作文の書き方⑫「一人」を決め、その人のために書く!

文章を書くとき、自分の好きなことをテーマに書くと楽しく書けます。
ですが、一定以上の量の文章を書こうとすると途端に悩みだすものです。
坂本龍馬の好きな人が「坂本龍馬物語」という文章を書く場合を例に取ってみましょう。

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いろんな書き方があります。
高知県で龍馬が生まれるところから書くことも、
江戸で勝海舟と出会うところから書くことも、
近江屋事件で暗殺されるところから書き【死ぬ直前の回想】として文章を続けていくこともできます。

書き出しからしてたくさんの書き方があります。
文体も「だ」や「である」という常体で書くこともできますし、
「です」「ます」という敬体で書くこともできます(ちなみに本稿は敬体で書いてます)

☆常体・敬体がイマイチわからない方はこちら

内容も「幕末」がどんな時代か詳しく書くこともできますし、
その辺りをはしょり、全く解説無しで歴史事項を書くこともできます。

こと坂本龍馬物語を書くだけでも無数の書き方があります。
(そんなわけで作家は悩むのです)

いちいち書き方を考えているだけで時間だけが過ぎます。

そんな時はどうすればいいのでしょう?

それが「『一人』を決め、その人のために書く!」というコツです。

文章には無限に書き方がある、と書きました。
そのときに書き方の方向性を示してくれるのが「誰に向けて書くか」という点です。

誰かに書く手紙や入試の際の作文問題などでは「誰に向けて書くか」はハッキリ見えます。

当然、読んでくれる相手に届くように書くことになります。
(当たり前のようなこのことを忘れている作文も多いのですが・・・)

一定以上の量の文章を書くときも、これを使います。
自分がいちばん読んで欲しいのは誰か、を考えるのです。

坂本龍馬物語の例では、歴史マニアに読まれたいのか、歴史嫌いの小学生に歴史の面白さを伝えたいのか、ビジネスマンに坂本龍馬から何か教訓を学び取って欲しいのか等を決めることから始まります。

そして身近に当てはまる人がいれば、徹頭徹尾その人に届くようにだけ、工夫して書いていくのです。

不思議ですが、「一人」にあてた文章ほど心に響きます。

「誰でもいい」「みんなに読んでほしい」ために書いた文章は、何故か心に響きません。

100万人のために唄われたラブソングなんかに僕はカンタンに想いを重ねたりはしない(ポルノグラフィティ「ヒトリノ夜」

「自分がいちばん読んで欲しいのは誰か」を考え、その「一人」のために書く!

やってみてください。


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