論文ってどう書くの?論文と普通の文章との違い2つのコツ

 

論文を書くって、大変・・・。そのコツをお伝えします!

こんにちは、
作文・論文アドバイザーの
藤本研一です。

 

先日、作文教室ゆうの社会人コース
受講生の方に、
「論文の書き方」を
お伝えいたしました。

 

報告書やレポートなど、
普通の文章を書いている人でも、

論文を書くのは
なかなか大変です。

 

普段の文章とは
「書き方」
が違います。

 

その違いを
論文のコツ
として2つご説明差し上げます。

 

論文のコツ1 「私は」は使用禁止!

 

論文は
「客観性」を大事にします。

 

「客観性」とは

自分だけでなく、誰もに共通する見方
(河合塾『ことばはちからダ!現代文キーワード』37ページ)

のことです。

 

「私は」という言い方は、
主観的なのです。

自分だけの見方
(前掲書36ページ)

を意味します。

 

そのため、
論文では
「私は」を消して

「〜〜によると」
という言い方に変えるのです。

 

すごく卑近な例で、
「今日の夕食はカレーにしようと思う」
ということを書くとします。

(なに、その例???)

✕ 私は今日の夕食、カレーがいいと思う。

◯ 料理研究家の小林カツ代によると、
疲れた体を癒やすにはカレーが一番である、
とのことである。
今日は体の疲労度が通常よりも著しく
高い。
したがって、本日の夕食には
カレーがよいと述べることが出来る。

どうでしょう?

◯の方が「論文」の文章です。

 

回りくどいですが
「まあ、カレーにすることが
今日は正しいんだな」
という意見が伝わりますね!

論文のコツ2 「受身形」で書く!

 

これは先程の
カレーの例にすでに使っています。

 

通常の文章は

「私は〜〜だと思う」
「私は〜〜する」

という形ばかりのはずです。

 

よく「主語を明確にせよ」
と言われますが、
「私は」を主語にし、
「〜〜する」という形にします。

 

論文は
違います。

 

なるべく
「受身形」にするのです。

 

✕ 私は〜〜だと思う。

◯ データによると、〜〜であると
考察することができる。

◯ データによれば、〜〜であると
いうことが分かる。

◯ 研究者の〜〜によれば、
〜〜〜の原因は〜〜〜であるという。
したがって、〜〜〜は〜〜〜であると言える。

いかがでしょう?

「私は〜〜だと思う」という形を
受け身にしているのが
わかりますね!

 

先程のカレーの例では

料理研究家の小林カツ代によると、
疲れた体を癒やすにはカレーが一番である、
とのことである。(・・・)
したがって、本日の夕食には
カレーがよいと述べることが出来る。

この部分が
「受身形」を使っているわけですね!

 

「〜〜と思う」ではなく
「〜〜と考えられる」
「〜〜といえる」
「〜と推測される」を使いましょう。

「〜〜だ!」ではなく、
「〜〜によれば〜〜は論理必然的に
成立する」
「〜〜によれば〜〜であることが証明される」
などと、
受身形を使うことです。

 

受身形にするには、
データや他の研究者の文章からの引用が
必要です。

 

修士論文レベルになると、
自分の意見や感想を論文に書きたい時
ちょっと大変です。

それは、
同じような意見・感想を述べている論文や本を

探し出すという手間が必要です。

それくらい、
「私はこう考える」「私はこう思う」を
直接的に論文に書いてはいけないのです。

私も、教育学の修士論文には、
「私はこう思う」と書きたい時、

「ルソーによると〜〜である」
「アンソニー・ギデンズによると〜〜である」

と、他人の論文・本を使い、
間接的に自分の意見を書いたものです。
(しみじみ)

 

大学の卒論にも使える!

 

いかがでしたでしょうか?

論文って、
普通の文章とはちょっと違いますね!!!

ぜひ、
今日のこのコツ2つを
使ってみてくださいね!

なお、大学の卒業論文にと
特化した記事はこちらです。

大学4年生の方は
読んでみると
何か得られるものがあるかと思います。

 

ではまた!

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