作文の書き方③最初の部分は、最後に考える。

 

大雪のため、本日朝は帯広市に大雪警報が出ていました。

もうすっかり冬ですね。

本日の作文のコツは「最初の部分は最後に考える」。

作文の書き出しは難しいものです。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。 向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。(川端康成『雪国』)

2Q==

有名な書き出しです。

一行目から名文です。
こういう本を見ると、「ああ、書き出しって大事なんだ」と思います。

その思いが強すぎると、「ちゃんと決まるまで書けない!」ということになってしまいます。

学校の作文教育では原稿用紙をまず渡します。
原稿用紙を見ると、人は「はじめから綺麗に書かないといけない」と思い込んでしまいます。
そのため、なかなか書き出せません。

プロの作家もそのようです。

現に先ほど示した『雪国』の著者・川端康成は遅筆(ちひつ)で有名です。
恐ろしく書くのが遅い。
おそらく死ぬほどに考えて書き始めていたのでしょう。

プロでも苦労する書き出し。
素人が苦労するのは当然です。

ではどうするといいのでしょう?

答えは「最初の部分は最後に考える」です。
原稿用紙で書く場合は半ページくらいあけて書き出す。
書きだすのは「とりあえずこれだけは言いたい」という部分からです。

ある程度書いてしまったあと、「書いた内容につなげる冒頭には何を書こうか?」考えればいいのです。
書いた内容自体がよければ、そこを書き出しにしてもかまいません。

コツ②「書き始めると、書きたいことは見つかる!」と同じく、書いているとどんどん発想が膨らみます。
書かないと、いつまでも悩んだままです。

悩み続けていると、川端康成や芥川龍之介のように死を想ってしまうかもしれません。

本当の話、作文は楽しいものなんです。
自由に書いていると、日頃のイヤな思い出が吹き飛んでいきます。

楽しいはずの作文を、楽しくなく感じさせているもの。

それが「書き出し」の苦労なのかもしれません。

 

 


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