悩んだときこそ時代小説を読むべき理由。

 

今回のポイント
歴史小説を読んで
現代と違う視点を学ぶ。
それが自分のやる気につながる!

 

受講生からのリクエスト。

 

いま、1対1で講義を行っている
学生さんのリクエストで

  『出口のない海』

という小説を読んでいます。

 

 

この本を読み解きつつ、
講義を行っているのです。

(一人ひとりのリクエストで
講義の内容・題材も変えられるのが
1対1講義のいいところです)

 

 

もともとは受講生の方が

「第二次世界大戦のときの様子を
もっと知りたいです」

と言っていたところから探した本です。

 

「どうせなら、
自分と同年代の人が
どのように戦争を経験したのかを
知ってみたいです」

 

そういう視点から一緒に選んだのが
『出口のない海』です。

 

小説『出口のない海』読んでいます

 

出口のない海。

これは何かというと、
海軍が開発した「回天」(かいてん)という
特殊秘密兵器のことを指します。

 

 

 

回天、
言い換えれば【人間魚雷】です。

 

 

魚雷先端に人が乗り込み、
操縦をしつつ敵艦に突っ込む。

 

 

陸軍には【特攻隊】がありますが、
海軍版の【特攻隊】といえるのが
この回天です。

 

 

主人公・並木(なみき)は
甲子園の優勝投手でありながら、

学徒出陣の影響で
【人間魚雷】である回天に
乗り込むことになります。

 

 

回天には
脱出口がありません。

 

乗って出撃すれば
それはイコール死を意味します。

 

 

だからこそ『出口のない海』なのです。

 

死とどう向き合うか。

 

 

戦況が悪化するに連れ、
並木が回天に乗って出撃する日も
近づいてきます。

 

 

その中でいかに
「死」と向き合っていくか。

 

 

心理描写がリアルに迫ってくる
小説でした。

 

 

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ちなみに、この作品は映画化もされています。

 

 

 

密かにトレーニングに取り組むシーン

 

この本で印象深いのは
回天での出撃までの期間、
密かに野球のトレーニングに取り組むシーン。

 

甲子園出場者として、
「新たな魔球を開発する」ため
海軍での訓練の合間に投球練習をしていくのです。

 

 

もはや「死」が目前にある状態でありながらも、

ピッチャーとして
新たな魔球を投げられるかどうか研究し続ける。

 

 

この練習が
並木の「アイデンティティ」に
つながっていくのです。

 

 

鬼のような特訓の合間、
早朝起き出し、
こっそりとボールを投げ続ける並木。

 

 

音がしないように、
毛布の束にボールを投げ込んでいきます。

 

 

単なるカーブでもシュートでもなく、
【2回変化する新たな魔球】を
なんとしても開発したい。

 

その執念が
並木を投球練習に駆り立てます。

 

 

そのときだけが、
並木が現実の苦悩から
開放され、

「生」を実感できる
一時だったのでしょう。

 

 

明日死ぬかもしれない状況においても、
魔球を生み出すため
ボールを投げ続ける。

 

 

このシーンが胸に響きました。

 

やりたいことを自由にできる、ありがたさ。

 

 

…あまり細かく書くとネタバレになるので
書けませんが、

「やりたいことを自由にできる」

ということが
いかに有り難いことか、よく伝わってきました。

 

 

…と同時に、
野球のような「趣味」とも言える存在に没頭することで

極限状態であっても
人は人間性を回復させることができるのだ、
と思います。

 

 

「緊急事態宣言」が解除になったからといっても
現在のコロナによって外出自粛で
心がクサクサするときこそ、

「極限状態を経験した人物の小説」

を読む。

 

 

すると、

「もっと頑張らないといけないな」

という思いになるのです。

 

 

今回のポイント

 

 

今回のポイントです。

 

歴史小説を読んで
現代と違う視点を学ぶ。
それが自分のやる気につながる!  

 

歴史小説を読むメリット

 

太平洋戦争に関する作品など
歴史小説といわれる作品。

 

 

こういう作品を読むことを勧めると

「昔のことを知って、
いったい何の意味があるんですか?」

という反応が返ってくることがあります。

 

 

特に、学生時代に
ムリヤリ歴史用語を覚えさせられた
自覚がある人から
こういう返答があることがあります。

 

「いま目の前の現実」だけだと生きるのはしんどい。

 

人間って、
「いま目の前の現実」だけしか知らないと
なかなか生きるのがしんどくなります。

 

 

私自身も、
コロナウイルスはどうなるか、

東京オリンピックはできるのか、
できないとしたら経済にはどれくらい
影響があるのか、

株価下落はどこまで続くのか、
世界恐慌になるのではないか…

などと、不安なことしかありません。

 

 

なんだか自暴自棄に
なりそうです。

 

 

ですけど、これは
「いま目の前の現実」しか
見ていないことがそもそもの原因です。

 

 

歴史を見たら、
人類はいまよりもっとヤバい状況を
何度も乗り越えてきたことがわかります。

 

歴史小説で
戦時中の様子を知ると、

いまの平和な世の中の有り難さを
素直に感謝する気持ちが湧いてきます。

 

 

これは自分の「これから」を
考えるときにも役立ちます。

 

転職をするかどうか。
大学院に行くかどうか。

思い切って独立・開業するかどうか。

独立したはいいものの
うまく行かず、会社員に戻るかどうか。

 

色々と悩むこと・
考えることって多いです。

 

 

「これから、どうすればいいのか」

悩むことって多いはずです。

 

 

そういうときこそ、
遠回りなようですが
「過去」を題材にした小説、
読んでみることをオススメします!

 

 

特に戦時中など
「極限状態」が舞台となる作品を読むと、

なぜだか知りませんが

「もっと頑張ろう!」

という思いが湧いてきます。

 

時代小説を読めば、
ちょうど、『出口のない海』の
主人公・並木が投球練習で
人間性を回復したように、

「いま目の前のこと」
以外のものに注目することにつながるのです。

 

悩んだときこそ時代小説を。

 

悩んだときこそ、
時代小説を読む!

 

これは
意外と汎用性が高い解決方法ですよ!

 

 

ではまた!


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