研究計画書づくりは
【劇的ビフォーアフター】方式で!
目次
「研究計画書ってどう書けばいいの?」そんな疑問にお答えします!
大学院進学に必要な内容を
1つずつ見ていくシリーズ。
3回目となる今回は
「研究計画書のポイント」
をお伝えしていきます!
「研究計画書」はなぜ大事か?
大学院進学の際、
提出が必要になる「研究計画書」。
これは大学院修士課程の間に
どんな研究をするか、
自分なりの「設計図」を描いたものとなります。
この出来具合によって
受験生のレベルが判断されます。
また研究計画書の内容を元に
面接でも細かく質問されることがあります。
そもそも
修士課程は「研究」をする場所である以上、
真剣に取り組む必要があるのが
「研究計画書」なのです。
…ただ、研究テーマ自体は
大学院に入ってから変更可能なケースが多いので
「研究計画書どおりに
研究をしないと怒られる…」
ということはそれほど意識しなくても
問題ありませんので念のため。
(大学院によりますが…)
※ 専門職大学院などでは
研究計画書が不要なケースもあります。
その場合も参考として読んでいただければ幸いです。
研究計画書執筆に役立つ6つの流れ
大学院受験の結果に直結する
この「研究計画書」。
研究計画書には
いろんな書き方がありますが、
主な「流れ」には次のものがあります。
(1)問題の所在と先行研究の分析
(2)研究の方法
(3)分析方法
(4)倫理上の配慮
(5)仮説/研究の意義
(6)参考文献
専門分野によって異なりますが、
大体はこの流れで書いていくことになります。
まずは「見出し」から書いていく!
研究計画書を書く際は
まずこの6つの
「見出し」を書くところから始めるといいでしょう。
はじめて研究計画書を書く人は
大抵の場合「ゼロ」から書こうとします。
そのため何を書いたらいいか
途方に暮れることがいらっしゃいます。
なので最初にPC上にこの6つの項目を書き、
間をすこしずつ埋めていく。
そうしていくと
心理的負担も少し軽くなります。
研究計画書には【劇的ビフォーアフター】の型を使う!
…さて、いまあげたこの6つの項目ですが、
(6)の「参考文献」には
研究計画書執筆に使用した文献を書くだけでいいのでラクですが、
残りの(1)〜(5)の5つ、
いきなり考えると難しいです。
そのために私がおすすめしているのは
【劇的ビフォーアフター】の型を使うこと、
です。
「大改造!!劇的ビフォーアフター」を覚えていますか?
昔テレビでやっていた
【大改造!!劇的ビフォーアフター】という番組を
ご存知でしょうか?
いまも時折
スペシャル番組で上映されていますね。
ボロボロだったり
問題大アリだったりする家が、
「匠(たくみ)」と呼ばれる建築士や大工さんの手で
驚くほどの大変化を遂げる。
そんなリフォームの様子を
家族の感動エピソードを交えて伝えている
番組です。
(映像を持ってくるわけにいかないのでBGMだけ紹介します↓)
リフォームの結果
大きく変化したシーンが流れる際
「なんということでしょう!」
というナレーションの声が印象的でした。
私もこの番組
ワクワクして観ていた時期があります。
2002年が初回放送だったので
かれこれ20年もの歴史がある番組となっています。
で、この「劇的ビフォーアフター」の方式は
研究計画書にも使えます。
ポイントは
「ビフォー → 匠の技 → アフター」
という3つのパーツで考えることです。
「ビフォー」では「現状の問題点」を言語化する
まず「ビフォー」の部分から考えましょう。
ここは「現状の問題点」を
指摘する部分です。
なぜ研究が必要なのか、
本当に研究する意味があるのかを
書いていくのです。
これは研究計画書の流れでいう
「(1)問題の所在と先行研究の分析」
に当たります。
大事なのは
劇的ビフォーアフターの番組同様
「いまどんなに深刻な事が起きているか」
を明確に示すことです。
「劇的ビフォーアフター」の番組では
たとえば家がぼろぼろだったり
家が狭くて家族がケンカばかりしていたりするなど
「現状の問題点」が指摘されます。
ここが深刻であればあるほど
視聴者は
「どうやってこの問題を解決するのだろう…?」
と興味津々になります。
「ビフォー」の部分で
現状の問題点が指摘されるからこそ、
その後に出てくる「匠の技」と
「アフター」の部分の印象が高まるのです。
「誰も研究していないから研究する」は説明として不十分。
さて、「ビフォー」の部分を考える際によくあるのが
「○○についてまだ誰も研究していないので
研究をします」
という書き方です。
まだ誰もやっていないから
研究をする。
これ、一見「いいこと」のようですけど
これだけでは研究する理由としては弱いのです。
なぜかと言いますと
誰も研究していないというのは
「やる意味がないから誰もやっていない」から
かもしれないのです。
和式トイレのウォシュレットをいまさら研究しても…。
私は講義の中でよく
「和式トイレにはウォシュレットって
付いていないですよね?
誰も研究していないですよね?
だからといって
和式トイレのウォシュレットを開発する理由になるでしょうか?」
と受講生の方に聞いています。
たしかに和式トイレには
ウォシュレットってついていません。
でも、だからといって
和式トイレ用のウォシュレットを開発すべき
理由付けとしては「弱い」のです。
おそらくは「やる意味がない」からこそ
誰も研究していない、といえるのです。
(ちなみに余談ですが、
和式トイレ用ウォシュレットは
すでに開発されていますが、
全く普及しなかっただけのようですので
念のため)
「このことを研究していないことがいかに深刻な問題を招いているか」
なので「ビフォー」の部分では
「このことを研究していないことが
いかに深刻な問題を招いているか」
を明確に書いていく必要があるのです。
そのために必要なのが
「先行研究の分析」です。
これまで、このテーマはどこまで研究されてきたか。
何が分かっていて、何が分かっていないか。
このことが分かっていないことで
いかに深刻な問題が起きているか。
それを明確にする必要があるのですね。
けっこう大事な問題ですが
たいして問題ではないことを
研究しても全く意味がありません。
だからこそ、
「この内容が分かっていないことで
どんな深刻な問題が起きているか」
を言語化して説明する必要があるのです。
こうやって「ビフォー」の部分を明確にする。
すると研究の方法を示す「匠の技」、
予想される結論(仮説)や研究の意義を示す「アフター」に
つなげやすくなるのです。
(この部分は次回以降解説します)
今回のポイント
研究計画書づくりは
【劇的ビフォーアフター】方式で!
今回は紙幅の都合で
「ビフォー」の部分のみの説明となります。
続く「匠の技」と「アフター」の部分を
次回以降で説明いたしますので
そちらもご覧ください。
ではまた!
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