早稲田大学スポーツ科学部の「謎」入試解説。大人になると「かくれんぼ」しなくなる理由は?




今回のポイント
小論文対策に「読書」が欠かせない理由!
知識がなくても「それなり」の小論文は書けるが、
知識がある方が深みのある小論文を書けるようになる!

 

早稲田で出題!スポーツ科学部の「謎」小論文

 

先日、
「早稲田大学スポーツ科学部の謎入試」をテーマに
ブログを書きました。

 

 

いろんなコメントを頂くことができました!

 

ありがとうございます!

☆記事はこちら↓

 

このブログ記事の本文では、
2021年度入試出題の
「円グラフ」から回答させるという
「謎問題」を解説しています。

 

 

大人になると「かくれんぼ」をしなくなるのはなぜ?(2019年度入試)

 

面白かったのは
本文では補足的に説明した
次の問題についてコメントを頂いた点です。

 

 

早稲田大学スポーツ科学部2019年度「小論文」入試問題

「子どもの頃に遊んだ「かくれんぼう」は、
大人になると遊ばなくなる。
なぜなのか。
考えるところを
601字以上1000字以内で論じなさい」 

 

※ 横書きでの論述が求められます

【出典】https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2019/04/20_2019_ippan_shoronbun.pdf

「あれ、なんで大人になると
かくれんぼってやらなくなるんだろ?」

そんなコメントを
FB上で出していただいて
ちょっと楽しくなりました。

 

 

 

 

確かに「かくれんぼ」(本文では「かくれんぼう」)って、
子どもの頃はよく取り組んでいましたね。

 

ところが大人になると
サッパリ取り組まなくなります。

 

 

それどころか、
かくれんぼするのって
ふつうは小学生くらいまでですよね。

 

 

受験をする高校3年生や浪人生は
一応「子ども」ではありますが
「かくれんぼう」をしなくなります。

 

 

なぜ、大人になると
「かくれんぼう」をしなくなるのでしょうか?

 

 

 

余談ですが早稲田には
「かくれんぼ同好会」なる謎部活があり、
れっきとした「大人」(大学生)が
真剣にかくれんぼをする伝統があります 笑

なんでも年に1回、無人島で「かくれんぼ合宿」をやっている、
とのこと。

それを聞いてちょっと入ってみたくなった記憶が
いまだにあります。

 

 

解法1)二項対立で解く!

 

 

さあ、この問題、
どう解けばいいのでしょうか?

 

 

ポイントとしては
【二項対立】を意識すること、
です。

 

なにかといえば
この問題は「大人と子どもの比較」が
求められているからです。

 

つまり、私が書くならば
次の「二項対立型小論文の型」を使い、
回答を行うと思います。

 

「子どもは○○であるのでかくれんぼうを行う。
しかしながら
大人は○○であるのでかくれんぼうを行わない。
したがって〜〜」

 

大人と子どもを明確に比較し、
何かを書いていくことが必要なのですね。

 

 

実際、「赤本」(教学社から出ている過去問解説)でも
大人と子どもの二項対立から
解説されていました。

 

赤本では

「子どもと違い、
大人には所属する集団が明確にあり
わざわざかくれたり
見つけてもらったりする必要がなくなるからだ」

などと説明がなされていました。

 

いずれにしても
「大人と子どもの違い」を説明した後
「だから大人はかくれんぼを行わなくなるのだ」
などと説明をする必要があるわけです。

 

 

解法2)「知識」で差をつける!

 

 

ただ、この書き方だけだと
まだ「当たり前」な感じがしますね。

 

 

「差」がつく小論文を書くには
要素が足りない気がします。

 

 

 

では何があるといいのでしょうか?

 

 

それは「知識」です。

 

 

この問題を私が解く場合、
「遊び」に関しての知識をフル活用して
回答を書くと思います。

 

 

 

次のような流れです。

 

(1)ロジェ・カイヨワの遊びの4類型を提示する

 

 

まずはロジェ・カイヨワという
研究者が示した
遊びの4類型を説明します。

 

カイヨワは『遊びと人間』において
「遊び」を次の4つに分類しています。

 

 

つまり、

(1)アゴン:競争による遊び
(2)アレア:運による遊び(偶然による遊び)
(3)ミミクリー:真似・模倣による遊び
(4)イリンクス:めまいによる遊び

…の4つです。

 

 

 

(1)アゴンはサッカーやチェスなどルールが明確で
競争を伴うもの、

(2)アレアは「じゃんけん」や「すごろく」など
運や賭けがともなうもの、

(3)ミミクリーは「ままごと」や「戦争ごっこ」
「空想」などを用いるもの、

(4)イリンクス
ブランコ・すべり台・ジェットコースターなど
めまいやスリルを味わうものがあげられます。

 

☆こちらも参照しました↓
https://note.com/yuki_anzai/n/n9135f92fcc7c

 

 

 

(2)「かくれんぼう」が4つの類型すべてに当てはまる「遊び」であることを示す

 

こういった説明をした後、
「かくれんぼう」は
この4類型すべての要素を含んだ
遊びであることを指摘します。

 

 

つまり、「かくれんぼう」は
ルールが明確であり
勝ち負けが明確である「アゴン」の側面を持つだけでなく、

どこかに隠れてじっとしていることから
母親のお腹の中にいるという「真似」や
犯人を追う警察官の「真似」をする点で
ミミクリー」の要素もあり、

「見つかるかも知れない」という
ドキドキ感を味わう点で「イリンクス」的でもある、
と説明します。

 

その上で「アレア」の要素も
「かくれんぼう」にはあることを説明します。

 

なぜなら、大体の場合隠れることの出来る場所というのは
限られるので「運」の要素も
「かくれんぼう」にはあるからです。

例えば屋外であれば
塀の裏側・物置の中など
特定の場所に限られます。

 

特定の可能性のある場所で
鬼に見つけられるか見つけられないか。

その点で運や偶然に左右されるからこそ
「アレア」の要素もあるのです。

 

 

要するに、
子どもが「かくれんぼう」をするのは
カイヨワのいう遊びの分類において
4つの要素すべてを満たす遊びであり、
それだけ魅力が詰まっているからだ、

…という説明を小論文では書くわけです。

 

 

 

(3)大人は「遊び」を金銭で手に入れる

 

その上で、大人が「かくれんぼう」をしないのは
4つそれぞれの要素を
「金銭」によって
個別に得ることができるからではないか、

と指摘をします。

 

例えばアゴンやアレアは
ゲームセンターやパチンコ店・雀荘などで
得ることができますし、

ミミクリーはコスプレやカラオケ、

イリンクスは
遊園地でも得ることができます。

 

 

その点で大人は
「金銭」を媒介にし手軽に「遊び」の要素を得る点で
子どもよりも「想像力」や「工夫」をする点で
劣っていると言えるのではないか。

 

つまり、
子どもと違い大人は
「想像力」「工夫」が劣っているからこそ、
魅力が詰まっていた「かくれんぼう」をやらなくなり、
代わりに「金銭」でその「遊び」要素を手に入れざるを得ない
劣った存在なのではないか。

 

 

そういう論述を行うと思います。

 

 

 

 

…あくまでこれは
フジモトの私的な回答なので
これが模範解答ではないので念のため。

 

 

 細かなことをいいますが
問題文で「子ども」と表記があった場合、
回答にも
「子ども」
と書く必要があります。

でも、人によっては
「子供」と書いたり「こども」と書いたりする
ケースがあります。

実は学問において
「子供」と書くか「子ども」と書くかは
意味合いが変わってきます。

特に「教育学」分野では
「子供」と書くのはNGなケースが極めて多いので
注意が必要です。

 

(「子供」と書く場合
複数形であるので
個としての「子ども」ではなく
集団としての「子供一般」を指すことに
なってしまうのです)

 

 

 

今回のポイント

 

 

今回のポイントです。

 

 

小論文対策に「読書」が欠かせない理由!
知識がなくても「それなり」の小論文は書けるが、
知識がある方が深みのある小論文を書けるようになる! 

 

 

知識無しでも書けるけれど…

 

今回紹介した
スポーツ科学部の小論文ですが、
もちろん知識無しで書くこともできます。

 

大人になると「かくれんぼう」をする
時間や人間関係を築きにくかったり、

「かくれんぼう」をすることに
恥ずかしさを感じたりする点から
論述を書くことももちろんできます。

 

 

(私もカイヨワの4類型を思い出せなければ
そう書くと思います)

 

 

ですが、これって
「誰でも」書ける論述ですし、
読んでいてもたいして面白くないですよね。

 

 

 

もちろん、こういったレベルの答案でも
試験当日、「書かないよりはマシ」です。

 

 

…ただ、せっかく小論文を学ぶなら
事前に知識を学び、
その知識を活かした論述ができれば
ベストなのは言うまでもないですね。

 

 

 

小論文対策には2つの「新」に取り組め!

 

私の塾では
小論文対策として
2つの「新」に取り組むことをお伝えしています。

 

 

それが「新聞」と「新書」です。

 

なかでも「新書」には
小論文を書く際ヒントとなる「知識」が
大量に書かれているのです。

 

 

 

読書は身を助ける!

 

 

今回紹介したカイヨワの
遊びの4類型も、
「教育」や「遊び」に関する新書で
わりあい紹介されていることが多い内容です。

 

 

なので
自分が受験したい大学・大学院に
関係が深そうな書籍を読んでいたほうが
試験当日慌てずに済みそうですね!

 

 

ぜひ、小論文対策として
「読書」に取り組んでみてくださいね!

 

ではまた!