目次
定員割れ私大59%時代!
日本の大学の約8割を占める私立大学。
実はいま、私立大学は「経営難」に陥るところが多くあります。
少子化や大学数の増加により、いま定員割れを起こしている私大が多くなっています。

その数なんと約59%。
約6割の私立大学が定員人数を満たせない状態となっています。
しかもこれは「今だけ」の話ではありません。
文部科学省や有識者の推計によれば、現在年間約64万人いる大学入学者数が2050年には41万人程度にまで減少すると見られています。
学生数がいまよりも4割も減少するのです。
多くの大学が今後さらに苦境に立たされることは避けられません。
京都ノートルダム女子大学が募集停止!
つい先日も、60年以上続いてきた京都ノートルダム女子大学が2025年度で学生募集を停止するとの発表がなされました。
☆京都ノートルダム女子大学 来春から学生募集停止 閉学見通し
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20250425/2010022292.html

「突然すぎる」と困惑する学生の声が報道されていました(産経新聞 2025年4月25日)。
こうした動きは、大学全体の「構造転換」が始まっていることを意味します。
ただ、この私大の経営難が進むことは社会人の学び直しにとって「追い風」とも言えるかもしれません。
それは学生数を増やすためいままで軽視していた「社会人の学び直し需要」を引き込む方針を私立大学が積極化させていく可能性も秘めているからです。
なかでもうちの塾が応援している「社会人大学院」の設置・拡大を行い、生き残りを図る場所も出てくるかもしれません。
今回は私大の経営難が社会人の学び直しの追い風になるかもしれない可能性を考察します。

大学の生き残り戦略としての「大学院シフト」
経営難に直面する大学が生き残りをかけて取り組むのが、「大学院へのシフト」です。
大学は18歳人口が減っていく中、これまでメインターゲットにしてきた“新卒学生”だけでは経営が成り立たなくなっています。
そこで注目されているのが、留学生・社会人学生といった「これまで見過ごされていた層」の存在です。
留学生についてはいまも昔も中国人留学生数が多いところがありますが、最近ではネパール・ミャンマー・バングラデシュといった国からも留学生が増えてきています。
ただ、イマイチ増えていないのが社会人学生や社会人院生です。

企業が「リスキリング」を呼びかけている現実を見ると、今後その受け皿として大学・大学院が社会人学生・院生を増やす方向に舵を切ることは十分考えられます。
つまり、私大の経営難が、逆に社会人にとっての大学院進学が現実的な選択肢として広がっていく可能性があるのです。
ここからは私の「妄想」も入りますが、今後社会人の大学院進学がもっと進む可能性を3つに分けてみてみきます。
私大の経営難により、社会人が学びやすくなるかもしれない3つの理由
1.大学院の数が増える(かもしれない)
大学が新たな経営資源として「大学院部門の拡充」に取り組む動きが出てきています。
大学生数を増やせないのであれば、新規学部を作るよりいまいる学生やこれから入学させたい社会人を意識し、新たな大学院設置を進める大学も出てくる可能性があります。
それにより、社会人がより通いやすい大学院が登場してくる可能性も大いにあります。
特に、通信制大学院の分野で社会人向けの大学院を設置するところが増える可能性があります。
なにより、通信制大学院ではグロービス経営大学院大学のMBAコースは定員がなんと「1,000名」という大所帯となっています。
社会人をメインターゲットとしているなかでこれだけの定員を設けていることからも、やろうと思えば社会人ターゲットでの大学院設置は不可能ではないかもしれません。
なので今後 社会人大学院設置に活路を見出す私立大学も増えてくるはずです。

もちろん、そうやってできるすべての大学院が質の高いものとは限りません。
なかには「粗製濫造」といわれるような大学院が生まれる可能性も否めません。
それでも選択肢が増えること自体は、社会人にとってはチャンスだと言えます。
たとえば、これまで仕事の都合で通学が難しかった人でも、オンライン併用型の大学院が増えれば通いやすくなることが予想されます。
また、週末や夜間での開講など、働く人向けのプログラムも今後拡大していく可能性があるのです。
2.社会人枠や推薦入試がさらに充実する可能性
少子化により学生数が減る中、大学側も「多様な入学ルートの整備」を求められるようになります。
社会人枠、社会人特別選抜、小論文・面接重視の入試など、一般受験ではないルートがより開かれてくるでしょう。
これは、働きながらの進学を考える人にとっては大きな追い風です。

3.学び直しへの社会的ニーズの高まり
昨今、リスキリング(学び直し)が政府主導で盛んに推奨されています。
企業内でもDX推進、SDGs対応、人材育成の一環として「学び直し」や「社外での専門性強化」を求める声が強まっています。
こうした時代背景の中、社会人大学院生を受け入れることは、大学側にとっても時流に合った選択肢となるわけです。
企業がリスキリングの一環で大学院に社員を派遣したり、福利厚生の一環として進学を奨励したりするケースも出てくる可能性があります。

「大学院に行ける時代」にどう向き合うか
かつては大学院なんて研究者を目指す人か、変人が行くものというイメージが根強くありました。
ですが、現在は「キャリア形成の一環としての大学院」という位置づけに変わりつつあります。
たとえば、地方自治体職員の方が政策を学び直すために公共政策系の大学院に入学するケースも出てきていますし、看護師や福祉職の方が専門性を深めるために実務型大学院へ進学するケースも出ています。
会社員の方がMBAを取得し、キャリアチェンジや起業に挑戦するケースもたくさんあります。
実際、うちの塾にもこれまで200名を超える社会人の方が通い、自身の進学の夢を実現なさっています。
こういうことを考えると、社会人の大学院進学はこれから当たり前の選択肢になっていく可能性があるのです。

大学院進学は、これからの社会人の強力な選択肢になる?!
今回は私の「妄想」も含めてですが今後の私立大学の動きを展望してみました。
定員割れ私立大学が59%という現実は大学経営にとっては危機ですが、学び直しを検討する社会人にとっては大きなチャンスでもあります。
今後大学院の数は増える可能性もありますし、多様な進学ルートも開かれていくでしょう。
そこで問われるのは、「機会があるかどうか」ではなく、「その機会をどう生かすか」という私たち一人ひとりの姿勢です。
もし今、「自分の将来が不安だ」「何かを学び直したい」と感じているのであれば、“大学院という選択肢”に目を向ける絶好のタイミングかもしれません。
ぜひいまから大学院進学に向けて情報を集めてみてはいかがでしょうか?
そのためにもこちら↓のうちの塾のメルマガ、購読なさるのをおすすめしますよ!!!

「大学院受験の対策方法をもっと詳しく知りたい…」
そういうあなたのために、
「本当に知りたかった!社会人が大学院進学をめざす際、知っておくべき25の原則」という小冊子を無料プレゼントしています!
こちらからメルマガをご登録いただけますともれなく無料でプレゼントが届きます。
データ入手後、メルマガを解除いただいても構いませんのでお気軽にお申し込みください。
なお、私ども1対1大学院合格塾は東京大学大学院・早稲田大学大学院・明治大学大学院・北海道大学大学院など有名大学院・難関大学院への合格実績を豊富に持っています。
体験授業を随時実施していますのでまずはお気軽にご相談ください。
(出願書類の書き方や面接対策のやり方のほか、どの大学院を選べばいいのかというご相談にも対応しています!)
お問い合わせはこちらからどうぞ!
定員割れ私大が約6割に達する中、生き残りをかけて「社会人の学び直し」需要に賭ける大学が増える可能性があります。中でも社会人向け大学院が一気に増えて行く可能性もあります。私大の経営難が、逆に社会人の大学院進学の追い風になる可能性があるのです。