「知の巨人」立花隆 直伝!専門分野を手っ取り早く身につける方法!

今回のポイント

大学院進学後にも役立つ勉強法!
手っ取り早くその分野をマスターするには
小辞典を買い、最後まで読み切ること!

専門分野の知識を手っ取り早く学ぶには?

「大学院進学を目指しているけれど、
 専門知識をどう学んでいいかわからない…」

「自分の専門分野の知識を高めたいけれど
 どう勉強したらいいのだろう…?」

自分の専門分野、
たとえば看護学や経営学などを学ぶ場合、
どのように勉強したらいいか、迷いますよね。

今回はそんなときに役立つ
【手っ取り早く専門分野の知識を身につける方法】
をお伝えしますね!

「知の巨人」立花隆さんに学ぶ勉強法!

専門知識を、
できればプロのレベルまでマスターしたい。

 

そういうときに参考になるのが
「知の巨人」こと立花隆(たちばな・たかし)さん
勉強法です。

惜しくも昨年お亡くなりになった立花隆さん。

立花隆さんは
『田中角栄研究』というジャーナリズム作品で有名なだけでなく、

『宇宙からの帰還』『サル学の現在』などの理系分野の作品、
『サピエンスの未来』といった哲学に関する書籍などなど
多ジャンルにわたる執筆活動を行ってこられた方です。

文系・理系問わず
広い知識・深い視座からの作品が多く、
読む度に学びを得ることができます。

(私の動画でも何度か紹介しています↓)

 

独学するには「読書」が基本。

多ジャンルの知識があるということは、
ありとあらゆる分野を勉強してきたということを
意味しています。

 

では、立花隆さんはどうやって勉強してきたのでしょうか?

 

これ、実は読書による「独学」がほとんど、
なのですね。

立花隆さんは「多読」で有名で、

〈なにか専門分野の知識を身につけるには
 メートル単位で本を読め〉

という趣旨のことを書かれています。

 

☆こちらに詳しいです。以下の話もこの本からの紹介が主です。

自分の専門分野を定めたら
本棚で横1メートル分くらいは本を買い込み
読めばいい。

 

そういう勉強法を書いていらっしゃいました。

 

まさに蔵書数万冊を収めるために
ビルを1棟購入した人ならではのやり方です。

 

 

ただ、このやり方、
けっこう大変です。 

1メートル分の本というと
厚さ2センチの文庫本で50冊
厚さ3センチの単行本で約33冊にあたるので
「メートル単位で本を読む」には
恐ろしいほどの読書冊数が必要になるのです。

 

 

進学を見越すなら「小辞典」を読み込む学習がオススメ!

「もっといい方法はないの?」

 

そういう声も見越してか、
立花隆さんは次の2つの方法も提唱しています。 

1つ目は入門書的な本を3冊ほど買い込み、
そこから学んでいくという方法、

2つ目は【その分野の小辞典を最後まで読む】
という方法です。

 

両方行えたら一番いいですが、
大学院への進学後を見越した上で私がオススメするのは
2つ目の【その分野の小辞典を最後まで読む】の方ですね。

 

立花隆さんによると、
〈なにか1つの分野を極めるには
 その分野の小辞典を最後まで読むのが一番〉
とのことでした。

 

たとえば書店に行くと
自分の専門分野に関する「辞典」(事典)が
売っています。

 

その分野に関する基本的な用語を解説した
辞典もおそらくあるはずです。

で、基本的な用語を解説した小辞典を買ってきて、
それを読んでいくわけです。

フジモトもやってみた結果…。

実際、私も立花隆さんの言葉を「愚直」に信じ、
『教育学用語辞典』
『社会学用語辞典』

という2冊の辞書を学生時代に買ってきました。

そして実際に
最初から最後まで読んだのです。

 

…といってもこれ、
そんなに大変なことではありません。

 

当時私は大学生・大学院生だったので
授業時にこれらの辞典を机の上に起き、

教員の話に出来てた用語を調べ
その項目に線を引き、
読み込んでいっただけです。

 

用語辞典には
1つの言葉の下には「関連用語」が
紹介されます。

 

その「関連用語」を調べ
さらに読み込んでいくわけです。

 

また、授業の中で紹介された
追加知識なども
この辞典に追記していきます。

 

このように授業中に読むだけではなく、
自分で勉強するときにも常に辞書を持ち歩き、
わからない言葉があればその都度引いて確認していきました。
 

 

…あまりこれをいうと問題になるかも知れませんが、
授業中 教員の話がつまらない時・
どうでもいい話になることってあります。

 

そんな時は辞書を適当に開き、
そこにあった用語を読み込んでいったのです。
 

また、ちょっとした待ち時間などにも
この辞書を読んでいました。

 

 

辞書で調べる際に
読んだ用語の下に線を引いていきます。

 

 

これを繰り返していると
気づけば『教育学用語辞典』も
『社会学用語辞典』も線を引いた用語ばかりになり、
いつの間にか最後まで通読していたことになりました。
 

 

(『教育学用語辞典』は
 かれこれ3回位ぜんぶ読んだ計算になります)

 

 (実際にお買い求めになる際は
  発行年が新しいものと内容を比べて見ていただければ幸いです)

このように、
辞書に出ている言葉をすべて読むと、
その学問の基本用語は
だいたい網羅出来たことになります。

そうなると
毎回の授業やゼミはその用語の
理解を深めるための「復習」にすぎなくなります。

すると授業やゼミの中でも自信を持って
発言出来るようになるのですね。

ちなみにこのやり方をすると
辞書がものすごくボロくなります。

(長く持ち歩くほか
 何度も辞書を引いているから当然かも知れませんが)

いまも私の教室にこの2冊を置いていますが、
見る度に学生時代・院生時代を思い出します。

今回のポイント

大学院進学後にも役立つ勉強法!
手っ取り早くその分野をマスターするには
小辞典を買い、最後まで読み切ること!

 

勉強とはキモくなること。

さて、こういう話をすると
反応は2つに大きく別れます。

「辞書を読むのって
 勉強に役立つのですね!
 やってみます!」

という方と、

「ええ、辞書を読むなんて
 キモい…」

という方です(笑)。

 

傍目から見ると辞書を読み込むのって
「キモい」(気持ち悪い)行為にも見えます。 

 

ですが、もともと勉強というのは
「キモくなる」ことでもあるのです。

 

千葉雅也さんの『勉強の哲学』にも
「勉強するとはキモくなること」
と明確に書かれています。

 

(もっとも、
 「キモく」なったあと、
 他の人と話があうように
 さらに学ぶのが必要、と書いてありますので念のため) 

  

今の時代、車内でスマホゲームができたり、
エンタメがネット上で楽しめたりと
ただでさえ娯楽が充実したりしています。


「いま」を享楽的に過ごす、
言い換えるなら「いまだけ楽しければいい」という
環境になっています。

一方、勉強というのは基本的には
「これから」に向けての投資活動です。

「いま」を享楽的に過ごすのではなく、
「これから」のために自分を高めるという
行為でもあります。

(もちろん勉強には楽しい側面も強いですけどね)

「いま」を享楽的に過ごす生き方から見ると
「これから」のために勉強している人が
傍目(はため)にはキモく見えてしまうわけです。

なので辞書を読んで「キモく」思われるなら
それはそれで仕方ないのかな、と思う次第です。

…ただ、私と同じように
「辞書を読んで勉強した」という方が
そんなに珍しくないのが
大学院生および研究者の世界でもあります。

専門分野の知識を手っ取り早く身につけるために
この「辞書を読む」というプロセス、
オススメですよ!

なにかのお役に立てていただければ幸いです!

ではまた!


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