大学院を目指すなら、睡眠時間を安易に削らない方がいい理由。

今回のポイント

大学院進学は長期戦!
睡眠時間と勉強時間の確保に全力を!

睡眠時間、安易に削っていませんか?

 

「勉強時間を作るために
 睡眠時間を削るしかないんです…」

 

時折、こういったことを
伺う機会があります。

 

忙しい日々の中で
大学院進学のための勉強時間を作るには
睡眠時間を削るしかない。

そういった状況の方も
多いかも知れません。

私、「睡眠時間を削ってでも勉強したい!」という
熱意自体は素晴らしいと思っています。

長期戦では睡眠時間を削るのはむしろマイナス。

ですが、
大学院進学は「長期戦」です。

 

安易に睡眠時間を削り出すと
長期的に自分の研究が進まなくなることも
多いように考えています。
 

以前も記事で紹介した
『なぜあなたの研究は進まないのか?』には
次の記述があります。

 

 睡眠をしっかりとると、
 脳や体が休まるだけでなく、
 それによって潜在意識に眠っている力が呼び起こされます。

 ”直感を磨く”ことがいかに重要か説明しましたが、
 この直感が最も鋭く働くのは、
 頭と体をしっかり休ませた後だと実感しています。

 
 私も、重要かつ創造的な力が必要な物事について、
 いい閃(ひらめ)きはほとんど眠ったあとに湧いてきます。

 それはあたかも、眠っている間に、
 もう1人の自分がやってくれている、
 想像力の泉や井戸を掘り起こしているような不思議な感覚で、
 本当にアイデアがどこからともなく「湧いてくる」感じです。
 

佐藤雅昭, 2016,『なぜあなたの研究は進まないのか?』メディカルレビュー社, 72-73ページ

 

 

この『なぜあなたの研究は進まないのか?』の
著者の佐藤雅昭さんは
医学研究者です。

 

「医学」の専門家であることもあり、
「健康維持」をすることこそ
研究をすすめる上で必要不可欠であることが強調されます。

 

佐藤さん自身も
睡眠時間をしっかり確保をすることで
自分の仕事・研究の生産性を高めているのですね。
 

佐藤さんの本に従うならば
安易に睡眠時間を削るよりは
思い切って睡眠時間を確保しているほうが
研究がうまくいく、
ということになります。

 

かくいう私も、
睡眠時間を削ると
頭の働きが相当落ちるのを
実感しています。

 

なので、多少いろんな会・集まりに不義理をしても
睡眠時間確保を優先することがあります。

 

(すみません…)

 

そうじゃないと
仕事も勉強も進まないのですね。

 

『7つの習慣』の P/PCバランス、心がけていますか?

『なぜあなたの研究は進まないのか?』を
続けて引用します。

スティーブン・R・コヴィー博士の著書
 『7つの習慣』出てくる重要な概念に
 「P/PCバランス」があります。

 Pはproduction, PCはproduction capacityです。
 そのバランスが悪ければ、
 長く生産的な仕事ができないということなのですが、
 例として用いられているのが金の卵を産むガチョウの話です。

 もしあなたが睡眠時間を削って研究を進めようとしている、
 あるいは研究の困難を乗り越えようとしているとすれば、
 それは大きく誤った方法です。

 あなたは成果を焦るあまり、金の卵を産むガチョウ
 (=あなた自身、あるいはその潜在的研究能力)を
 殺そうとしているのです。

佐藤雅昭, 2016,『なぜあなたの研究は進まないのか?』メディカルレビュー社, 74ページ

名著『7つの習慣』に出てくる
P(production)とPC(production capacity)の話、
私も印象的でした。

「PC」は自分の生産性(production)を
生み出せる能力を意味します。

自分が元気に仕事・研究・勉強をする(P)ためには
そのための土台であるPCが必要となってきます。

だれも発熱し
鼻が詰まった状態で
最高の仕事を行うことは
難しいですよね。

健康を維持することも
PCを維持することにつながるのです。

また、読書やセミナー・通学などで
自分の知識・能力を高めておくことも
PCを高めることに繋がります。

知識・能力が高まっているからこそ
それを用いて自分の仕事・研究のレベルが上がるほか、
所要時間も短くなるからです。

(『7つの習慣』でいう「刃を研ぐ」でもあります)

PとPCのバランスをいかに保つか。

 

これがポイントなのですね。

 

安易に睡眠時間を削ったり、
はたまた「徹夜」をしたりすると
PCは一気に低下します。

その結果 自分の頭の働きも低下し、
本来1時間で終わる勉強に
2〜3時間かかってしまうこともあるかも知れません。

だからこそ、
PCの維持・向上を普段だから
心がけるべきなのですね。

(とはいっても、私も仕事が立て込んでくると
 睡眠時間を削らざるを得ないこともしばしばです。反省…)

今回のポイント


大学院進学は長期戦!
睡眠時間と勉強時間の確保に全力を!

睡眠時間だけは削らない決意を!

 

社会人の方が大学院を目指す場合、
時間をどのように使うかが課題となります。 

タダでさえ仕事で忙しい上、
大学院進学のための学習時間を
捻出する必要があるからです。

 

おまけに進学後も
通学時間・自習時間を
作り出し続ける必要があるのです。

 

これは大変です。

 

なので多くの場合、
まずは「睡眠時間」から削られ始めます。

…睡眠時間を削ってなんとかなるのは
せいぜい1〜2日の短期戦だけです。

ところが大学院受験の勉強や
大学院入学後の学習は
いずれも数ヶ月〜2年という
「長期戦」になってきます。

睡眠時間を削り出すと、
長期的に観て自分のPC(production capacity)が
下がってしまうのですね。

だからこそ、
「睡眠時間」を確保しつつ
「勉強時間」をいかにつくり出すかが
ポイントとなるのです。

このためには
仕事の勤務を調整することや
「無意味な時間を削る」くらいしか
対応方法はありません。

多少不義理をしても…。

うちの塾の受講生の方で
いま大学院に通っている方の中には

「コロナ禍で飲み会や各種イベントが中止となったおかげで
 なんとか勉強時間を確保できています」

という方が何人もいらっしゃいます。

 

コロナ以前なら
あれこれ顔を出すべきだった
会やイベントが中止となり、

その結果「睡眠時間」と「勉強時間」両方を
作り出せているのです。

 

いま、少しずつ各種会やイベントが復活しつつあります。

 

その中で「睡眠時間」「勉強時間」を
確保するには
あらかじめ自分が大学院進学を目指していることなどを
周囲に伝えていた方がいいかも知れませんね。

 

(大学院の面接でも、
 周囲の理解があるかどうか聞かれることもあります)

大学院進学をするのって、
思った以上に「時間確保」が大変です。

ダラダラと無意味に複数の会に
顔を出すくらいなら、
多少 不義理となっても自分の時間確保に
取り組んだほうがいいのではないか、
と私は思います。

 

ともあれ、
長期的な学習のために
「睡眠時間」と「勉強時間」の確保に
全力を尽くしたいですね!

 

それがあれば
大学院ライフもより楽しいものになりますね。

 

ではまた!


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