いまの高校1年生は不幸?センター試験が廃止され、大学入学共通テストスタート!

今日のポイント
批判はあっても大学入試改革は続く。
「論理力」「記述力」、今の間に身に着けませんか?

 

いま、
大学入試が大きく変わる時期になっています。

 

いちばんの変化は、
大学入試センター試験が廃止されること、
です。

 

 

大学入試センター試験が無くなる代わりに
大学入学共通テストがスタートします。

 

 

全面的に改訂され、
「記述」問題も出題されるようになるのです。

 

 

全面改訂の前に、
「サンプル問題」も発表されました。

 

 

 

でも。

これがまた、「イマイチ」なんですね。

 

 

『国語教育の危機』という最近出た本では
このサンプル問題がいかにダメかを
新書1冊かけて克明に批判しまくっています。

 

ひとことで言うと、
この本は【大学入学共通テストは最悪の内容だ】、
と訴えかける本です。

 

 

本来は読解や表現など多様な要素があった「国語教育」を、
単なる「情報処理」問題に貶めている、と主張するのです。

 

 

具体的には、サンプル問題では
「複数の資料を比較して答える問題」が
多く出題されたことが指摘されています。

 

いままでのセンター試験より
読むべき文章量が圧倒的に増えたんです。

 

 

これは読書習慣がない受験生にとっては
そうとう「痛手」でしょう。

これまで40ページほどだった
現代文の問題用紙が
50ページにまで増えているのです。

(多少は試験時間は伸びましたが)

 

 

膨大な文章の中から
必要な情報を見つけ出し、
それをまとめるという問題が出ています。

 

 

文部科学省は
〈複数の資料を比較して答える問題〉を
出すよう指示しました。

 

 

その結果、
国語の問題では
現代文どころか
古文でも漢文でも、
「複数の資料を比較して答える問題」ばかりが
一つ覚えのように出題されたんです。

 

 

漢文の比較問題って、
どういうことかわかりますか?

サンプル問題では
〈太公望〉の話が出てきます。

太公望と文王との出会いを描いた漢文と、
佐藤一斎がその漢文を解釈した「漢詩」の
2つが出てくるのです。

 

意味なく複数の資料が提示され、
それでいて、あまり意味のない「比較」問題が
出題されている。

 

 

『国語教育の危機』は、
そうボロクソに批判を続けるという本です。

 

 

膨大な文章の中から
必要な情報を見つけ出し、
それをまとめるという問題。

 

 

これ、一見いまの時代に対応しているように
思えますよね。

 

 

でも、国語って本当にそれだけで良いのかと言うと
微妙です。

 

 

大学入学共通テストのサンプル問題を見てみると、
「情報処理」の方法だけが求められていることがわかります。

 

 

でも、国語の教育って
単なる「情報処理」で良いわけではないと思うのです。

私としては「情報処理」だけでなく、
「生き方」や「考え方」につながる
「論理力」や「表現力」も
身につけるべきだと思います。

 

 

ですが、サンプル問題を見ていると、
「とにかく資料の比較問題を出せばいい」
「とにかく文字量を増やせばいい」
という「手段」にばかりこだわっているように感じられます。

 

 

大事なのは
「どんな教育を行うか」という
「手段」ではありません。

 

 

国語教育を「なんのために行うか」という
「目的」を定めることが必要なのです。

 

 

実はサンプル問題では
単なる「手段」としての情報処理問題が
出されているだけで、
「なんのために国語教育は存在するのか」という
問い直しが皆無である点が問題なのです。

 

 

 

私自身、どんな国語教育が
必要なのかはたまに考えますが、
ぜんぜん深められていません。

多くの人にとってもそうでしょう。

 

この問いかけ無しで
やみくもに国語の問題を作っても
あまり意味がないのです。

 

 国語教育を通して
 どんな人間を育成したいか。

 

 未来の日本にはどんな教育が必要か。

この問い直しこそ必要なはずです。

 

 

 

『国語教育の危機』は面白い本ですが、
「では結局、どんな国語教育を行うべきなのか」が
描かれていない点が気になりました。

 

 

今日のポイントです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
批判はあっても大学入試改革は続く。
「論理力」「記述力」、今の間に身に着けませんか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 

大学入学共通テストの全面移行は
2020年度からです。

 

 

つまり2021年1月に行われる試験から、
ということになります。

 

 

要するに2018年4月に高校に入った
いまの高校1年生が、
第1回の受験者となるのです。

これだけ大幅に大学受験が変わることって
そうそうありません。

 

ある意味「被害者」な気がします。

 

受験生にとっては大学受験の
大幅改訂は「迷惑」な話なのです。

 

 

ですが、時代の流れとしては
どんなに批判があっても
「記述」や「論述」重視に移っていくはずです。

これは学校だけでカバーできる変化かというと、
そういうわけにはいかないようです。

 

何故かと言うと、
学校の先生ってやることがあまりに多いので、
十分な対応ができないからです。

(私も高校教員だったのでよくわかります)

 

だからこそ、
高1など、早い段階からの
小論文・論述試験対策が有効になってくるはずです。

 

 

作文教室ゆうがお力になれれば幸いです!

 

☆お問い合わせはこちらからどうぞ。

アクセス・お問い合わせ

 

ではまた!


☆メルマガ登録後1通目が届かない場合はこちらをご確認ください。
メールが届かない場合

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください