「大学院進学の際に出す研究計画って
どういうものが求められるんですか?」
研究計画書に求められるのは
①新規性・独自性、②有用性、③実現可能性の3点です。
ポイントはどんなに良い研究でも
修士課程の2年でできなそうな内容ではダメ、ということ。
この3点、心がけましょう!
今回はこんなお話です。
「どんな研究計画書がいいの?」と悩んでいませんか?
「大学院進学の際に出す研究計画って
どういうものが求められるんですか?」
うちの塾では
大学院を目指す社会人の方に
研究計画書の書き方アドバイスも
行っております。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/01/online_kougi_taiken-1024x698.jpg)
よく聞かれるのは
「大学院進学の際に出す研究計画って
どういうものが求められるんですか?」
という質問です。
今回は研究計画書に求められる要素を
解説します!
「研究計画って、どう書いたらいいの?」
大学院受験にあたり、
必ず書くべき書類が「研究計画書」です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/03/keybord-write-1024x683.jpg)
いうならば修士課程2年で
自分が何を研究するかをまとめた書類のこと。
これまで、
ブログ記事の中でも書き方を
お伝えしてきました。
☆こちらにまとめていますのでご覧ください↓
書き方自体はこれで問題ないはずです。
ですが…。
「どういう切り口がいいか」については
あまり説明していなかったので
今回解説していきます。
研究計画で求められる3つの視点!
大学院進学の際に出す研究計画書には
次の3つの視点があるかどうか
チェックされています。
それは
(1)新規性・独創性
(2)有用性
(3)実現可能性
という3点です。
それぞれを見ていきましょう!
(1)新規性・独創性:誰もやっていないかどうか
新規性というのは
「まだ誰もやっていない」ということ。
それをいうには先行研究を調べたあとで
「ここまでは研究されているが、
ここから先は研究されていない」ということを
明確に示すことが求められます。
その上で
自分ならではの視点や
「なぜ自分が行うか」も示せるとよりいいですね!
いろんな研究テーマがある中で
なぜわざわざ自分がそれを目指すのか、
という視点が必要なのです。
例えば以前うちの塾に
「離島部での診療看護師(NP)のあり方を
研究したいです」
という受講生の方がいらっしゃいました。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/01/nurse5-1024x683.jpg)
一瞬、
「なぜ離島部…?」
という思いが湧いてきたので
この方に
「なぜ離島部での診療看護師のあり方を
調べたいんですか?」
と聞いてみました。
聞いてみますと、
この方ご自身が離島の出身であり、
ご家族が離島での医療資源の不足に
悩んできたことを教えて下さいました。
また、すでに
離島の医療機関で行われた
インターンシップに参加するなど
自主的に取り組んできたことも伺いました。
こういう情報があると
「なぜこのテーマを研究するのか」も
明確となります。
同様に、
自分のこれまでの社会人経験のなかで
見出したテーマでも
「独自性」が示しやすくなります。
例えば、これまで建築関係の仕事をしてきた方が
「今後の都市における
建築のあり方を研究したい」
というのもご自分の社会人経験を活かしている点で
有益だと言えるでしょう。
(自分の経験は
基本的には自分しかしていないので…)
(2)有用性:何の役に立つか
研究する際に必要なのは
「この研究は何の役に立つか」
という視点です。
この研究は一体誰の役に立つか。
研究することにどんな意義があるか。
これが問われています。
この「有用性」という観点を痛感したのは
私が早稲田大学の大学院生の頃、
先輩が行っている勉強会に参加したときです。
毎回誰かが自分の研究内容を
発表をするのですが、
中心者の先輩が毎回必ず
「この研究をやると、
どんないいことがあるの?」
と聞いていたんです。
すごくシンプルな質問ながら
答えられず沈黙する院生が続出しました。
この勉強会を通し、
「この研究は何の役に立つか」を
常に意識する大事さを教わりました。
看護の分野であれば
「この研究は今後の看護教育を考える上で
有益である」
などということができるでしょう。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/12/nurse2-1024x683.jpg)
ポイントは
誰にとって・どんな風に役立てられる研究かを
説明できるようにしておくこと。
意識してみましょう!
(3)実現可能性:修士課程2年でできるか
どんなに新規性があっても、
またどんなに有用な研究であっても。
実現できない研究では意味がありません。
たとえば個人では
「数万人へのアンケート調査」もできませんし、
(データ入力だけでなく、
質問票を郵送するだけで
めちゃくちゃ時間とお金がかかります)
インタビューを300人に行うのも難しいでしょう。
(テープ起こしまで自分でやると
ホント悲惨です…)
どれだけ新規性があり、
また有用性がある研究でも、
修士課程2年間でできなければ
意味がないのです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/04/calenda-1024x685.jpg)
これらをまとめると、
大学院入試で問われる研究計画は
「確実に修士課程の2年間で行うことができ、
しかも解くに値する内容」
でなければならない、
ということです。
研究する前から
この研究にどれくらいの期間がかかり
どれくらい意味がありそうかを示す。
なかなか大変ですが
この取り組みが求められているのです。
3つの視点、入っていますか?
さあ、ここまで
(1)新規性・独創性
(2)有用性
(3)実現可能性
という3点を見てきました。
ぜひあなたの研究計画、
この3つの視点が入っているかどうか
考えてみてくださいね!
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/eye-1024x683.jpg)
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/eye-1-1024x683.jpg)
今回のポイント
研究計画には
新規性・有用性・実現可能性が必要だ!
ポイントは「とりあえず」でいいから書いてみること!
この新規性・有用性・実現可能性という3点ですが、
最初から3つを兼ね備えた研究を考えるのは
なかなか大変です。
なので研究計画をとりあえず書いてみた後で
「どうやったら新規性を出せるか」
「どうやったら有用性を出せるか」
「どうやったら実現可能性が高められるか」を
自問自答してみるのがおすすめです!
仮に3つ揃わなくても
なるべく近づける努力をしていれば
修士課程の試験に合格することは十分可能です。
どのみち大学院に入ってから
本格的に修士論文を書く場合にも
この3つは問われますので、
練習がてら考えてみる習慣をつけてみてくださいね!
(この3つ、すべて揃えるのは
実際けっこう大変です。
私も苦労しましたし…。
うちの塾でもアドバイスをしていますので
お気軽にお問い合わせくださいね!)
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/kougi2-1024x768.jpg)
ではまた!
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