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「理由→結論」方式で書いていけ!
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目次
この4コマ、あなたはどう説明しますか?
こんにちは、
文章アドバイザーの
藤本研一です。
いま、
『納得の構造』という本を読んでいます。
これ、実に面白い本です。
例えば、下のような4コマ漫画があります。
少年野球でピッチャーを務める
ケンタ君のある休日を描いた漫画です。
2コマ目:「寝坊した!」と叫ぶケンタ君
3コマ目:「乗るバス間違えた!」と社内で言うケンタ君
4コマ目:試合開始に間に合わず、しょんぼりベンチに座るケンタ君
なんとなく、
様子がわかりますでしょうか?
この漫画の下に、
次の質問がついています。
「ケンタくんはどんな1日を過ごしたか、
説明してください」
こんな質問です。
さあ、
あなたも4コマ漫画、
内容を頭のなかで説明してみてください。
終わりましたか・・・?
この4コマ漫画の説明問題を、
日本とアメリカの小学生に
問題として出しました。
実は答え方に、
日本とアメリカで大きな違いがあったのです!!!!
日本人は「時系列」で説明する
日本人の小学生は
「時系列」で答えます。
つまり、
「起きた順」です。
1コマ目から順番に説明します。
例:
「ケンタ君は夜遅くまでゲームしていました。
そのため、朝寝坊をしてしまいました。
おまけに、あわてていたので
乗るバスを間違えてしまいました。
結局、試合開始時間に間に合わず、
ケンタ君は一日しょんぼりして過ごしてしまいました」
昨日の夜→朝→バスの中→試合と、
「時系列」で答えているのです。
アメリカでは「結果→理由」で説明する!
では、アメリカの小学生はどうでしょう?
半数の生徒は
日本人同様、
「時系列」で答えました。
ですが。
なんと、残り半数の生徒は
下の順番で答えたのです!
例:
「ケンタ君にとって、この日は最悪の日だった。
なぜなら、大事な試合に出ることができなかったからだ。
試合に出れなかったのには理由がある。
乗るバスを間違えてしまい、
試合に遅刻してしまったのだ。
昨日夜遅くまでゲームをしていたため
朝寝坊をしてしまい、慌ててしまったのだ。」
これは日本人とは大きく違います。
まず「試合に出れなかった」という結論を述べています。
その後、「なぜ試合に出れなかったのか」という
説明をしていくのです。
いわば、
「結論→理由」
方式です。
こうしてみると、
日本人とアメリカ人、
「説明」の仕方が全く違うことがわかりますね!
日本の優秀学生がアメリカで「バカ」と思われる裏の理由
この説明の違い、
実は小学生だけでなく
大学生も社会人も当てはまります。
日本で成績優秀だった学生が
アメリカに留学に行く。
アメリカで出したレポートが
全く評価されない。
「バカ」と言われる。
そんなことってザラにあるそうです。
ひどい時は
「知能が低すぎる」
「学力が低い」
「キミは大学に来るべきではない」
そんな悪い評価をされてしまいます。
相当、ヘコミますね。
でも、
これ、単に
「説明の順番」が違うというのも
理由なようです。
先程も見ましたが、
日本人の答え方とアメリカ人の答え方、
順番が全く違いますよね?
アメリカ人は
「結論→理由」
で説明してほしいのです。
でも日本人は
「時系列」で説明します。
そのため、
聴いているアメリカ人は
「早く結論言えよ!」
といらいらしてしまうのです。
結果、
「この学生は低能だ」
と思われてしまうのです。
こういう説明の違い、
シッカリ見ていくことが必要なのです。
ただ、日本国内においても、
だんだん「アメリカ」的な説明の仕方が
求められるようになってきています。
日本でも「結論→理由」で説明しよう!
日本的な「時系列」の説明ですと、
最後の最後まで結論がわからないのです。
先程の4コマ漫画ですと、
「野球の試合に間に合わずしょんぼりする」
という「結論」が、
最後の最後までわかりません。
でも、アメリカ的に
最初に結論を言ってくれる方が
聞く方はラクです。
分かりやすくなります。
「結論→理由」で説明せよ!
私の言いたいことはこうです。
学校教育では
日本流に「時系列」作文が重視されます。
「起きた順に書く」というものです。
でも、分かりやすく書くためには
順番を思い切って変えることが
必要になってきているのです。
さあ、あなたも一度、
自分の書いた文章を読み直してみてください。
おそらく、その文章は
「時系列」でしょう。
学校教育でそう習ってきたからです。
思い切って、アメリカ流の
「結論→理由」方式で書いてみては
いかがでしょうか?
はじめは抵抗があると思います。
ですが、より相手に伝わりやすくなるはずです。
「理由→結論」方式、
ぜひやってみてくださいね!
ではまた!
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