目次
「キャリアアップを科学する」第20弾!
「あと少しでいいから給料を上げたい…」
「もっと自分らしく活躍したい…」
そんな思いを実現するためには、
キャリアアップの方法論を正しく知ることが必要です。
今回も「キャリアアップを科学する」シリーズをお届けします!
前回は番外編として
「キャリア形成のスランプ」を乗り越える方法について
お伝えしました。
今回は「キャリアダウンを恐れるな!」というテーマで
お話しします。
キャリアダウンとは?
キャリアダウンとは、職務内容や役職・給与が
以前よりも低下することを指します。
「キャリアアップ」の反対に見えるのが
このキャリアダウンという言葉。
多くの人がキャリアダウンを恐れ、避けようとします。
ですが、キャリアダウンには
新しい視点やチャンスが隠れていることも
多いのです。
表面的なキャリアダウンを恐れるな!
『キャリア迷子』という本があります。
この本では
表面的な「キャリアダウン」を恐れない大事さが
つづられています。
つまり、自分が本当にしたいこと・
理想の生活がある場合、
それに近づけるのならキャリアダウンを
積極的に受け入れるべき、と主張しています。
たとえば子育てをしつつ働く場合
給料が若干下がっても転職したほうが
理想に近づける場合もあります。
定年退職後に仕事を続ける場合、
これまでの職種との連続性を気にしないほうが
自宅そばで無理なく仕事をできる場合も
よくあります。
表面的にはキャリアダウンに見えたとしても、
自分らしい生活ができるようになるのであれば
実はこれは「キャリアアップ」であると言えるのです。
自分らしいキャリア形成を!
でも、「キャリア形成」「キャリアアップ」というと
「常に上がっていかないといけない」
という強迫観念を持ってしまう人が
多いです。
キャリアというのは自分のために作るものです。
他人から見られてどうかというのは
実はあまり関係ないのです。
他者からの視点は気にするな!
私も高校教員を辞めて
自分で塾を経営していますが、
傍目から見ると
「安定した生活を捨てた残念な人」
と思われることもあります。
あるいは「組織に適合できない人物」としても
思われることもあります。
(これは実際そうですが)
でも、こういう他者からの視点は
気にするだけ損です。
大事なのは自分や家族にとって
いちばんいいキャリアかどうか、です。
であれば表面的に「キャリアダウン」に見える選択も
意識的に取っていくことが
必要なケースもあるわけです。
今回のポイント
表面的なキャリアダウンを恐れるな!
キャリアダウンのメリット
一見、ネガティブに思えるキャリアダウンですが、
実際には以下のようなメリットがあります。
1)新しいスキルが習得できる!
新しい職務内容や環境での経験は、
これまでにないスキルや知識を習得するチャンスとなります。
2)仕事と生活のバランスがよくなる!
役職に付随する責任が下がったり労働時間が短くなることで
仕事のプレッシャーや負担が減り、
生活のバランスが取りやすくなることがあります。
ハードワークで20代を過ごしてきた人が
結婚を機に
「この生活はずっとは続けられない…」
と考え転職するケースが有るのも
この例です。
なにもハードワークすることだけが
人生ではありません。
すこし心にゆとりを持って生活するのも
今後に役立つことがあるのです。
3)視野が広がる!
一度キャリアダウンを経験することで、
自分の価値観や視野が広がることがあります。
これが長期的なキャリア形成に役立ちます。
定年前に教頭を辞めたケース
以前の話ですが、
高校で教頭をしていた人が定年前に辞めて
広島東洋カープの職員として採用された、
というニュースを聞いたことがあります。
広島カープのデータサイエンス担当として
転職したのです。
☆58歳の教頭先生が、カープの編成部に。異業界への挑戦はなぜ実現したのか
給料が大幅に下がったようですが、
「以前からやってみたかった業種につけて嬉しい」
というコメントをしていたのが印象的です。
これもある意味で
表面的なキャリアダウンを受け入れたからこそ
自分がやりたった仕事ができるようになったわけです。
その意味で「キャリアアップ」と言えるわけです。
結論!表面的なキャリアダウンを恐れるな!
「キャリアアップ」という言葉には
常に上に上がり続けなければならないという
思い込みが前提にあります。
ですが、長い人生の中では
一時「キャリアダウン」に見える選択をすることが
必要な場合も多くあります。
大事なのは自分で納得できるかどうか。
納得できているなら
他人の視点を気にせず
表面的には「キャリアダウン」に見える選択肢も
前向きに考えてみてはいかがでしょうか?
ではまた!
Digest!
場合によっては給料・待遇が下がる進路を選ぶケースがあります。こういう場合「キャリアダウン」に見えるかもしれませんが、自分らしく生活ができる方法を考えていくのが一番です。表面的なキャリアダウンを恐れずキャリア形成していきましょう!