ライバルに打ち勝て!経営にもキャリア形成にも役立つランチェスター戦略。 

藤本研一

Digest!
小さい「弱者」であっても
「強者」に勝つための手法。

それがランチェスター戦略です。

たとえばセイコーマートは全国区で見ると
「弱者」ですが、
北海道という地域限定をしているからこそ
道内でのシェアは圧倒的1位の「強者」となります。

地域限定などのニッチ戦略を取り、
強者ができない手法を取る。

それがライバルに打ち勝つ秘訣となります。

ランチェスター戦略を勉強中。

年末年始時期、
思うところがあってランチェスター戦略について
勉強しています。


ランチェスター戦略とは
もともと戦争における戦略分析で
考えられた概念です。

もとは海外の理論でしたが
戦後の日本においては経営戦略分析の一環で
独自の進化を遂げることになります。

パナソニックやソフトバンクをはじめ
日本の名だたる企業が実践し
多くの結果を出してきています。

強者の戦略と弱者の戦略

ランチェスター戦略のポイントは
シェア1位の「強者」と
シェア2位以下の「弱者」とは取るべき戦略が全く異なる、
ということ。



シェア1位の場合は
その知名度と資金力などを活かし
他社の戦略を模倣し圧倒させることができます。

これが強者の戦略です。

一方、シェア2位以下の場合は
まともにシェア1位とぶつかると
100%負けます。

うちの塾の場合は…?

例えばうちの塾のような
社長一人の「ひとり企業」は、
駿台予備校さんや河合塾さん・ベネッセさんなどの
大手教育サービス業とまともにぶつかって
絶対勝てるわけがありません。

だからこそまともにぶつからないようにするために
ニッチ戦略を取ることが求められます。



ニッチ戦略には
地域やターゲットを絞ることによる
差別化が求められるのです。

セイコーマート VS 大手3社


例えば北海道においては
コンビニチェーンのセイコーマートが
圧倒的に強いです。


セイコーマートのシェアは北海道で
約37%を誇っています。

これ、
コンビニ業界大手3者である
セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートよりも
高いシェアです。

セイコーマートは
店内でカツ丼・フライドチキンなどを調理する
「ホットシェフ」というサービスが有名なほか、
加盟店が運営しやすいフランチャイズ契約にするなどの
取り組みをしています。



サービスによる差別化をしている側面もありますが、
一番は地域限定による差別化です。



下手に全国各地に出店していると
シェアを取るのは困難です。

北海道内での出店にこだわり、
他社が進出しないようなエリアにも店を出すからこそ
北海道内におけるシェアを獲得できるわけです。



(なお、茨城県と埼玉県にもセイコーマートはありますので
 念のため…)

地域限定による差別化!

セイコーマートの事例は
地域限定をすることの強さを
学ぶことができます。

日本全国で見ると
大手3社には絶対敵わないからこそ、
北海道エリアに限定するというニッチ戦略を取って
結果を出しているわけです。


そして北海道のニーズに応じたサービスを
積極的に提示しています。


(これは全国統一のサービスを打ち出す
 他のコンビニ大手3社にはできないことです)

うちの塾が大手と戦う方法

うちの塾でこのことを考えると、
まともにぶつかると駿台予備校さんや河合塾さんに
勝てるはずがありません。

ですが、
【社会人向けの大学院進学個別指導】や
【経営者向けMBA対策1対1講義】

というニッチな分野だと
うちの塾に勝算が見えてきます。

駿台予備校さんや河合塾さんは
「建物代」も「人件費」も大きいです。

特に予備校は駅前に建物を持たないと
受験生が集まらないので土地・建物代で相当費用がかかります。



社会人向けの大学院進学対策を行う場合、
需要自体が小さいのでわざわざ場所と講師を提供して
サービスを提供すると【赤字】になります。

まして個別で対応しようとすると
いくら授業料を上げたとしても採算がとれません。

なにより需要が小さいから
わざわざ取り組むエネルギー自体が

ムダとなってしまいます。


でも、うちの塾は私ひとりしかいない上、
Zoom受講の方が9割なので
建物代も人件費も不要です。

自分ひとりなので
受講生の方のご希望で
講義日程の変更も容易に行なえます。

「需要が少ない」とはいっても
それは駿台予備校さんや河合塾さんにとっての話。


うちのようなひとり企業にとっては
十分すぎるほどの需要なのです。



このように
まともに戦うと勝負にならない相手に対しても
ランチェスター戦略に基づくニッチ戦略を取ることで
戦っていくことが可能となるのです。

キャリア形成にもランチェスター戦略を!

ランチェスター戦略の考え方、
これは個人のキャリア形成にも当てはまります。



自分のキャリアを考える際、
なにか自分の大きな実績があれば
転職・昇進を考える際に有効ですが、
特に実績がない場合
どういう切り口にするか迷うことになります。

そのとき役立つのが
このランチェスター戦略に基づく差別化戦略です。



転職についていうなら、
自分の強みが最も評価される業界・業種を選び、
その分野で評価されるような切り口を考えることが
重要になります。


例えば皆が転職したい花形の業界では
TOEIC900点超え・営業で社長賞何度も受賞というような
強いライバルがゴロゴロいます。


自分の実績がそこまででないならば
まともにぶつかると絶対に勝てません。


でも、こういう人材は
花形業種の会社を何社も見つけ
次々転職活動を実施します。


その結果、
1社いっしゃについての情報収集は
どうしても薄くなってしまいます。

そうであれば自分が行きたい・
自分のキャリアが評価されそうな会社を1社だけ選び、
その会社について深く狭く情報収集をしていくことで
他の候補者に差をつけることができます。

会社情報を詳しく知っているからこそ
その会社に届く提案ができるようになるわけです。

これも「業界全体」という広い戦いではなく
「この1社」とニッチに定めるからこそ
攻略しやすくなるわけです。


ランチェスター戦略、
勉強してみるととてもおもしろいですよ!


今回のポイント


キャリア形成にも
ランチェスター戦略は有効だ!

派手さはないものの、役立つのがランチェスター理論。

ランチェスター戦略のいいところは
長年の研究実績が蓄積されているところです。

ここ数年にでてきているような
新しい理論と違い、
表面的な新しさはあまりありません。


でも、蓄積があるからこそ
理論的正しさが証明されていると言えますし、
実際の企業で該当する事例もたくさんあります。



キャリア展望についてヘタに自分であれこれ考えるよりも
ランチェスター戦略をしっかり学んで使ってみると
ムダな取り組みをしないで済みます。


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いちど学んでみてくださいね!↓

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ではまた!


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