修士課程2年間で解けない問いを出しても意味はない!研究計画を立てる際知っておくべきポイント!

大学院進学の研究計画書を書くとき
ついつい「教育とは何か」のような
答えの出ない問いを立ててしまいがちです。

これ、2年間という修士課程で研究することも
そもそも答えを出すことも出来ません。

『イシューより始めよ』にあるように
①期間内に問題を解くことができ、
②なおかつ解くことに意味のある問いを
立てていくほうが役立ちますよ!


今回はこんなお話です。

研究計画書、大きすぎる問いを立てていませんか?

「この研究では教育とは何かを
 考察したいと思います!」

大学院受験の際、
研究計画を立てることになります。

その時に
壮大な研究計画を立ててしまう人が
時折います。

それは例えば

「この研究では教育とは何かを
 考察したいと思います!」

というような内容です。

こういう内容って
範囲が広すぎて
答えを出すことができません。

「教育とは何か」と考えても答えは出ない!

そういえば
私は大学生の頃
『教育とは何かを問い続けて』
『教育とは何か』という
大田 尭(おおた・たかし)さんの本を読んでいました。

 

この2冊、
とてもいい本ですし
教育学の意義を学べる本です。

ただ・・・。

この「教育とは何か」という問いって、
いくら考えても答えが出せません。

しかも、人によって
定義がバラバラなので
1つの確定した答えを出すことなんて
できないのです。

大田 尭さんのような
著名な教育学者ですら答えを出せない問いなら
自分が大学院の中で
出すことはできないはずです。

結論!大きな問いを小さく分ける!


「教育とはなにか」のような
大きな問いって、
答えを出すことはできません。

ですが
「プログラミング教育を
 学校の中で行う際、
 現段階においてはどのような手法が適切か」
という問いなら答えを出せます。


プログラミング教育を行っている学校を
いくつかピックアップし、
その成績の比較や
授業の様子の参与観察をすれば

「現段階の正解」

を見出すことができるからです。


大学院受験の際に出す研究計画書に
「答えの出ない問い」
を書く人がいらっしゃいます。

これ、あまり良くないのです。

なぜなら
大学院修士課程2年の間に
答えを出すことが不可能だからです。

そうではなく、

「プログラミング教育を
 学校の中で行う際、
 現段階においてはどのような手法が適切か」

「現状のプログラミング教育の
 課題はどこにあるか」

のように、
確実に一定期間内に答えを出すことが出来、
なおかつ解く意味がある問いを
研究していくのが大切なのです。

苫野一徳さんからの学び

この発想、
私は大学院時代の大先輩・
苫野一徳(とまの・いっとく)さんから学びました。

(現在 熊本大学 准教授)

苫野さんは
『どのような教育が「よい」教育か』
という教育研究における名著を書いています。

「教育とは何か」に答えは出せませんし
おそらく合意を取ることはできません。



ですが
『どのような教育が「よい」教育か』なら
ある程度の合意を得やすくなるのです。


『イシューより始めよ』、おすすめです!

この考え方を深める際に役立つのが
『イシューより始めよ』という本です。

『イシューより始めよ』を読むと
答えを出ない問いではなく

「確実に期間内で答えを出せる問い」

を考えることが書かれています。

「確実に期間内に答えを出せる問い」であり、
なおかつ「答えを出すことに意味のある問い」を
立てる意味を教えてくれます。

答えが出ない問題を考えても時間のムダ。

答えが出ない問いって
なんだか「凄いこと」を
してそうな感じがします。



先程も見た
『教育とは何か』という問いは
おそらく一生かかっても答えを出すことができないでしょう。

(大田尭さんも結局答えを出していません)


ですが、
答えが出ないなら
ハッキリ言って悩んだり考えたりしても無駄です。

(私もよくそうなっていましたが…)

であれば
修士課程2年間という期間内に
「確実に答えを出せる問い」であり、
「答えを出すことに意味がある問い」を
考えていくのが大事なのです。


今回のポイント


答えの出せなそうな研究計画、
書いていませんか?
考えても意味がないことは研究してはならない!

人生における「答えの出ない問い」を考えても…。

よく
「自分はこれからどうしたらいいのだろう…」
「自分の人生の意味ってなんだろう…」
と思い悩む人がいます。

この問いって、
重要な問いです。

人生の中で
「自分の人生の意味」を見いだせたら
素敵なことだからです。

ですが、
これってなかなか答えを出すことはできません。

こういう問いって
考えてもキリがないです。


なので問いのサイズを小さくし、
①確実に期間内に答えを出せる問いであり、
②解くことに意味のある問いにするのが
必要なのです。



具体的には
「自分はこれからどうしたらいいのだろう…」
という問ではなく、

 「自分は来年、大学院に行くべきか
  行かない
ほうがいいか

 「大学院で何を研究すべきか」

 「転職をするなら今年したほうがいいか、
  それとも来年のほうがいいか」

という問いならば
一応の答えを出すことが出来ます。


ただ、ダラダラ考え続けても意味がないので
「今週中で決める」
「今月中に決める」
などと期限を定めて考えるのが
ポイントとなります。

ムダなことで悩まないために!


いずれにしても、
人間ほっとくと無駄なことで悩み、
答えの出ないことを延々考
えてしまいがちです。


時間に余裕があるときは
そうやって考えていてもいいのですが、

大学院受験も
大学院での生活も時間に限りがあります。


なので
「確実に期間内で答えを出す」ことができ
「解くことに意味のある」問いを考えていく習慣を
大事にしてみてください。

ではまた!


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