商品価格は「税抜」で書くと売上が8%アップする! 統計データを活用する裏ワザは 「役立つ」ならとりあえず使ってみること!

今日のポイント
商品価格は「税抜」で書くと売上が8%アップする!
統計データを活用する裏ワザは
「役立つ」ならとりあえず使ってみること!

 

近頃、「ビッグデータ」や「統計」が流行っていますね。

統計的なものの考え方、
知っておくとトクすることが多いです。

 

でも、通常の考え方だと
「しっくりこない」ことも多いのです。

 

きょうはその説明をしていきます。

 

ビジネスをやっている人にとって
必ず役立つ情報も盛り込んでいますので
ぜひ読んでみてくださいね!

 

『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』
という本があります。

この本は統計分析の専門家が、
「統計データをどう活用するか」
をテーマにわかりやすく説明してくれる本です。

 

詳しい内容ははしょりますが、
ビジネスをする者にとって
「すぐ役立つ」ネタがありました。

 

 

それが価格表示の仕方です。

 

お店に行くと価格の表し方は様々です。

「税込み表示」のみのお店、
「税抜き表示」のみのお店など、
様々です。

 

つまり、100円のコーヒーを
「108円(税込)」と書くか
「100円(税抜)」と書くかの違いです。

お客が支払う金額はどちらも
108円です。

 

ところが、なんと
税抜き価格で表示したほうが
売上が高かったそうです。

これはきちんと統計的手法を用いた上で
「統計的に確か」だと証明された結果です。

 

どういうことかというと、
単に「税抜き価格」で値段を表示したほうが
何もしなくても売上が8%も上がる、
ということなのです。

 

まあ、考えてみれば
「100円」と言われるか「108円」と言われるかで
「100円のほうが安い」
と思ってしまいがちですよね。

でも、このことを
厳密に説明することはできません。

 

 

「なんとなく安そうだから」
買ったというのを証明できないのです。

 

なぜなら「なんとなく」「無意識で」
人間はものを買っているからです。

 

…かえってややこしい説明になりました。

 

別の説明をします。

この話のポイントは、
「なぜそうなるか」が
明確でなくてもなりたつところです。

 

統計の「面白い」ところは、
「なぜそうなるか」が分からなくても
結果としてそうなることが証明できる点にあります。

 

 

たとえばです。

あなたが中古自動車屋さんを
経営しているとしましょう。

車を売りに来る人が毎日たくさんいます。

 

なかには、とんでもない故障をしている車を持ち込み、
「この車、新品同様ですよ」
とウソをついてくる人もいるはずです。

 

実際の話、
車の故障は
ちょっと長い距離を運転しないことには
不調がわからないことも多々あります。

 

これだと、
「まだ使える車かどうか」
「本当にどこも故障していないかどうか」
判断が難しいのです。

 

 

中古自動車屋さんを経営するあなたにとって、
「車が故障しているかどうか」判断するのは
難しいものです。

 

 

実は、
故障している確率の低い車の見分け方が
あるのです。

 

 

何だと思います?

それは「色」だったのです。

 

 

黒色や白色、青色など、
車の色って様々ですね。

 

中古自動車屋さんに持ってくる車の中で、
いちばん故障している確率が低い車の色を
研究した人がいます。

 

それでは、
いちばん故障している確率が低いのは
何色の車だと思いますか?

 

 

それは、
「オレンジ色」の車だったのです。

なぜそうかは、わかりません。

 

「オレンジ色」という
珍しい車の色をわざわざ買う人は
慎重に運転をするのかもしれません。

そうじゃないかもしれません(その確率のほうが高い)。

 

でも、
「オレンジ色」の車の故障率が低いのは
「統計的に確か」なのです。

 

 

もはや「オレンジ色」と
故障が少ないという説明を論理だてては
説明できないですよね。

 

 

これが統計の「面白さ」なのです。

 

 

値段の話にもどしましょう。

 

 

同じ商品でも
税込み表示をするか
税抜き表示をするかで
「8%売上が変わる」ことは「統計的に確か」なことです。

 

 

でも、それが「なぜそうなるか」は
厳密にはわかりません。

 

「税込みだと高く見えるから」
なのかもしれませんし、
そうじゃないのかもしれません。

 

 

でも大事なのは
「理由はよくわからなくても
統計的に確かならそれを活用しよう」
ということなのです。

 

 

ちょっと説明がズレますが、
飛行機がまさに同じ例です。

 

 

実は飛行機が本当のところ
「なぜ空を飛べるか」は
よく分かっていないのです。

 

 

でも、飛行機は現に毎日飛んでいます。

 

故障もしていないのに急に飛行機が飛ばなくなった、
というニュースも聞きません。

飛行機が飛ぶ理由はよくわからなくても、
飛行機は現に飛んでいますし、
航空会社もCAさんも立派に仕事しています。

 

理由がよくわからなくても、
データがそうなっているなら
活用した方がいいのです。

 

 

もしあなたがお店を経営しているなら、
「税抜き」表示にするだけで
(統計上は)売上が8%上がるのです。

 

 

なぜかは、よくわかりません。

でも、「統計的に確か」なことなのです。

 

であれば使ってみて、
売上を8%上げたほうがトクというもんです。

 

統計を活用するとはどういうこと?

 

統計を活用するというのは、
「よくわからないけど、統計的に確からしい」
ことの組み合わせです。

 

Amazonの例を出します。

Amazonで本を買うと
「あなたへのおすすめ」の本が
紹介されますね。

 

あれはあなたがいま買った本を買っている人が
買っている本のデータを照らし合わせて出しています。

 

例えば、あなたが「シャーロック・ホームズの小説」を
買ったとしましょう。

あなた以外で
「シャーロック・ホームズの小説」を買った人のほとんどが
「名探偵コナン」を買っているかもしれません。

 

この場合、
「あなたへのおすすめ」欄に
「名探偵コナン」のマンガが登場します。

 

 

これは十分わかる話です。

 

 

でも、「シャーロック・ホームズの小説」を買った人が、
「ドラえもんのマンガ」を買うこともあるかもしれません。

 

そして実際に「シャーロック・ホームズの小説」を買う人の殆どが
「ドラえもんのマンガ」を買っているかもしれません。

 

その場合、
なぜかよく分からなくても
Amazonの「あなたへのおすすめ」で
「ドラえもんのマンガ」が登場します。

 

シャーロック・ホームズとドラえもんを
つなぐものは、たぶん何もありません。

 

でも、偶然にせよ何にせよ、
「シャーロック・ホームズの小説」を買う人が
「ドラえもんのマンガ」を買う傾向が高いなら、
「あなたへのおすすめ」で表示することに
何の問題もないのです。

 

 

世の中、こういう
不思議な組み合わせも多いものです。

 

けっこう前ですが、
テレビでヘンな話を流していました。

 

NHKの「きょうの英語」という
5分ほどのミニ番組の話です。

 

この番組、
いまはなき「SMAP×SMAP」の放送が終わる時間帯に
流れていました。

 

通常、「きょうの英語」の視聴率は
0.5%でした。

ある時、「SMAP×SMAP」が
5分延長して放送した回があったそうです。

 

その日、なんと「きょうの英語」の視聴率が
「0.0%」をマークしたのです!

 

ここから言えるのは、
「SMAP×SMAP」を観る層と
「きょうの英語」を観る層には
なんらかの関係がある、ということです。

 

少なくとも、
「0.5%」は、
「SMAP×SMAP」が終わってから
NHKにチャンネルを変えていたのかもしれません。

 

SMAPファンには
「英語を勉強したい」という
思いが強い人が一定数いるのかもしれませんし、
そうじゃないのかもしれません。

 

でも、なぜか知りませんが
「SMAP×SMAP」が5分延長したら
「きょうの英語」の視聴率が0になったのは
事実なのです。

 

…ということは、
NHKとしては「SMAP×SMAP」が5分延長する時は
やはり5分開始をズラしたほうが
視聴率獲得をする可能性が高いわけです。

 

あるいは「きょうの英語」のなかで、
SMAPに関するような内容を使えば
視聴率がより高まるといえるかもしれません。

 

たとえば「コンサート会場への道の聞き方」や
「チケットを英語で買う」などを取り上げれば良いわけです。

 

 

統計を活かすということはそういうことです。

 

よく分からなくても、
「統計的に確か」なら使えばいいのです。

 

…あまりスッキリしない話ですが、
要は
「税抜き価格表示」にしたほうが
売上は8%上がる傾向が高いよ、ということです。

ぜひ統計を活用し、
あなたの生活に役立ててみましょう!

今日はここまで!

ではまた!

☆厳密には本書で言われているのは
「税込み表示にすると売上が8%下がる」ということですが、
あえてわかりやすくするために
ちょっと変えて記事を書いています。
ご了承ください。


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