仕事の合間に美術館に行こう!高橋喜代史展に行ってきました!〜美術館で「静」の鑑賞をする日本、「動」の鑑賞をする欧米〜

 

今回のポイント
美術館はインスピレーション・アイデアを得られる
絶好の空間。
地元で「行っていない」美術館に行ってみては?

 

北海道各地のシンボルを作った男・本郷新

 

北海道、稚内の「氷雪の門」
釧路の幣舞橋の「四季の像」(「冬の像」)。

函館の石川啄木像
札幌 大通公園の噴水前にある「泉の像」(下の写真です)。

 

これらって、ある意味
その場所の「シンボル」にもなっています。

 

 

写真で見てみると
「ああ、あの彫刻か」
と思い出すことも多いですし、

観光に行った際
写真を撮る人も多い場所です。

 

 

これらの彫刻、
実は【同じ人】が作っていたということを
ご存知でしょうか?

 

 

それが北海道を代表する彫刻家・
本郷新(ほんごう・しん)さんです。
(1905-1980)

本郷新記念 札幌彫刻美術館の紹介より)

 

 

作った作品一覧を見ると

「あ、これ、北海道の〜〜にあった!」

という物が非常に多いのです。

 

 

(なお、本郷さんの作品は
広島の平和記念公園
中央大学・立命館大学など
全国に作品がありますので念のため)

 

 

本郷新記念 札幌彫刻美術館に行ってきました!

 

 

この方のアトリエを改装して作ったのが
本郷新記念 札幌彫刻美術館。

 

 

本郷さんの作品が
館内外に大量に飾られています。

 

先日、この本郷新記念 札幌彫刻美術館まで
1人で行ってきました。

 

そして1人で
彫刻をじっくり鑑賞してきました。

 

彫刻って、
人間の肉体の持つダイナミズムや
「美」を究極の形で示しています。

 

 

基本的には
「人間それ自体」を描けるというのが
彫刻の強みだと思うのです。

 

 

 

私はぜんぜん芸術の造詣がないのですが、
そんな私でも
彫刻の持つ力強さやエネルギーを
学び取れるのが面白いところです。

 

 

作品とじっくり向き合う休日

 

 

ちょうど雨が降っていたこともあり
来ている方もまばら。

 

なので誰にもじゃまされず
じ〜っと作品に向かい合えました。

 

 

1つひとつの彫刻と向き合うと
作者の「息遣い」や「手の動き」も
見えてきます。

 

 

そういう「情熱」を感じ取れるのが
興味深かったですね。

 

 

 

ちなみに、円山の宮の森エリアは
いわずと知れた高級住宅街です。

 

帰りに通った街並みは
軒並み豪邸揃いでした。

 

「こういう場所にアトリエを持てた事自体が
本郷新さんの【凄さ】なのかもな・・・」

と下世話な発想が湧いてきました(笑)

 

本郷新記念 札幌彫刻美術館はこちら↓
http://www.hongoshin-smos.jp/

(Googleマップでは「休館」と出ていても
先日行ったときは開いていましたので
一度電話で確認するほうがよいかと…)

 

 

今回のポイント

 

 

今回のポイントです。

 

美術館はインスピレーション・アイデアを得られる
絶好の空間。
地元で「行っていない」美術館に行ってみては? 

 

 

美術館に癒やしを求める日本、インスピレーションを求める欧米

 

 

美術館に対する意識って
日本と欧米では大きく違っています。

 

日本では「教養」を学んだり
「じっくり鑑賞する」ことでの
「癒やし」のために
美術館に行くケースが多いです。

 

仕事の疲れを癒やし、
リラックスするための場所として
美術館を捉えています。

 

一方、欧米の人、
特にエリート層は「教養」はもちろんですが

「インスピレーション」や「アイデア」を得るために
美術館に行くケースが多い、

といいます。

 

 

 

仕事に対し新たな視点を見つけたり、

「こういう発想があるのか!」

と気づきを得たりするための場所として
美術館を捉えています。

 

 

「静」的な日本、「動」的な欧米

 

ある意味、日本での鑑賞の仕方は
「静」的な鑑賞である一方、

欧米の鑑賞の仕方は
「動」的であるのです。

 

 

 

私自身は
美術館では「静」「動」両方を得るために
行くようにしています。

 

 

つまり、ゆっくり芸術に触れて
リラックスするだけでなく、

「へ〜、こんな見方があるんだ!」

アイデアを得るためにも行くようにしています。

(私の密かな趣味の1つ、です)

 

 

高橋喜代史展「言葉は橋をかける」

 

ちなみに、私が今回美術館に行ったのは
本郷新さんの彫刻展示を観るだけではなく、

私の知人である
高橋喜代史さんの特別展がここで開催してあるので
それを観るのも目的でした。

 

本郷新さんの彫刻でも
「静」「動」両方の視点を得ることができましたが、

特別展の高橋喜代史さんの展示では
特に「動」的視点を得ることができたように思います。

 

高橋さんの社会派アーティストとしての活動が
伝わってきたからです。

 

「1年間預かってくれたら1万円お支払いします」

 

興味深いのは
「10万年をせおう」という展示。

 

中身がわからないゴミ袋を
「1年間預かってくれたら1万円お支払いします」
とお願いをする様子が
映像で上映されていました。

 

…これだけいうと
「?」な内容ですが、

このお願いを北海道の
寿都(すっつ)町や神恵内(かもえない)村の役所前で
行ってしまうという「ゲリラ」的な映像が上映されています。

 

寿都町と神恵内村の共通点は
核ゴミの最終処分場建設
文献調査に立候補しているところ。

 

 

核のゴミを受け入れるかわりに
お金をもらうというやり方へ問題提起をするという
映像作品です。

(ちなみに私は
特に賛成・反対どちらの立場でもありませんので念のため…)

 

 

ゲリラ的にやっていて

「ここは敷地内なので
外でやってください」

と注意される様子まで映像に写っていて、
観る者に考えさせる上映でしたね。

 

 

「Poster」

 

他にも興味深いのは
「Poster」という作品。

大判ポスターを高橋さん1人が
札幌駅前で「がんばって」貼っている様子を
撮った映像です。

 

ポスターが大きすぎてなかなか貼れず
悪戦苦闘している前を、
通行人が一部の人を除いてことごとく「無視」して通る。

(写真は通行人の1人が手助けしてくれているシーンです)

 

ポスターには「Help」と書かれているのに
みんな無関心で通り過ぎる。

 

その様子が上映されています。

 

 

 

こういうアーティストの活動を見ていると

「へ〜、こういう見方も出来るんだな」

「こういう発想もありなんだな」

とインスピレーションが湧きます。

 

まさに「動」的な見方が出来るように思うのです。

 

 

美術館で新たな視点を手に入れよう!

 

さあ、今週も新たに始まりますが、
仕事の合間で、
あるいは休日に美術館に行って
「静」「動」両方の鑑賞を得てみると
仕事や生活の張り合いに繋がりますよ!

 

 

特に高橋さんの特別展は
先日始まったばかりですので
行ってみると楽しいです。

 

☆高橋喜代史さんの特別展はこちら↓

第3回本郷新記念札幌彫刻賞受賞記念
高橋喜代史展 言葉は橋をかける
hongoshin-smos.jp/d_detail.php?no=139

 

ではまた!


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