「慶應義塾大学SFCに行くための小論文の指導をしてください!」という依頼

小論文が非常にハード!慶應義塾大学SFCとは?

 

こんにちは、
作文・論文アドバイザーの
藤本研一です。

 

 

最近、高校2年生のお子さんを持つ
保護者の方から、
こんな依頼を受けました。

 

「慶應義塾大学の総合政策学部を
子どもが目指しています。
小論文の指導、できますか?」

 

この依頼、
驚きでした。

 

受験生の頃、
私は一時期、
「慶應義塾大学の総合政策学部」
を目指していました。

「環境情報学部」と合わせて、
SFC(エスエフシー)と呼ばれる学部。

 

これは
慶應義塾大学の
「湘南藤沢カレッジ」
にあることから、
頭文字を取ってSFCと呼ばれているのです。

☆東京にはないのです。

 

「法学部」や「経済学部」というくくりではなく、
多分野融合型の学問が学べる学部。

 

私が受験生だった10年前から、
「起業したい!」
「海外行きたい!」
「もっと視野を広げたい!」
・・・という
「アツい」受験生に人気の学部でした。

 

まあ、実態は
「英語だけ出来る帰国子女」
の「受け皿」的側面もあるのですが・・・。

 

なんと
「英語と小論文」や
「数学と小論文」だけで
受験可能な大学なのです。

 

 

ともあれ、
いまだに憧れのある学部です。

 

 

ただ。

 

この慶應義塾大学のSFCは
「小論文」が
異常に難しいのです。

 

そして、
仮に数学や英語が満点でも
小論文がダメなら不合格となる
学部なのです。

 

 

SFCの過去問を見てみると

 

実際に、
どれくらい問題が難しいか、
見てみましょう。

過去問を見てみると、
試験時間120分の間に、
論述すべき文字数は
1,400~1,700文字。

 

一般的な大学の「小論文」では
「60分で600文字」のところもありますので
倍以上の負担です。

 

その上。

 

 

内容が非常に難しいのです。

 

 

単なる
「要約問題」
だけではありません。

 

「問題意識」が問われます。

 

 

たとえば。

 

2016年の過去問を見ると、
問題用紙には
「格差社会」に関する
6つの資料が記載されています。

 

そこから
「対立する視点」を持つ資料を選び、
それぞれを200文字以内で要約する(問題1)。

 

その後、
「なぜ異なる結論になったか」を考え
300文字以内でまとめます(問題2)。

 

最後に、こんな設問がきます。

 

問題3
あなたが本校に入学し、
卒業する頃には
日本の「格差」はどうなっていると予想しますか。
特に①国際比較、
②職業の世代間移動、
③高齢化という3つの視点で見た時の変化をすべて
予想してください。

そして、あなたの予想をより説得的なものに
するために、
あなたが総合政策学部に入学後、
どのような調査や分析が必要になるかということもあわせて、
600字以内で記述しなさい。

 

単に、
「自分の意見」を書くだけでは足りません。

 

入学後、
どのように調査・分析し、
研究していくことが必要かという
視点が問われています。

 

この視点、
要は
問題意識
ということです。

 

 

慶應義塾大学の
総合政策学部(と環境情報学部)は
問題意識のある学生を求めているのです。

 

問題意識とは何か?

 

問題意識とは何でしょう?

 

問題意識とは、

「これ、一体どうなっているんだろう?」
「これ、どうやったら出来るんだろう?」
「これ、どう活かせるんだろう?」

という、
疑問を持つことを意味します。

 

いままでの教育では
実はこの「問題意識」を
無視してきました。

 

 

「とにかく、この公式を覚えろ!」
「とにかく、この年号を暗記しろ!」
「とにかく、周期表のタテ列は覚えるものだ!」

 

これまでの教育は
「とにかく覚える」
的側面が強かったのです。

 

もちろん、
覚えるべきところを暗記するのは
重要です。

 

ですが、それが全てではありません。

 

 

むしろ、
「暗記」した内容を
どう使っていけるか、
どう活かしていけるかのほうが重要なのです。

 

 

ようやく学校でも、
「アクティブ・ラーニング」
の導入が求められるようになりました。

 

 

「アクティブ・ラーニング」とは
「覚える」ことの先にある
「問題意識」を重視した学習のことです。

 

つまり、
「知識」をどう使っていけるかを
議論したり、
考えたり、
整理したりする力を求めているのです。

 

そして、
慶應義塾大学SFCは
この「問題意識」を持った学生を
求めているのです。

 

 

だからこそ、
慶應義塾大学SFCの
卒業生には
起業家もいれば
社会起業家もいます。

クックパッドの社長もそうですね。

 

社会起業家でいうと、
病児保育で有名な
フローレンスの駒崎さんも
SFC出身です。

一青窈やキックザカンクルーの
メンバーなど、
芸能人もいます。
(トリンドルもそうなんですね)

詳しくはこちら。
https://matome.naver.jp/odai/2134708823981637501

 

 

いろんな卒業生がいますが、
大事なのは
やはり「問題意識」を
大事にしている人はうまくいく学部だ
ということです。

 

逆に言えば、
たまたま
小論文がうまくかけ、
筆記試験で点が取れて合格しても

「問題意識」がしっかりしていなければ
行く意味のない大学だ
ともいえるのです。

 

「受かったあと、
自分は何をしたいのか」

 

これを常に問うことが必要です。

 

 

そしてこの精神性は、
慶應義塾大学の創設者から
ずっと受け継がれています(たぶん)。

 

 

 

 

慶應義塾大学の創設者は?

 

 

もちろん
福沢諭吉です。

 

この人は、
問題意識の塊のような人です。

幕末に、

「これからは
オランダ語ではなく、
英語の時代になるはずだ!」

と英語の塾を作ります。

 

 

「日本に、
ちゃんとしたジャーナリズムが
必要だ!」

 

と考え、
新聞(郵便報知新聞)や
言論雑誌(明六雑誌)を
作ります。

 

この郵便報知新聞は、
「報知新聞」→「スポーツ報知」と
形を変え、
今も残っています。

 

単に知識を覚えるだけでなく、
それを
「どう使うか」
「どう活かしていけるか」
を考える。

 

その上で、

「今の日本には何が必要か」
「自分は何をすべきか」

考え続けてきたのが
福沢諭吉なのです。

 

 

福沢諭吉の精神性があるからこそ、
SFCの入試の小論文は非常にハードなのです。

 

SFCにかぎらず、
慶應の各学部入試には
小論文が課されます。

 

それはおそらく、
小論文を書かせることで
その受験生の「問題意識」を
探っているわけです。

 

 

 

 

そんなわけで
私は本当は慶應に行きたかったのです・・・(涙)。

 

でも、
慶應はそんな私の思いを
無碍に否定し、
私に不合格を突きつけたのです・・・。

 

だから、
合格させてくれた
早稲田大学のほうが好きになりました。

 

 

 

ともあれ、
慶應SFCの依頼がある以上、
その人が確実に合格できるよう、
真剣に授業を行っていきます。

 

あまり
慶應レベルの小論文を
指導してくれる塾って無いものです。

 

手間もかかりますし。

 

塾を通して、

小論文だけでなく、
大学に入ってからも、
そして卒業してからも役立つ
「問題意識」も
学んでいっていただければ、
と思っています。

 

ではまた!


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