認知症の方と関わるのに必要なことは?バリデーションを知る

 




 

「回想法」講座で私が学んだこと

いま、自分史の講座を実施しています。

そのスキルアップのため、
密かに行っていた講座。

それが「回想法」の講座です。

 

札幌保健医療大学坂倉惠美子先生による講座。

タイトルは
『高齢者と親密感を高める「思い出」トーク 回想法でぐっと親しくなる』

さっぽろ市民カレッジの一環で行われている講座です
(@札幌市宮の沢の「ちえりあ」)。

 

以前の授業の様子はこちら!
自分史を書くのには回想法!専門の坂倉先生に教わりに行った

 

大変勉強になった講座なのですが、
今週9/5(日)で最終回となりました!

 

9/5(日)の講義。

ポイントは「認知症の方への理解」。

認知症の人から見える世界を知っていくことが必要、
とのことです。

 

認知症の方が暴れたり、
「盗まれた!」と不安になったりします。

その原因とは・・・?

 

 

 

 

それは、認知症の人から見える
「生活世界」を知ると
見えてきます。

認知症の人から見える世界とは?

 

では、認知症のおじいちゃん・おばあちゃんから
どんなふうに世界が見えているのでしょうか???

坂倉先生から頂いた資料に、
こんな言葉が書いてありました。

 

いつも見知らぬ場所におり
いつも見知らぬ人がいる
見知らぬものに囲まれている

日々の暮らしは不安に満ちている

人に質問に答えられるであろうか

パニックに陥ることはないか

 

認知症になると、
自分が「どこにいるか」「何を考えているか」
わからなくなる。

 

非常に不安です。

不安な思いがあるからこそ、
周りに暴言を吐いてしまったり
しまった場所が思い出せず
「盗まれた!!!」と考えてしまったりします。

 

その結果、「認知症」と診断されています。
この理解が必要なのですね。

 

 

「不安さ」こそ、
認知症の方が暴れたり、
徘徊したりする原因なんだな〜。

しみじみ知りました。

 

認知症の理解は
学校教育の現場の理解にも役立つ

これ、学校教育とも近いです。

 

高校生で

暴れる生徒
授業中立ち歩く生徒

いますね!

彼らは、
発達障がいゆえに暴れたり、
立ち歩いたりすることもあります。
彼らにとっては
授業の50分という時間が

おそらく「3時間
くらいに感じられるのです。

 

だからこそ、
単に彼らに

「暴れるな!」
「立ち歩くな!」

と言っても無意味なのです。

 

彼らから見て授業が
「3時間」もの長時間に感じられるなら、

50分の授業を
3つに分ける。

 

つまり20分・15分・15分の三分割するのです。

 

その上で、

はじめの20分の活動、
15分の活動、
最後の15分の活動というように

学習内容を小分けにしてみましょう。

 

例を挙げます。

例)講義が20分、ディスカッション・話し合いで15分、問題演習で15分

小分けになり、
「この20分だけ頑張ろう」
「この15分だけ頑張ろう」を繰り返すと

無理なく50分の学習ができるようになります。

 

そう。

高校生の学校の授業で役立つことは、
少し変えると認知症の方にも役立つのです。

 

ちなみに今回のような対応の仕方。

専門用語で、
行動分析と言います。

 

行動分析についてはこのブログでも
ちょこちょこ説明していくつもりです。

 

お楽しみに!

 

バリデーション療法とは?

 

話を認知症に戻します。

バリデーション療法というものがあります。

 

認知症の方が騒いだり、
徘徊したりすることにも
「意味がある」として捉える方法です。

 

なぜ、その方が騒ぐのか。
なぜ徘徊するのか。

患者の歩んできた人生に照らして
考えたり、共に行動したりするのです。
このバリデーション療法は
アメリカのソーシャルワーカー、
ナオミ・フェイルさんが開発したもの。

photo_vali2010

認知症の方たちとコミュニケーションをとる。
そのために開発したものです。

 

 

バリデーションとは

「確認する・強くする・認める」

という意味。
認知症の方の経験や感情を
認め、共感し、力づける療法です。

 

 

そう、大事なのは

「共感」です。

相手がどう見えるのか
「分かろう」とするのです。

 

「分かろう。」
その思いから動けば、
「認知症」の方との関わりが
少し楽になります。

相手を「分かろう」とするところから。

 

認知症の方と関わるのは
非常に大変な側面もあります。

ただ、接する人が大変な以上に
本人も「困っている」「不安に感じている」んです。

 

 

認知症の方との関わり方。
それは相手を「共感」すること。

その理解を持つことが必要なのですね!

 

私が自分史の講座をする際も
活かしていこうと思っています。

相手を「分かろう!」という
共感の思い。
大事にしていきます。

そうそう、明日も自分史の講座ですし。

はじめよう、自分史講座vol.4「自分のルーツを探る」

 

ではまた!

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