注意しないと日本人も失敗する!日本語の難しさは「助詞」にある!

上海旅行、満喫中!

こんにちは、
文章アドバイザーの
藤本研一です。

 

上海旅行、
あちこち回って非常に楽しいです。

 

 

上海といえば
世界的にも有名なビル・建築が多数あります。

 

 

上海の夜景も、
旧上海と今の上海両方が楽しめる点で
人気があります。

 

夜景も最高です!

 

博物館の「惜しい」パンフレット

 

 

旅行中、上海のある博物館に行きました。

 

素晴らしい展示。

 

パンフレットには
なんと日本語表記のものがありました。

 

「これはありがたい!」

 

そう思って、
手に取ってみました。

 

 

じっくり見てみると…

 

 

 

見事に日本語が「惜しい」のです。

 

いろいろ気になりますが、
一番最後の部分だけ。

 

「美しい景色を
ゆっくり堪能することは可能です」

 

なんか、
「惜しい」感じ、しませんか?

 

「ゆっくり堪能すること」
以外は禁止されているような
雰囲気を感じませんか?

 

日本語の難しさは「助詞」にある!

 

日本語には
「助詞」があります。

 

 

「て」「に」「を」「は」などです。

 

 

 

結構意識せずに使っています。

 

 

ところが、外国人が日本語を学ぶ上で
「助詞」は
とてつもなく難しいのです。

 

 

 

そうです。

外国人が日本語を学ぶ上で
ネックになるのが「助詞」なのです。

 

 

 

中国語だと
すべて漢字です。

ひらがなで書く「助詞」の
概念がありません。

 

 

英語でも、
単語と単語のあいだには
「前置詞」を置くくらいで
「助詞」に当たるものは存在しません。

 

「助詞」に近いものは
ある意味、ロシア語の
「格変化」に近い、
といえるでしょうか。

 

ロシア語をやったひとは
お分かりいただけると思いますが、
「格変化」って死ぬほど複雑ですよね。

 

あの大変さを、
日本語学習中の外国人は
実感しているはずなのです。

 

大変さを、
次の例で見てみましょう。

 

「桃太郎」で見る、「助詞」の大変さ

 

 

「桃太郎」の話をご存知ですね。

 

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【が】いました」

 

このとき、
【 】内が
【は】ではなく【が】になるのは何故か
説明できますか?

 

今回【は】、
「他の助詞だとなぜダメか」
という点から説明しますね。

(そうじゃないと面倒なので…)

 

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【は】いました」

 

 

【は】にすると、
「限定」が働きます。

 

 

おじいさんとおばあさんが存在する上に、
「さらに何か別の人」がいる可能性が出てくるのです。

 

 

さらに、
【が】以外の助詞を使っても
意味が大幅に変化します。

 

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【も】いました」

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【だけ】いました」

 

いずれも
違う意味が付与されます。

 

 

文章にならない助詞も多いです。

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【も】いました」

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【に】いました」

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【を】いました」

「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさん【と】いました」

 

日本語を普段使っていると、
なぜこの4つの助詞が
「文章にならない」か、
実感できます。

 

でも、日本語を知らない人にとって
この「感覚」の違いを知るのは
かなり難しいのです。

 

 

だからこそ、
上海の日本語パンフレット表記に
「惜しい」感じを持ってしまうのです。

 

助詞は日本人にとっても難しい!

 

外国人にとって難しいということは、
日本人も注意しないと間違えやすい、
ということです。

 

 

カンタンな例を挙げましょう。

 

 

会社の先輩から
食事をごちそうになった際、
どんなお礼メールをしますか?

 

 

 

「昨日は食事をご馳走くださり、
ありがとうございます」

 

こう書いていないでしょうか?

 

 

 

この場合、
「昨日【は】」という
限定の意味が付与されます。

 

 

読んだ先輩は
少しイラッとします。

「昨日だけご馳走したみたいじゃん…。
この前のおごりは感謝していないの?」

 

でも、お礼を書いたあなたは
純粋な感謝の思いだけでメールをしています。

読んだ先輩がイラッとしているなんて
これっぽっちも知りません。

 

 

 

…いかがでしょうか?

たかが「助詞」一つで、
人間関係にヒビが入ることが
お分かりいただけたでしょうか?

 

助詞を今一度学び直しませんか?

 

 

助詞は難しいのです。

だからこそ、
真剣に自国語を勉強する必要があるのです。

 

ではまた!

☆助詞「は」についてはこちらもご覧ください↓

☆海外の博物館にある
日本語のパンフレット。

言葉が間違っていることも
結構ありますね。

私に一声かけていただければ
添削し、アドバイスできますので、
こちらもお気軽にどうぞ! 


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