湯川秀樹に学ぶ、分野を越えた学びの力〜異分野交流が発想力を広げる!

summary

日本人初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹さんは、異分野の勉強会にも積極的に参加し、時にはトンチンカンな発言をしていたことで有名でした。シュンペーターはイノベーションは異種結合から起きると言っていますが、湯川さんの行動はまさに異種結合を日常からやっていたわけです。その姿勢が自由な発想を生んでいったのですね。

ノーベル賞受賞者・湯川秀樹の日常

あなたは「ノーベル賞」と聞いて、どんな人を思い浮かべるでしょうか?

おそらく多くの方が、才能にあふれ、専門知識に精通した“天才”を想像するかもしれません。

中でも、日本人で初めてノーベル賞を受賞した物理学者・湯川秀樹さんは、まさにその代表例のように思える存在です。

湯川秀樹(1907-1981) 写真はWikipedia

湯川さんは1949年に日本人で初めてノーベル賞(ノーベル物理学賞)を受賞し、敗戦で自信を失っていた日本人を大きく元気づけた存在です。

これまで誰も考えていなかった「中間子」の存在を1935年に予言、実際に中間子が1947年に別の科学者によって観測されたことでの受賞となりました。

まさに世界に誇る天才的な科学者。

戦後社会では核兵器廃絶に向けて行動したことでも有名です。

ですが、そんな湯川さんはけっこう「めんどくさい人」だったそうです(笑)。

今回は湯川秀樹さんの「素顔」をもとに、天才的アイデアを思いつくための方法を見ていきます。

「変人」扱いされるほどの自由な研究姿勢

ある文系研究者のエッセイに、京都大学で研究をする湯川秀樹さんについて印象的なエピソードが記されていました。

なんでも湯川さんは、大学内で行われている全く自分が関係ない学問の研究会や勉強会にひょっこり現れてはトンチンカンな発言をして議論をかき乱し、ふらっと帰っていくというもの

たとえば、文化人類学の研究者たちが集まる場に現れ、唐突に自分の意見を述べたかと思うと、それで満足して立ち去ってしまっていたそうです。

なので学内では「めんどくさい人」と認識されていた、といいます。

これ、勝手にやってきてはトンチンカンな発言をされる側からするとホント面倒ですね(笑)。

ですが、見方を変えると湯川さんは日常から「異分野交流」をしていた、ということができます。

イノベーションは「異なるものの結合」から生まれる

経済学者シュンペーターは、イノベーションは新結合によって生まれる、と述べました。

これは、既存の知識や技術同士を新しい形で組み合わせることで、これまでにない価値が生まれるという考え方です

いろんな学問に興味を持ち、勉強会に勝手に顔を出して意見を言っていく湯川さんの行動はまさに異なる知識や技術を新しい形で組み合わせる取り組みであったと言えるでしょう。

このように、異なる領域に積極的に触れることは、イノベーションの種を育てる重要な行為です。

「専門バカ」にならないために

大学院で学んでいると、どうしても「自分の研究分野」に閉じこもってしまいがちです。

もちろん、専門的な文献を読み、論文を執筆し、専門家同士の議論に没頭するのも大切な時間です。

ですが、あまりに視野が狭くなってしまうと、思考が固まり、新しい発想が生まれにくくなってしまうことがあります。

私自身も、これまでさまざまな勉強会・研究会に参加してきました。

自分の専門とは異なるテーマの講座に出ることで、「なるほど、そういう見方もあるのか」「自分の研究にも応用できそうだな」といった発見を数多く得ることができました。

異分野の研究者との会話の中で、自分が抱えていた課題を別の視点から見直すことができた経験もあります。

実際、私が1回目の修士課程時代に修士論文で行きづまったとき、全然関係ない勉強会の中でアイデアに気づき無事 修士論文をまとめることができました。

行き詰まったときこそ異分野の勉強会に参加すべきなのです。

大学院進学は「多様な知の出会い」の場

大学院に進学するということは、自分の専門分野の学びを深めることだけが目的ではありません。

専門分野とは異なる多様な知識と出会う機会でもあります。

大学院の必修科目にも自分の専門分野外の授業が存在しているのも、他の大学院で履修した科目を卒業するための単位に参入できるのも、異分野の学びを奨励している証であるといえるでしょう。

大学院の講義を受けるだけでなく、ゼミ、シンポジウム、研究会などで多様な背景を持つ人々と出会い、意見交換をするなかで、自分の考え方や視野が大きく広がっていくのです。

社会人であっても、大学院に通うことで、自分の業務とは関係のないテーマに触れたり、異なる立場の人と対話をしたりすることができます。

そうした学びの重ねが、結果として仕事の質を高めたり、新たなキャリアの可能性を開いたりすることも少なくないのです。

「間違ってもいい」からこそ、発言してみよう

湯川秀樹さんのエピソードから学べるもう一つの重要な教訓は、「間違っていてもいいから、発言してみることの大切さ」です。

私たちはつい、「間違ったら恥ずかしい」「笑われたら嫌だ」と考えてしまいがちです。

ですが、湯川さんのように「トンチンカン」と言われたとしても自分の考えを恐れずに発信する姿勢は、知的な成長を促す重要な原動力です。

知識というのは、頭の中に蓄えているだけでは意味がありません。

アウトプットして初めて、他人の視点と結びつき、自分自身の考えが磨かれていくのです。

(だからといって、堂々とトンチンカンな発言をするのは若干問題ですが…)

まとめ:学びの幅を広げ、発想力を育てよう!

異分野の知識を学んでいくこと。


これは発想を豊かにし、自分の可能性を広げるための大切な行動です。

湯川秀樹さんのように、好奇心のままにさまざまな学問領域に足を踏み入れ、時に場をかき回しながらも新しい価値を生み出していく。

そんな姿勢は、現代を生きる私たちにとっても、大いに参考になるのではないでしょうか。

大学院という学びの場を最大限活かすためにも、自分の専門以外の分野にも積極的に関心を持ち、知のネットワークを広げていきましょう。

そして、得た知識をアウトプットしていきましょう!

この取り組みがあなたの未来の可能性を大きく開いていくかもしれませんよ!

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