目次
日本最北の村で出会った「学びの場」
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大学生と一対一で個別授業が受けられる塾。
しかもそれが「完全に無料」だったら――?
私は塾業界で仕事をしています。
個別学習塾の「相場」感についても理解があります。
「個別指導の塾」と言っても、実際は複数人の生徒に対して大学生アルバイトを含む教員が巡回することがほとんど。
家庭教師のように完全マンツーマン(1対1)という場所は稀です。

(私が運営している「1対1大学院合格塾」もそんな稀有な完全マンツーマン講義となっています)
完全マンツーマンの良いところは「イヤでも集中できる」ということ。
その分コストが高いのが「常識」ともなっています。
ところが。
日本最北の村である猿払村(さるふつむら)では、小中学生1人につき大学生1人という「完全マンツーマン講義」を行う塾が存在しているのです。
しかも、役場の予算で運営されるため塾の利用料は完全無料(一部 英単語集などの費用は実費)。
それが猿払村未来塾。

今回はこんな夢のような塾の取り組みを紹介します!
猿払村未来塾見学記録。
先日、団体職員研修に呼んでいただき、北海道宗谷地方にある猿払村まで行ってきました。

猿払村は稚内市の南東に位置します。

日本最北であり、北海道最大の村。
ホタテで有名な場所です。
今回、仕事の流れで猿払村未来塾を見学させていただく機会を得ました。
大学院の教育学研究科で修士課程を修了し、いちおう教育学を研究している立場から見ても非常にユニークな場所でした。
「新しい公共」のあり方を体現している取り組みで、大いに刺激を受けました。
今回は猿払村未来塾についてご紹介します!
猿払村の教育課題。
猿払村は漁港が広がるほか酪農が盛んなのどかな地域。
人口約2,600人。
とても良い場所なのですが、大きな課題がありました。
それが「教育格差」の問題です。

村内には小学校4校と中学校1校しかなく、高校に進学するには片道1時間かけて通うか、都市部に下宿しなければなりません。
村の中には学習塾がなく、塾に通うには稚内まで出る必要があります。
また「子どもに学問はいらない」と考える方もいらっしゃる地域でもあります。
当然、学力がすべてではありませんが、学力は子どもたちが自分の将来を考える際 選択肢を増やす役割を果たします。
そんななか、地域の未来を拓くために設立されたのが「猿払村未来塾」です。
「住む場所に関係なく学ぶ場を提供したい」
こうした思いから、猿払村教育委員会が2022年4月から「猿払村未来塾」を開始したのです。
当初は民間委託でしたが、2023年度からは村の直営体制(教育委員直轄)となり、さらに大学生講師を拡充して本格的な運営が始まったといいます。
公設の塾を自治体が直営で運営する――。
この発想と実行力に驚きました。
公設塾が村役場に誕生!
驚いたのは、未来塾の教室が「村役場の中」にあるということです。

猿払村役場1Fの旧パソコン教室が現在 猿払村未来塾の教室となっています。

実は北海道の他の地域でも「公設民営塾」はあれこれあります。
学習塾の運営を民間に任せ、場所の設置などは行政が行う。
こういう形態の場所が多いのです。
ところが猿払村未来塾は行政自体が運営を行っていることに驚きました。
私が訪れた日は、15名近くの中学生が机に向かっていました。

聞いてみますと17:50-18:50は小学生、19:00-20:00は中学生と決まっているそうです。
全員がイヤホンをつけたタブレットに向かい学習を進めています。
目の前にいるのは中学生たちですが、その先にはZoomを通じ道内外にいる大学生たちと一人ひとりがつながっているのです。
教材はスタディサプリ。
スタディサプリは学習進捗度に応じた教材を一人ひとりに提供してくれるため、その生徒にあった内容を学ぶうえで最適なツールです。
(私の塾でも使用しています)
タブレット上で画面を共有し、Zoomの先の大学生と猿払村の小中学生が1対1でつながっているのが印象的です。
画面共有しながら問題を解き進め、生徒が手書き入力したものを大学生が採点。
生徒の思考過程を一緒に確認できる仕組みとなっています。
まさに「ICTを最大限に活かした教育」のモデルケースだと感じました。
しかも、役場内に来ている生徒たち以外にも自宅からオンラインで大学生の指導を受けているケースも多いといいます。
役場内の教室では教育委員会の職員2名と大学生インターン1名でサポートが行われていました。

みんな、イヤホンをつけた状態で個々人がのびのび学んでいる感じが印象深かったです。
特に、猿払村役場周辺は夜になると真っ暗になります。
役場内の「未来塾」に明かりが灯り、そこで小中学生が大学生たちと楽しく学んでいる――。
新たな教育の未来を感じましたし、まさに未来塾が子どもたちの希望になっているのを感じました。
オンラインだからこそ地元に大学生が少なかったとしても大学生と関わることが出来ます。
実際、未来塾には全国から多数の大学生講師が参加しているそうです(約50名)。
授業の要素を見ていると、単に個別授業をするだけでなく適時 雑談なども入れながら楽しく学んている様子が見られました。
大学生と関わる中で「自分も大学進学しようかな」という思いをもつ生徒も多いことでしょう。
それが進学意欲の向上や学力向上につながっていることが実感できました。
無料で受講できる仕組み
こういう個別指導の塾はどうしても費用が高額になります。
家庭教師に近いマンツーマン指導ならなおさらです。
ところが未来塾は、村の予算で運営されているため、小中学生は無料で参加可能です。
つまり、経済的な事情に関係なく、すべての子どもが学習の機会を得られるのです。

お話を聞いていて「だったら塾に通ったほうが絶対トクですよね!」と率直な感想をお伝えしたのが印象的でした。
塾を率いるのは「元塾講師」の教育委員
未来塾の統括を担うのは、教育委員会に所属する佐藤邦洋(さとう・くにひろ)さん。
かつて大手学習塾で指導経験を積み、大手企業で勤務の後スカウトされて村の教育委員となったそうです。
Zoom指導を行う大学生たちも、もともとの学習塾時代の教え子たちやその紹介でリクルートしているといいます。
急遽の見学だったにも関わらず、佐藤さんにあれこれお話を聞かせていただきとても勉強になりました。
現地で出会ったインターン生
見学当日、現地でインターンに来ていたTさんにもお会いしました。
Tさんは札幌から3カ月間こちらで「地域おこし協力隊」としてやってきているそうです。
ちょうど私の見学日が初日の講義だったとのこと。
初日と思えないくらい子どもたちと楽しく関わっていらっしゃったのが印象的でした。
猿払村では単に公設塾を作るだけでなく、その内実をより良くするため多様な人材を集めている。
その様子がまた印象的でした。
通っている生徒からの反応もとてもいいようです。
実際、猿払村未来塾について書かれた資料を見てみますと、
- 「テストの点が20点上がった!」
- 「オンラインでいろんな大学生と話せるのが楽しい」
- 「勉強が前より好きになった」
- 「塾のいいところは、わからないところをすぐに質問できるところ」
といった声が寄せられているようです。
学校や家だとなかなか質問しづらいことも、マンツーマンだからこそ気軽に質問できます。
こういう場所を村として用意し運営していることがホント素晴らしいなと感じました。
公設民営を超える「新しい公共」
私は現在 北海道大学の公共政策大学院に在籍しています。
公共政策の視点から見ると、猿払村未来塾はまさに「新しい公共」の実践例だといえます。
かつては塾と学校が対立的に捉えられることも多くありましたが、猿払村はあえて教育委員会が塾を直営で設置する形となっています。
その背景には「教育格差を放置しない」という強い意思があるようです。
そのうえで、最新のICT設備と大学生とのネットワークを活用し、猿払村の子どもたちに学校外の学びの機会を提供しています。
こういう取り組みを見ていると、今後の塾教育のあり方も大きく変わっていきそうだと実感しました。
学校と塾って場合によっては敵対し合うこともありますが、教育委員会が直営であれば対立することもありません。
逆に「学校と連携して子どもたち一人ひとりをサポートしていく」ことが可能です。
費用はかかる。でも、未来への投資を優先する姿。
むろん、この猿払村未来塾ってけっこう予算がかかっていることが想定されます。

大学生への講師料も時給単価はそれなりにしますし、スタディサプリの利用料や職員の人件費も相当かかるでしょう(私も塾経営をしているので思わず計算していました 笑)。
でも、それだけの金額を村予算で確保して提供するという強い意志があるのが印象的でした。
未来の子どもたちのために、できることはなんでもするという思いが感じられました。
今後の展望は?
ちなみに資料を見てみますと、猿払村未来塾は今後 学習支援の対象を子どもだけでなく社会人にまで広げたいと考えていらっしゃるようです。
たとえば「大学に入り直したい」「資格を取得したい」という村民の挑戦を後押しする場へと進化する構想もあるそうです。
教育を「子どものため」だけでなく、「村全体の学び直しの場」とする発想は日本の地域社会に新しい可能性を示しているように思います。
なお、私の塾は「社会人の大学院進学」サポートを行う場所ですので、その際にはぜひお声がけいただきたいなあと勝手に思っています。
「教育は未来への投資」とよく言われます。
それを村ぐるみで実践し着実に成果を出しているのが猿払村未来塾です。
学校-塾という区分を越えて、行政直轄で「未来の塾」をつくってしまうところに猿払村のすごさを感じました。
こういうユニークな取組、広まっていくと面白いなと思いますし、私も公設塾の相談があれば教育委員会に呼んでもらいたいなあ…と思いました!

見学させてくださりありがとうございます!
参考文献
https://www.vill.sarufutsu.hokkaido.jp/book/files/20250386007243/2.pdf
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