「丸投げ」の肯定。山本渉『任せるコツ』に学ぶ、仕事の任せ方。

藤本研一
Digest!
山本渉『任せるコツ』を読むと
適切に「丸投げ」することが
相手の成長につながるという事実を学べます。
 
「丸投げ」は悪ではなく
むしろ積極的にやるべき行為なのですね。
 
ポイントは正しく「丸投げ」すること。
 
ま:任せる
み:見守る
む:報いる
め:目指す
も:目標提示
という「まみむめも」を守るのが大事だと学びました。

人への「丸投げ」力を高める!それが『任せるコツ』

「ついつい自分だけで仕事を抱え込んでしまう…」

「自分でやったほうが早いと思って
 人に仕事を任せられない…」

そういうお悩み、ないでしょうか?



私がいま読んでいる『任せるコツ』という本は
自分で全部やるのではなく、

積極的に人に「丸投げ」しよう!

と呼びかけます。

今回は山本渉さんの『任せるコツ』から
人に「丸投げ」することの意義と
ポイントをお伝えします!

任せ方が身につく!山本渉『任せるコツ』、良書です!

私はいま
『任せるコツ』という本を読んでいます。

  ☆山本 渉『任せるコツ』すばる舎,2023の詳細とお求めはこちら
   

この本は
通常ネガティブなイメージがある「丸投げ」を
積極的に肯定する本です。



「丸投げ」することは決して
ハラスメントでもなんでもなく、

人材育成の機会や
組織の発展のために役立つと
「丸投げ」を肯定する本となっています。



著者は大手マーケティング会社の
ジェネラルマネージャー兼 統括ディレクター。


年間100億円・100件近いプロジェクトを
スタッフに割り振っている人物です。

そういう方が日常的に人に「任せ」ている手法を学べる
良書が『任せるコツ』となっています。

任せヘタの自分を反省…。

私、「任せる」のがニガテです。


私、高校教員として組織で働いていましたが
その際も「任せる」のがニガテでした。

本来 生徒自身や保護者の方にやってもらうべき内容も
ついつい自分でやってしまっていることがありました。

当然、他の教員に任せるのもニガテでした。

自分が独立して塾を開業したのも
組織がニガテだから一人でやりたい、
という思いの現れでもあります。



ただ、一人でやっているといっても
他の人の力を借りるべき機会も多いですし
運営に関わっている団体もいくつかあります。

そんなわけで
「任せる」力の必要性を痛感し本書を読みました。



概して私は人に任せず
自分でやってしまうことが多いのですが、

本書を読んでそれが人の成長チャンスや
事業・組織の発展を邪魔していたのではないかと
反省しているところです…。



相手がやりたいことやできることに注目し、
その重なる部分の仕事を任せていく。


任せたら、細かく指示せず
相手の進め方を信じる。



本書には人に仕事を頼んでいく
極意が克明に描かれています。


人に仕事を任せる際の「まみむめも」




面白かったのは「成長ループまみむめも」という
人に仕事を任せる5つのポイント。

ま:任せる 
相手の意欲や適性に沿って、
適度なチャレンジがある依頼をする。

み:見守る
任せたら口を挟まない。
相手を信じる。

む:報いる
成果に応じてフィードバックと褒めることを
忘れない。

め:目指す
次のゴールを示し、その魅力を伝える。

も:目的提示
なぜやるかを明確にする

(山本 渉『任せるコツ』すばる舎,2023,Kindle版193/222頁)

これ、まさに
人に仕事を任せる極意
と言えるでしょう。

画像にもまとめてみました↓

マネジメントの役割は失敗させること!

特に印象深いのは
「マネジメントの役割は失敗させること」
という部分です。



経営者やリーダーが仕事を任せていくのは
それを通して仮に失敗してしまっても
その失敗から学ぶ機会を提供する点にあります。

人間は失敗から学ぶ生き物です。

失敗した際、そこからヒントを掴むことが
成長につながるのです。

経営者やリーダーが
そういう機会を与えないなら
相手が成長できなくなります。


だからこそ積極的に仕事を任せ
失敗する機会を提供していくのが
人材育成のカギとなるのですね。

「任せる」力は教育に通じる!

こういう部分を読んでいて思うのは
「これって教育に通じるな」
ということです。


教育、特に子どもへの教育は
子どもが自分でできる範囲を広げられるよう
少しずつ相手に「任せる」ことがポイントです。

赤ちゃんのうちは
自力で何一つできないところから始まりますが、
年齢を重ねるにつれて少しずつ
子どもに「任せる」ことが成長に繋がります。


相手に「任せる」部分を増やしていうちに、
相手に「丸投げ」してもちゃんと取り組めるように
なるのだと思うのです。



というか、
究極の教育って
「丸投げ」なのだと思うのです。



丸投げされても
なんとかその内容を
自分でできるようになる。


それが成長です。


社会に出ると
ムチャ振りや丸投げのオンパレード。


そのなかでもなんとかしていけるのが
社会人なのです。

(フリーランスになって迎える
 「確定申告」も、
 手間の大変さから言うと
 けっこうな丸投げかもしれません)


さらにいえば、
我々は別に自分の意志に関係なく
この世に生まれ落ちます。


自分の人生自体
「丸投げ」で始まります。


どう生きるかも
結局は自分に「丸投げ」されているのです。

(だれも自分の人生を生きてくれない以上、
 「丸投げ」にほかなりません)


ということは、
他の人に仕事を任せる・「丸投げ」することは
人生それ自体でもあるのですね。


他の人がやるべきことを
全部自分がやってしまうのは
相手の人生にチャンスを与えないことにもなります。


子育てにおいても
子どもに過度に関わりすぎることは
子どもの成長のチャンスを奪います。


少しずつ自分でやってもらう範囲を広げていくのが
いい教育方法であり
いい「丸投げ」の仕方であるということ。


本書を読んで学びました。



今回のポイント


人に任せることは相手の成長につながる!
罪悪感を持たず、相手に状況を見ながら
適切な「丸投げ」を!

人に頼むのに「罪悪感」はいらない!

人に仕事を頼むのって
けっこう「罪悪感」があります。



私、専門家にお金を出して何かを依頼する際も
「罪悪感」がありました。


「こういうことを頼むのって
 迷惑じゃないかな…」

そう気が引けることもあります。


でも、相手からすると
仕事を依頼されるのは嬉しいことです。



お金も得られますし、
仕事を通して相手の自己実現にも
つながるからです。


失礼な頼み方をすれば別ですが、
誠実に頼んでいるかぎり
相手にマイナスになることはありません。

相手に任せた分、
自分に時間ができて
別のことに取り組めますし、
全体的に生産性も高まります。


(確定申告を自力でやっていると
 税理士さんに頼む大事さを実感しますね)



仕事をついつい自分で抱え込んでしまう方こそ
『任せるコツ』を読んで
「丸投げ」力を高めていくのがオススメですよ!

(「丸投げ」したあとのフォーロ方法なども勉強になります)

☆山本 渉『任せるコツ』すばる舎,2023の詳細とお求めはこちら

 

ではまた!


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