目次
大学院を目指す社会人の方と接していて気づいたこと。
「もう勉強しなくても良さそうな人ほど勉強をどんどん進めている…」
私は1対1大学院合格塾において、
日々社会人の方の
大学院進学対策を進めています。
かれこれ200名を超える受講生の方の大学院合格を
一緒に勝ち取ってきました。
(対面でも行っていますが、9割以上の方はオンラインでの受講です)
様々な受講生の方と出会いますが、
うちの塾に来る方は皆
勉強に対して前向きです。
すでにあれこれ勉強を進めている人が
たくさんいらっしゃいます。
めちゃくちゃ深刻!社会人の意欲格差
こういう方と出会っていて痛感することがあります。
それは社会人の勉強に対する「意欲格差」です。
意欲格差。
端的に言えば
「もう追加で勉強しなくてもいいんじゃないの」
と思う人ほど大学院で学びを深めている反面、
「いま勉強しておかないとこれから絶対ヤバそう…」
と思う人ほど何もも学んでいないという傾向性があるということです。
これからを示す良書『アテンション・エコノミーのジレンマ』
この格差について実感したのは
『アテンション・エコノミーのジレンマ』を読んでいた際のこと。
☆動画でも解説しています。
「アテンション・エコノミー」とは
スマホアプリなどでセンセーショナルな見出し・
印象的なサムネイルや動画で人々の「関心」(アテンション)を
惹きつけることを前提とした経済社会のこと。
いま世の中を見ると
アテンションを引く広告・記事がたくさんあります。
もちろん、人々のアテンションを引く広告自体は
ずっと以前からもありました。
ですが、現在のIT技術により
1つの記事や動画を見ると
関連する記事・動画がどんどんおすすめ(レコメンド)されていきます。
気づけば自分が興味を持つ情報ばかり目にするようになり、
異なる意見に耳を貸さなくなってしまったり
「公共」的なニュースへの関心がくなってしまったりする状況が
現在存在しています。
『アテンション・エコノミーのジレンマ』は
人々のアテンションを
フェイクニュースやAI合成などで無理矢理でも引き付ける
現代社会を批判した本となっています。
暇つぶしでスマホゲームやゴシップ動画ばかり観ていませんか?
『アテンション・エコノミーのジレンマ』では
現在多くの社会人が電車内やトイレなど
暇な時間を全てスマホゲームやYouTube、
SNS・ネットニュースで
興味関心を引くもの(アテンション)のみを
受動的に見ている状況が描かれます。
こういう「暇つぶし」で
アテンションを引くコンテンツを
受動的に消費する人が多い反面、
同じ時間に本を読んだり
動画を観たりして今後のために
勉強している社会人もいます。
傍目には、ゲームしているか勉強しているかわからない。
「不幸」なのはいま読書も勉強のための動画鑑賞も
スマホで完結できること。
そのため、単に受動的に他者のつくったコンテンツを
消費しているだけなのか、それとも勉強しているのか
傍目にはまったく区別がつかないところ。
まわりがスマホを開いて動画を観ているからといって
自分が単なる暇つぶし動画・ゴシップ動画を観ていると
気づいたときには大きな差がついている可能性があるのです。
なお、この記事は電車内でPCを開き執筆していますが、
以前「地下鉄でパソコンをやっている人がいる!」と
小学生に指さされたことがあります。
それくらい、電車内でスマホ以外の電子機器を使うのは
レアなことになってしまっているようです。
昔はけっこういたのに…。
マタイ効果を考える。
教育学には「マタイ効果」というものがあります。
キリスト教の聖書に
〈栄えるものはますます栄える〉
〈貧しいものはますます貧しくなる〉ことが
書かれています(マタイによる福音書)。
豊かなものはますます豊かに、
富むものはますます富むように、
すでに勉強ができる人は
ますます勉強ができるようになる
好循環のことをマタイ効果と言っています。
すでに勉強が不要とも言える人は
勉強への意欲に満ち溢れているので
ますます知識を得ていきます。
反対に、本当に勉強がいま必要な人は
勉強への意欲がないので
ますます知識が欠如し
よりひどい状況に落ち込んでいくのです。
電車内でスマホゲームとゴシップ動画を観ているだけだと
負のループに陥っていきます。
それを断ち切るには
「イヤでも勉強する」方向にかじを切る必要があるのです。
ゴシップ動画ではなくスキルアップ動画を見るところから!
やることは単純です。
ゴシップ動画を観るのではなく
スキル習得や勉強に関するYouTube動画を
暇なときに見ればいいだけです。
たとえばChatGPTの使い方動画や
英会話動画などをただ「暇つぶし」で観るだけでも
勉強効果は現れます。
単なる暇つぶしではなく、今後につながる行動に。
暇つぶしを英語でkill time(時間を殺す)と書きます。
本当に時間をkillしてしまう暇つぶしではなく、
今後のスキルに繋がりそうな暇つぶしに行動を変えていく。
それから始めてみてはいかがでしょうか?
こういう日々の行動を変えるところから、
あなたの未来も変わっていきますよ!
1対1大学院合格塾で社会人の方と関わっていて思うのは勉強しなくても良さそうな人ほど、意欲的に学びを続けているということ。
いまやほとんどの社会人がスマホでゴシップ動画やゲームに時間を費やしていますが、その時間にも学びを続けている一部の人が存在しています。
同じ時間をスキルを磨く動画やコンテンツで学ぶことが自分の未来を変える第一歩になりますよ!