「いつか●●をやってみたい」なら、
まずはそのミニ版を「とりあえず」でいいから
やってみよう!
そこからフィードバックしていこう!
「いつか、バーをやりたい」
「将来は喫茶店をやるのが夢」
そういう思いをもっている人って
多いです。
この人達の中には、
「貯金も貯まったし、
よし、いっちょやるか!」
と、脱サラしていきなり起業する人もいます。
ロクにバーテンダーの修行もすることなく、
「ビールとカクテル、乾き物だけのバー」を
気軽に開業してしまうんです。
結果、半年もしないで
潰れてしまう。
こういうお店はたくさんあります。
(料理が下手な人に限って
カクテルに凝っていることがあります。
だからこそ「乾き物だけのバー」を開いてしまうのです)
喫茶店(カフェ)経営もそうです。
喫茶店経営って
なんとなく「楽しそう」です。
「いつかカフェをやりたいんです!」
という方も多いはずです。
でも、そういう方が脱サラ起業しても、
うまくいくのはごくごく一部なのです。
大体の場合は
すぐ潰れるか、
「儲からないし、
朝から晩まで忙しいだけなんだけど
借金もあるから仕方なく続けている」
というケースばかりです。
自分の夢である居酒屋・バーや喫茶店を
開業したのに、
数ヶ月で現実にぶち当たる。
これって、かなり多いケースなのです。
目次
飲食店を脱サラでやるのは危険!
居酒屋・バー・喫茶店に限らず、
ラーメン屋・レストランなどの飲食店の経営は
脱サラして気軽にできるほど甘いものではありません。
にもかかわらず、
このイバラの道を目指す人は
あまりに多いです。
誰かが声を大にして
「脱サラして飲食店を経営することの
困難さ」
を伝えてあげたらいいのに、と切に思います。
ちょうど先日、
札幌駅前 作文教室ゆうに
相談にいらっしゃった方がいます。
50代後半、
数年を残して早期で退職をし、
ご自身の夢である「飲食店を開きたい!」
という思いを持っていらっしゃる方です。
私が以前 商工会議所で講座を担当した際、
聞いてくださったご縁で事務所にお越しくださったのです。
「昔からの夢だった飲食店を
経営したい!」
そういう思いを語ってくださいました。
経営計画書などの
種々の資料をお持ちくださいました。
ですが・・・。
聞いてみると飲食業で働いたご経験が
ないそうです。
メニューやお店のコンセプトも、
ある意味「薄利多売」な方向性です。
安い間は人が来るかもしれませんが、
流れが去れば誰も来なくなる可能性があります。
ただ安いだけのお店って、
他にもっと安いお店ができると
誰も来なくなるのですね。
おまけに「薄利多売」の方式ですと、
客数を回す必要があるので
接客がザツになりがちです。
するとクレームを言ってくる人が出てきます。
せっかく飲食店を開業するという夢を叶えたのに、
あるのは文句を言うお客さんと
まったく儲からないのに忙しい日常だけ。
(あるいは、まったくお客が来ないのに
店の固定費ばかりかかるという
悲惨な状況です。
かつてのうちの塾ですが… 笑)
そうなってしまうと
何のために起業したかわかりません。
だからこそ、
ご相談にいらっしゃった方にお伝えしました。
「●●さん、
飲食店を開きたいという思いと
お客さんに喜んでもらいたいという思い、
どっちのほうが強いですか?」
先方は「お客さんに喜んでもらいたい」
という方で答えてくださいました。
「であれば、ムリに飲食店を開かなくても、
もっとご自分の経験を活かせる起業の仕方が
あるかもしれませんよ!飲食店経営に限定せず、
ご自分の強みを活かせる起業の方法、
考えるのも良いと思いますよ!」
こういうアドバイスも差し上げたところ、
とても喜んでくださいました。
何らかのお役に立てれば
ありがたい限りです。
何の経験もない分野への起業はハイリスク!
断言してもいいですが、
脱サラして起業する場合、
何の経験もない分野の起業は
かなり危険です。
飲食店で働いた経験がないのに
飲食店を開くなんて、
かなりのバクチなのです。
でも、なぜか起業する人って
妙に自信があるんです。
「まあ、なんとかなるっしょ!」
そして開業後、「なんとかならない」現実に
行き着いてしまうのです。
かく言う私も、
飲食店経営に挫折した経験があります。
一時期、知り合いのバーの休業日に、
その場所を借りて「日曜限定バーテンダー」を
やっていたことがあるんです。
実際の店舗を借りて、
バーテンダー兼経営者として
日曜日だけバーを経営していたんですね。
以前から自分のバーを持つのが夢だったので
あっさり夢が叶ったわけです。
カクテルもわりと評判がよかったです。
店内では私主催のイベントも毎回開催していたので
けっこう賑わっていました。
でも。
ずっと立ちっぱなしで忙しく動いてるのに、
まったく黒字が出ませんでした。
借りている店への支払いと
仕入れなどを考えると、
自分の時給が500円を割ってしまっていました。
頑張っても頑張っても
黒字になりません。
その上、カクテルを作る事自体は楽しいのですが、
それでも20杯・30杯と作っていると
単なる「作業」になってきます。
まったく楽しくなくなったのです。
結局わかったのは
「自分はバーの仕事をするのに
向いていない」
ということでした。
かくして、私の日曜限定バーテンダー稼業は
半年で終了したのです。
これはあくまで
バーを「借りて」いたからこそ、
終了期限である半年で
区切りをつけることができました。
自分が物件を借りて
経営していた場合ですと
途中で区切りをつけることもできません。
その場合、私は儲かりもしないバーを
やり続けて廃業という
憂き目を見るところでした。
コラム 海外に比べ、日本だと安易に飲食店を開業できてしまう!
開業するためには海外だと
たくさんの手間と許可が必要だそうです。
ところが日本では
保健所の講習や防災設備の用意くらいで
カンタンに開業できます。
だからこそ、日本では
安易に飲食店を開業する人が多いです。
結果、バタバタ店がつぶれていくのです。
日曜バーテンダーの頃の私のように 笑
今日のポイント
今日のポイントです。
「いつか●●をやってみたい」なら、
まずはそのミニ版を「とりあえず」でいいから
やってみよう!
そこからフィードバックしていこう!
・・・・・・・・・・・・・・・
見切り発車起業は悲劇を生む!
「いつか、バーをやりたい」
「将来は喫茶店をやるのが夢」
そういう思いをもっている人って
多いですよね。
この思いを持ち続けて、
一気に脱サラして店を持つ人もいます。
こういう脱サラ起業の場合、
成功するのはほんの一部でしょう。
「俺、こんなに皿洗いばっかりやりたくない…」
「味はいいのにちっともお客が来てくれない…」
そういう悩みに追い込まれ
廃業してしまう人も後をたたないのです。
これは「見切り発車」で起業した弊害でしょう。
脱サラ起業に限らず、
シニア起業・定年後起業でも
同様の悲劇が起きています。
「退職金をつぎ込んで始めた店が
なんと3ヶ月で潰れた…」
これもけっこうよくある話です。
共通するのは
「見切り発車」で始めたから、です。
私のように
「バーの休業日に場所を借りて
とりあえずお客を呼んでみる」
という一段階を経ていなかったからこその
悲劇です。
別に大事なのは「喫茶店をやること」でも
「バーを経営すること」でもありません。
一度小さく始めてみて、
うまくいくなら
だんだんレベルアップをしていけばいいのです。
そしてうまくいかないなら
その時はスパッと別の道を考えてみることが必要なのです。
「いつか、バーをやりたい」
「将来は喫茶店をやるのが夢」
そんな方は、休業日にお店を借りて
まずは「お試し」で開店してみることです。
さいわい、
「1日シェフ」や「1日バーテンダー」制度のある
飲食店って、札幌にもチラホラあります。
お試しでやってみて、
上手くいったのなら来月も開催するといいですね。
その次は月2回開催などと
頻度を上げていくこともできます。
そうやってちょっとずつ起業の準備を
していくことです。
いきなり開業してしまうと、
うまくいかない時は借金しか残らないのです。
壮大な夢は、小分けにしてまずやってみる!
これは起業に限らず
すべてに当てはまりますね。
「いつか●●をしたい」
という壮大な夢は
小分けにしてみることをオススメします。
大きな夢であればあるほど、
まずは小さく分けて
小さく取り組んでみることです。
その発見を活かし、
次につなげていけばいいのです。
起業を考えている人に、
このアドバイスがお役に立てればうれしいです!
ではまた!
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