以前、私は別ブログで「PCはアイデアを殺す道具?」という記事を書きました。
アイデアをいきなりPCに打ちこんでしまうと、消えてしまうアイデアがある、という話です。
手で書いていたら、図で描いたり、矢印を描いたり出来ます。
そこから見えてきたはずのアイデアがあるはずです。
ちょうど、今日読んでいた『松浦弥太郎の仕事術』にもありました。
パソコンやITツールのデメリットとしては、自分の頭で考えなくなることも挙げられます。
「入力」と「書く」ことは、根本的にまったく違う行為です。パソコンに入力するとき、実はあまり頭を使っていません。深く考えなくても文章ができてしまうので、書いたことが記憶に残らないのです。そのため結局、プリントアウトしたりしてペーパーに頼らざるをえなくなります。
これに対して手で書くという行為は、頭や心で考えることとつながっています。文章にしてもメモにしても、頭と手が覚えているので、後で書いたものを見直さなくてもいいいほど、意識の中に刷り込まれます。(141-142)
ちなみにこの松浦弥太郎さん、『暮しの手帖』の前編集長(本書執筆時は編集長)。
さすが、かの『暮しの手帖』の編集長だけのことはあります。
PCに頼らず、手で書くことの意義を推奨しています。
僕が手書きのメモを活用しているのは、後から見返すためというより、頭のなかに入れてしまいたいからです。時折、以前のメモをぱらぱらめくったりはしますが、じっくり観るのではなく、頭の中に整理してある情報のインデックスにしています。
さらに危惧した方がいいのは、情報に対して受け身になることでしょう。
メールにせよ、インターネットにせよ、そこで得られる情報は、じっと座ったままで受け取る情報です。自分が何か行動して獲得するものではありません。よい情報というのは、受け取るだけではなく自分が取りに行かなければ入手できないものではないでしょうか。
二次、三次情報を大真面目に信じるなど、意味がないと思うのです。(142)
だからこそ、松浦弥太郎は本からの情報収集にこだわっている(よく考えると、本も「二次情報」な気もするけど)。
PCですぐ書けることを、あえて手で書いてみる。
すると、新たな発想に気付く。
アナログにはこんな利点があるのですね。
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