先日は
一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会 主催の
連続講座で
「アクティブ・ラーニングが日本の生涯学習を変える!」
とのテーマで講義をしてきました。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/P1000129のコピー-1.jpg)
主体的・対話的で深い学びを
参加者に体験いただき、
たいへん好評でホッとしています。
今回はそういう内容に
「学習効果を上げるポイント」を盛り込んで
まとめています。
こちらからどうぞ↓
一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会 連続講座で講師をしました!
7/11(火)は
一般の方を対象にした講座を実施。
一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会
主催の連続講座で講師を務めたのです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/IMG_1672-1024x768.jpg)
この連続講座、
これまでの登壇者は
「●●大学名誉教授」など
錚々(そうそう)たる方々。
若輩者の私が出させていただいて恐縮ですが、
みなさまに
「受講してよかったです」
「楽しい講座だった!」
と言ってもらえる講座を提供することができ
ホッとしています。
アクティブ・ラーニングが教育を変える!
今回私がお話したのは
「アクティブラーニング(主体的な学び)が
生涯学習を変える」
とのテーマです。
もともと、この連続講座は
生涯学習的意味もある講座です。
(道民カレッジの講座にも選ばれています)
文部科学省の新学習要領で扱われるようになった
「主体的・対話的で深い学び」、
いわゆる「アクティブ・ラーニング」が
どういう教育かを実践的に知っていただく講座となりました。
「アクティブ・ラーニング」という言葉、
時折テレビなどでも紹介されていますよね。
このアクティブ・ラーニング、
これまでの「受け身」型の教育とは
大きく異なります。
これまでの教育はチョークアンドトーク。
これまでの教育は
「チョークアンドトーク」
方式で行われてきました。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/black-board.jpg)
教員が黒板に書きながら説明し、
それを生徒が学んでいくという
一方的な形態です。
このチョークアンドトーク形式、
もともとは本などの教材がない時代
「一方的に」教えるために考えられた方式です。
例えば中世の大学では
本は基本的に人が筆写して作成していました。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/hanepen-1024x768.jpg)
なので本ってすごく高価です。
教科書を手に入れるだけで
大金が必要になってしまいます。
そのため中世においては
教員が手元にある自分のノートを読み上げ、
学生はひたすら自分のノートに
書き込んでいったのです。
授業が終わると
教員が読み上げたのと
同じノートが
出来上がります。
それをもとに学生が勉強したのですね。
北海道大学の前身である
札幌農学校(クラーク博士で有名ですね)でも
やはり本が貴重なので
同様の教授法が取られていた、といいます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/02/kura-ku-766x1024.jpg)
なお、
クラーク博士がすごいのは
授業のたびにノートを回収して
学生が書き漏らした箇所・書き間違えた箇所に
ペン入れをしていったことです。
学生がこの授業ノートをもとに勉強して
近代日本のリーダーとして
活躍することを見越し、
間違いのないノートにしていたのです。
チョークアンドトークは時代遅れ。
こういった時代においては
教材が貴重であり
ごくわずかしかないからこそ
「一方的に」教えていたわけです。
(札幌農学校においては
授業外の中で
学生の自主的な討議などが行われていました)
この時代の学習においては
「何が正しい知識か」
「何をするといいか」が
明確だったからこそ成立した方法であると
言えるでしょう。
でも。
いま時代が変わりました。
教材なんてその辺に溢れています。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/04/book-1024x687.jpg)
教科書などの本もあれば
YouTube上での動画教材、
DVD教材なども大量にあります。
おまけに、
先行き不透明な時代となり
「何が正しい知識か」「何をするかいいか」も
不明確になってきました。
自分で考えて
答えを出すことが
いまほど求められる時代はないでしょう。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/02/think-1024x683.jpg)
残念ながら、こういう時代においても
旧来の「チョークアンドトーク」方式で
教育が想定されていることが
これまでも多くありました。
新学習要領でアクティブ・ラーニングが本格スタート!
その反省として
今回(小学校は2020年度・中学校は2021年度・高校は2022年度)の
学習指導要領改訂から
「チョークアンドトーク」方式を変える
「アクティブ・ラーニング」が
求められるようになったのです。
具体的にはただ一方的に講義を受けるのではなく、
子どもが自主的に他者と協力しながら学ぶ、
もっというと話し合いや考えを文章にまとめるといった
アウトプットによって学びを行うという
あり方が示されるようになったのです。
今回の私の講座では
こういった教育観の変遷を説明したほか、
「アクティブ・ラーニングを体験する」
ためにいろんな活動を
体験いただきました。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/IMG_1673-1024x768.jpg)
話し合いワークや
協力して紙の塔を作る
「ペーパータワー」というワークなどを通し、
初対面の参加者同士でも話が盛り上がっていたのが
印象的でした。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/IMG_1685-768x1024.jpg)
体験していただいたからこそ
教育の新たな流れを実感いただけたように
感じています。
今回のポイント
アクティブ・ラーニングが
日本の教育を変える!
自分の学習も「アウトプット」の意識を持とう!
私はいまでこそ大学院受験塾を経営していますが、
前職は高校教員でした。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2021/11/teacher.png)
現在 ビジネス文書の書き方研修など
団体職員研修・企業研修の
講師としても活動しています。
こういう機会で人前で講座をする際、
私もなるべくアクティブ・ラーニングの形で
学んでいただけるよう、心がけています。
今回の講座も、
いままでの私の講師経験を元に
参加者の方と関わってきました。
皆様に喜んでもらえて何より、です。
ひとりで学習する際もアクティブ・ラーニングを!
なお、このアクティブ・ラーニングの発想は
自分ひとりで勉強する際にも役立ちます。
学習において、
ただ受け身でいるのではなく、
自分から主体的に学んでいくのが
極めて重要なのです。
主体的に学んでいくためには
ただ講師の話を聞いたり
本を読んだりするだけではなく、
学んだことを誰かに話したり
学んだことを元に文章を書いたりといった
「アウトプット」することが必要なのですね。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2021/09/talk-1024x684.jpg)
(講義でもお伝えしましたが、
「人に教えるのが最強の学習方法」なのです)
そうすれば記憶の定着度も高まりますし、
なによりも楽しくなるのでおすすめですよ!
今回の講座、
お役立ていただければ幸いです。
ではまた!
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