悩み相談の中で
質的調査の基本を学ぼう!
悩んだら相談を。
いまの仕事を続けるかどうか。
今後の進路をどうするか。
こういった内容を
周りに相談してみるケースって
しばしばありますよね。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2021/09/talk-1024x684.jpg)
なにか自分が困っていることについて
周りに相談をする。
すると、
いろんなアドバイスを
聞くが出来ます。
同じ悩みを相談し続けていると分かること。
こうやって
同じ内容についての
アドバイスを何人にも聞いていると、
ふいにあることに気づきます。
それは
「あ、前にアドバイスをもらった
●●さんの話に近いな」「この話は○○さんからも聞いたな」
などと、以前話を聞いた人との
共通点に気付けることです。
同じテーマについて
周りに聞きまくっていると
傾向が見えてきます。
その上でさらに別の人に
話を聞き続けていると
新しい情報があまり増えなくなる
瞬間が訪れます。
この状態、
大学院で質的調査を行なう人たちの間では
「理論的飽和」と呼んでいます。
理論的飽和するまで聞きまくる!
大学院入学後、
インタビュー調査や
参与観察などの
質的調査を分析する際、
「グラウンデッド・セオリー」という
理論を活用することがあると思います。
いろんな流派があるのですが、
グラウンデッド・セオリーの中では
いろんなインタビューや調査を行い
もう新しい知見が出なくなったような状態を
理論的飽和と呼んでいます。
もう新しい知見が出ないくらいまで
(飽和するまで)情報を得ていく。
そうすることで
対象について詳しく知ることができるのです。
なので悩み相談などのとき
「あ、これは以前に聞いた
●●さんと同じ回答だな」
と思うときは
その悩みに対し「理論的飽和」したと
考えてもいいかもしれません。
調査研究においては
理論的飽和するまで
調査を続けることに
大きな意味があります。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/12/interview2-1024x681.jpg)
悩み相談の際も、
理論的飽和をするまで聞けば
大体の対応法について
知ることもできるはずですよ!
今回のポイント
悩み相談の中で
質的調査の基本を学ぼう!
悩み質問を繰り返していませんか?
質的調査を行なう場合、
理論的飽和するまで
インタビューをしつつ
分析作業も行っていきます。
これは悩み相談の際にも
重要です。
悩んでいるときって、
悩みを聞いてもらえるだけでも嬉しくて
悩み相談をひたすら
し続ける人がいます。
悩みって、
相談すると向こうも
気を使ってくれるので
ついつい誰彼構わず
相談しがちです。
で、相談だけしていて
悩みの解決に向けて
一切なにも取り組まない。
そんなケースもあるのです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/12/nayami-1024x683.jpg)
(私も覚えがあります…)
得られたヒントをすぐに実行に移す!
大事なのは
仮に悩み相談が
「理論的飽和」したなら、
得られた知見の中から
最適なものを選び、
まず実行していくことです。
以前の記事でも書きましたが、
アドバイスを受けたら
遅くとも翌日中には
動き出す思いでいたほうがいいのです。
今回は悩み相談を切り口に
質的調査を大学院で行なう際に役立つ
「理論的飽和」という概念を
ご紹介しました。
なにかのお役に立てましたら
幸いです!
ではまた!
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