大学院の専攻によって人数は全く違う!数字で読む大学院進学⑤  

大学院の専攻によって人数は全く違っています。

修士課程で一番多いのは工学系、
ついでその他・社会科学人文科学・理学と続きます。
 
…私の出身である教育系は
第9位と意外とマイナー系で驚きました(笑)

人数の違い、見てみると面白いですね!


今回はそんなお話です。

数字で読む大学院進学シリーズ第5弾!

数字で読む大学院進学シリーズ。


これまで4回にわけて書いてきていますが、
おかげさまで好評の声をいただいています。

イメージで考えられがちな大学院進学を
明確な数字で明らかにしていく。

そういう機会にしていただけましたら幸いです。


今回は分野ごとの
大学院生の数をテーマに観ていきます!

大学院修士課程の入学者数 分野別ランキング



大学院って
いろんな分野のものが
存在しています。

看護師の方でしたら
看護の大学院、

経営者やビジネスパーソンの方でしたら
MBAコース(経営管理修士)の大学院、

ほかにも文学や教育学などの大学院、
医学の大学院などさまざまです。

どの分野の大学院で学ぶ院生の数が多いか、
観てみましょう。



今回は
博士後期課程と
MBAや法科大学院など専門職課程を除く
【修士課程】の院生で見てみます。

出典は文部科学省の
令和4年度学校基本調査。

昨年令和4年度に
大学院に進学した人数を分野別で検討していきます。


●1位 工学系 42,571人

大学院修士課程の分野別で
最も多いのは工学系に進学した方です。

ここには機械科学や電気通信工学、
土木・建築工学や原理力工学など
いわゆる「理系」な分野がそろっています。


研究者を目指す方の他
メーカーなどでエンジニアを目指す方などが
進学しているケースが多いと言えるでしょう。


●2位 その他 19,060人

2位には「その他」という
雑多な分野が入ります。

このあと見ていく分野と異なる
自然科学分野のほか、

社会・自然科学分野、
人文・社会科学分野など
分野融合的な専門分野が
該当するようです。


●3位 社会科学 16,817人

3位は社会科学分野です。

法学・政治学、
商学・経済学、
社会学など「文系」分野が揃っています。


こういった文系分野で
研究者を目指す人や
マスコミ系やシンクタンクなどの
専門機関での就職を目指す人が多いと言えるでしょう。


●4位 人文科学 9,512人

4位は人文科学分野です。


文学や史学(歴史学)、哲学などの
「文系」分野です。


こちらも文系分野で研究者を目指す人や
マスコミ系などの専門職分野、
教員を目指す方などが多いといえますね。


●5位 理学 9,084人


続く5位は理学分野です。


数学、物理学、科学、生物、地学、原子力理学など
「理系」分野が揃っています。


1位の工学と違うのは
工学が応用科学なのに対し
その土台となる基礎科学を研究している点です。


こちらも研究者を目指す方の他
エンジニアを目指す方などが
進学しているケースが多いと言えるでしょう。

(大学院進学は
 文系よりも理系のほうが一般的なので
 理学の順位はもっと上だと個人的に思っていました

●6位 保健 7,371人


6位は保険分野です。

医学、歯学、薬学など
医療に関する分野の進学者が含まれます。



…というよりも、
医学部・歯学部・薬学部はともに
6年教育なので、
それぞれの5・6年生が自動的にカウントされている
計算になります。

当たり前ですが
医者や歯科医、薬剤師など
医療分野で仕事に就く人や
研究者になる人が多いです。

●7位 芸術 6,575人

7位は芸術分野です。


美術、デザイン、音楽などの
分野の進学者が含まれます。


研究者を目指す人のほか
デザイナーやアーティスト、
音楽家を目指す方が多く進学しています。

●8位 農学 5,493人

8位は農学分野。

農学、農業工学、農業経済学、
林学、獣医学畜産学、水産学などが
含まれます。


こちらもいわゆる「理系」分野です。

(個人的にはバイオテクノロジーなどで
 「理学」に含まれそうなものも
 入っている気がするのですが…)

農学・林学・水産学などの分野で
研究者や就職を目指す人が含まれるほか、

獣医課程は6年教育なので
獣医学部に学ぶ5・6年生が
自動的にカウントされている計算になります。

●9位 教育 3,560人

9位は教育分野です。

教育学や教員養成、体育学などが
含まれます。



こちら、教育学分野で研究者を目指す人や
学校教員になる人、
教育分野などでの就職を目指す人などが
多く進学しています。

ちなみに、私は1度目の大学院で
「教育学」の修士号を取っていますので
ここにカウントされます。

教育学で修士号を取った後
高校教員になりましたし、
いまこうして教育関連の仕事をしているので
大学院での学びが繋がっているように思います。

●10位 家政 574人

10位は家政です。


家政学や食物学・被服学・
住居学・児童学などの分野が含まれます。


研究者など専門家を目指す方が
多く進学しているようです。

●11位 商船 23人


ラスト11位は商船分野です。

商船学とは
船を安全かつ効率よく
運行するための理論や方法を学ぶ学問です。

こちらを参照しました)

東京海洋大学大学院などで
取得できるようです。

円グラフにまとめると。

…以上の結果をグラフで表すとこうなります↓

工学の割合の高さが実感できますね!


表にするとこうなります↓

分野は色々、人数もバラバラ。

さあ、ここまで見てきました。

同じ修士課程と言っても
分野によって人数が
全然違いますね…!

個人的には私が学んでいた
教育分野が
意外と大学院全体で見た時マイナーというのに
驚きました(笑)


いろんな学問分野があることに
注目していくのも面白いですね!

今回のポイント


分野によって大学院の人数は全く違う!
視野を広く持っていきませんか?

テーマごとに人数はもっと絞られる…!

今回は大きなが学問ジャンル別でのくくりを
みてきました。


それぞれの細かなジャンルになってくると、
修士課程の院生数はもっと絞られてきます。

たとえば1位の工学分野全体では
42,571人ですが、

そのうち機械工学分野は4,576人、
土木・建築工学は3,958人
ぐっと人数が絞られます。

日本全体を合わせて
その人数しか令和4年度の入学者がいない、
と考えるとなんだかとても少なく感じてきます。

数が少ない分野を目指す場合、
当然 定員も限られますので
早期からの対策が必要になりますね…!


今回の記事が
あなたの大学院受験対策の
参考になりましたら幸いです。




ではまた!


☆メルマガ登録後1通目が届かない場合はこちらをご確認ください。
メールが届かない場合

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください