

 

この後 専門看護師として、
なるべく五郎さんの意思決定を実現できるよう
周りを説得していきます。

 

 

それと同時に、
いま出来る他の治療・他のケアは
積極的に行うこととしていくこととなったようです。

 

医療者としたら
「透析を受けたらまだまだ生きられるのに
どうして拒否するの…?」
と思ってしまいやすい事例です。

 

 

ですが、あえて専門看護師として
こういった倫理調整を行っていったわけですね。

 

 

どの価値観を優先する?倫理調整は難しい…!

 

本書にはこういった事例と
専門看護師によるアセスメント(見立て)が
14例出てきます。

 

今回の五郎さんのように
本書に載った事例には
「どの価値観を重視するか」
悩ましいものが多いです。

 

だからこそ、『看護師の倫理調整力』を読むことで
専門看護師に求められる「倫理調整」はどういうものか
実践的に考えることが可能です。

 

(なお、本書のアセスメントが
どの場合にも当てはまる正解なのではなく、
状況によって結論は変わってくることについては
読みながら注意する必要がありますね…!

 

修士課程のテキストとして使っているところも!

 

このテキスト、
修士課程の教科書としても
活用しているところもあるようです。

 

 

大学院入学後はもちろん、
入学前から読んでおくと
学習の役にも、
実践の役にも立ちますね!

 

 

今回のポイント

 

今回のポイントです。

 

大学院入学「後」の学習は
フライングで勉強しておく!
すると資料作成・面接・小論文の学習に役立つ! 

 

 

「ゼロから教えて下さい」と書くと落ちる!

 

 

大学院進学 準備のキーワードは
「フライング」です。

 

たまに志望理由書を
「○○について全く知らないので
入学後、ゼロから教えてほしいです」
というスタンスで書く人がいますが、

これだと大学院から
マイナス評価を受けてしまうかも知れません。

 

 

志望理由書の正しい書き方の流れ

 

 

大学院は
「ゼロから教えてもらう」ところではなく

「ある程度は自分でも学んでいるが、
これ以上の内容を行うには
大学院で専門的に学ぶ必要がある」

ために入学するところとなっているからです。

 

 

 

なので
「ゼロから教えてほしいです」と書くのではなく、

「今の時点で
自力でここまで勉強したけれど、
ここからは自力では難しいので
貴学で研究をしたい」

という流れで書いたほうがいいのです。

 

 

受験するときから大学院のテキストを読む!

 

 

こういう流れで書くためには
受験する段階から
大学院で使用されるテキストを
読んでみることがポイントとなります。

 

そうやって「フライング」で学ぶことで
大学院進学において
適切な資料作りが可能となるのです。

 

 

 

今回は『看護師の倫理調整力』を
ご紹介しましたが
こういった「大学院で使われているテキスト」について
今後も本ブログでお伝えしていきますので
楽しみにしていてください。

 

 

☆これまでに紹介した
必読書はこちら↓

 

ではまた!


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