作文の書き方97 誤解を防ぐための裏ワザ!まずは結論から書け!

今日のポイント
はじめに「結論」を示せ!
細かい説明はあとにせよ!

 

一生懸命 文章を書いていて、
いちばん切ないことがあります。

それはせっかく書いた文章に対して、
読み手が間違った解釈をしている場合です。

 

せっかく書いたのに、
ぜんぜん伝わっていない…。

 

この切なさって
非常に大きいんです。

 

 

相手に正確に伝わる文章を書く。

これ、けっこう難しいことです。

 

先日、
『わかったつもり』という本を読んでいました。

この本は、
いかに人が一読して「わかったつもり」になっているか、
実験データを元に指摘しています。

 

本書では、雰囲気だけで「わかったつもり」に
なってしまっている
危険性を伝えているのです。

 

 

たとえば、人間は
「何の話か」を決めてしまったら
その方向で話を聞いてしまうのです。

 

「ああ、これって、あの話ね」

一度認識してしまえば
ずっとそのまま誤読されてしまいます。

しかも、読み手は
誤読していることに全く気づかないのです。

 

以前この記事でも
「どじょう問題」について書きました。

 

これはある大学の研究員が
「土壌汚染」の話を講演会で行ったときの
お話です。

 

一生懸命「土壌」について説明していたのに、
聞き手には「魚のどじょう」の話だと
勘違いされてしまった、という話です。

 

これ、実は心理学でいう「スキーマ」が
原因なのです。

「スキーマ」というのは
ものごとを認識するための枠組みのようなもの。

「こう来たら、こうなる」
と予想できる枠組みのことです。

 

土壌汚染の専門家にとっては
「どじょう」という言葉を聞いたら
土の性質を意味する「土壌」を認識します。

一方、専門家でない人にとっては
「どじょう」という言葉を聞いたら
魚の「どじょう」を認識するのです。

 

一度「こういう話だ」と決めてしまうと、
もうその認識でしか話を聞けなくなります。

 

 

今回ですと、一度「魚のどじょう」の話だと決めつけてしまうと、
どんな話があっても「魚のどじょう」の話だと
解釈してしまうのです。

 

 

たとえば、「黒い土壌」「赤い土壌」も
「黒いどじょう」「赤いどじょう」の話だと
誤読してしまうんですね。

 

どこかに違和感があっても
最後まで誤解に気づかないことも多いのです。

 

 

これ、文章を書く際に
非常に大事な点です。

 

 

よく、文章の書き方を描いた入門書では
「結論から書きましょう」
と書かれています。

 

「結論から書く」のは
読み手に正しい「スキーマ」を
与えるためです。

 

はじめに「結論」を伝えると、
読み手はその方向性で
正しく読んでくれます。

たとえば原子力発電所について
レポートを書くなら、
「原子力発電所は廃止すべき」
「原子力発電所は現存させるべき」
という結論から書かなければならないのです。

そうすれば読み手も
誤読せず理解してくれます。

 

はじめに結論がわかるなら、
その後に出てくる説明も
どの「スキーマ」に落とし込めばいいか
よくわかるからです。

 

例えば、
「原子力発電所は廃止すべき」という
結論が最初に書かれていれば、どうでしょうか。

読み手は
次に来るのが「原子力発電所はいかに危険か」
「新エネルギーをどう普及させるか」など
という内容が来ることを予測できるのです。

反対に、
「原子力発電所は現存させるべき」という
結論が最初に書かれていればどうでしょうか。

読み手は
次に来るのが「原子力発電所の安全性」や
「エネルギーの安定供給の重要性」など
という内容が来ることを予想できるのです。

 

これがもし、
冒頭に結論が書かれていなければどうでしょうか?

読み手は次々説明される内容を
どのように読み取っていいか
わからなくなります。

 

 

原子力発電所の例ですと、
「今後のエネルギー政策を考える」
という内容からスタートする場合、
原子力発電所を廃止させる話か、
それとも現存させる話か、
読み取ることが難しくなります。

 

 

結果、書いていた意図と違う読み取りを
されてしまうことがあるのです。

 

今日のポイントです。

・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめに「結論」を示せ!
細かい説明はあとにせよ!
・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 

はじめに「結論」を示してしまうと、
読み手は楽です。

どの方向で説明が来るか
よくわかるからです。

 

よくわかるからこそ、
読み手に伝わる、
説得力ある文章になるのです。

 

はじめに「結論」から書く!

 

これを肝に銘じて書いていきましょう!

☆この内容は
8/5・8/6に兵庫県2会場で行った
「ロジカルシンキングで論理的に考える方法」講座でも
お伝えしています。

【神戸・三ノ宮編】

【西脇・多可町編】

 

ご参加、ありがとうございます!

 

ではまた!

☆今回のように「作文の書き方」を
100本以上まとめています!

「もっと書き方を学びたい!」

という方はこちらをどうぞ。

知るだけで文章力がアップする!作文の書き方100のコツ

 


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