「生き残る」という言い方、していませんか?
「今の時代に生き残るには…」とか
「情報社会で生き残るには…」という言い方。
あなたは聞くこと、ないでしょうか?
私、けっこうネット上や雑誌などで
こういう言い回しを目にします。
変化の激しい社会、
なおかつ競争も激しい社会において
なんとか生き残っていく・
サバイブしていく発想を語る人って多くいます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/12/kyousou_run.jpg)
かくいう私も
かつては「今の社会で生き残る」という言い方を
良くしていました。
ですが、いまは全く言わなくなりました。
それは前職の高校教員時代の
経験がもとになっています。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/12/school-1024x683.jpg)
前職の高校教員時代に教わったこと。
私が独立するまで勤務していた私立高校は
理念や思想性を大事にする
学校でした。
創設者が一代で全国各地に
キャンパスを設置した学校であり、
ベンチャー気質が漂う学校でした。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2019/04/free-photo-school-building.jpg)
そのため創設者の定めた
「建学の精神」や「理念」を
研修の中や日常業務・朝礼の中などで
学ぶ機会が多かったのです。
なかには
「なるほどな〜。この視点、いいな」
と思う箇所もたくさんあり、
独立した今でも参考にしているところが
たくさんあります。
(ですが、仕事はめちゃくちゃキツく
ブラックな職場でしたが…)
「生き残る」のではなく「生ききる」。
「〈生き残る〉という言い方をするな」、
というのもこの前職時代に教わったことです。
「生き残る」というのは
自己中心的な視点です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/12/jikotyuu.jpg)
他者を蹴落としてでも
自分だけが生き残りたい、
良い思いをしたいという感じが広まっている
言葉なのです。
これ、ある意味
とても「浅ましい」考え方なわけです。
そうではなく
「生ききる」という言い方をした方がいい、
と私は前職時代に教わりました。
「生き残る」のではなく
「生ききる」という場合、
自分らしく・自分の立場を活かして活躍する意味合いと
他者とともに・他者と協力して生きていくという意味合いが
入ってきます。
いわば共存共栄の発想・
Win-Winの方向性を考える発想に
近づくのですね。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/12/winwin2.jpg)
「教員がふだんから言う言葉は
生徒にも影響を与えます。教員が自己中心的な発言ばかりしていたら
生徒にもそういう生き方が伝わってしまいます。だから教員として
どんな言葉を使っているか
常に自覚的でいてください」
こういう内容を
職場で教わったのです。
いま自分で「1対1大学院合格塾ゆう」を
経営する際にも
この発想が私の中で生きています。
そのため「生き残る」というのではなく
「生ききる」という表現を
無意識的に使っているわけです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/03/busy_work-1024x683.jpg)
自分の職業人キャリアの最初で
この発想を学べたこと、
いまも感謝しています。
(やっぱり仕事はキツかったですが…)
今回のポイント
「生き残る」のではなく「生ききる」。
他者を蹴落とすのではなく、
他者と共存共栄する方法を探る!
「生き残る」というほうがインパクトがある事実。
ちなみに私は毎日ブログを書く
「ブロガー」なり「ライター」的な側面を
持っていますが、
「生ききる」というよりも
「生き残る」という言葉で文章を書いたほうが
人にインパクトがあるのを経験的に知っています。
「AI時代で生ききるための方法」というよりも、
「AI時代で生き残るための方法」と書いたほうが
アクセスが増えるのも知っています。
それくらい世の中は
自分が生き残ることを
重視しているわけです。
でも、これ、
あまりいいことではありません。
自分だけ生き残ろうとする
自己中心的な人ばかりだと
社会は崩壊してしまいます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/12/jikotyuu2.jpg)
いまSDGsで異文化共生などが言われているいま、
自己中心的な発言だけだと
問題があるのです。
それに「自分だけ生き残りたい」
という言い方って
ホント浅はかな感じもしています。
今の時代を「生ききる」方法・
「みなで生き延びる」方法を考えるためにも
「生き残る」ではなく「生ききる」という
言葉遣いを使ったほうがいいのでは、と思うのです。
キャリア形成も「生ききる」視点で!
キャリア形成においても
「生き残る」ためのキャリア形成でなく
「生ききる」「みなで生き延びる」ための
キャリア形成、考えてみるのがおすすめですよ!
ではまた!
Digest!
よく「いまの時代を生き残るには」という
言い方を目にしますが、
これって自分だけ生き残る色合いが強く
〈浅はか〉な感じがします。
そうではなく「生ききる」という言い方をしたほうが
自分の強みを活かし他者と協力する姿勢も出てきて
いいように思います。
…前職の教員時代に教わったこの発想、
いまも役立っています。