2人に1人。なんと専門職大学院の社会人割合 修士課程も10人に1人!数字で読む大学院進学② 

数字で読む大学院進学!

密かに昨日から始めているのが
「数字で読む大学院進学」
シリーズです。



大学院進学というと、
あまり身近でないイメージを持つ人も
多いです。

なのでこのシリーズでは
客観的な「数字」を元に
大学院進学、
なかでも社会人の大学院進学についてを
見ていくことを目的としています。

あなたの今後のキャリア展望の
お役に立てましたら幸いです!


「社会人で進学したら浮いてしまうかも…?」と悩んでいませんか?

今回のテーマは
「大学院生の人数」です。


一体どれくらいの人が
大学院に通っているのか…?


気になる方も
いらっしゃるかもしれません。

特に社会人の場合
「社会人で進学したら
 浮いてしまうかも…」

と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
 

なのでここから、
文部科学省が実施した
R4年度の学校基本調査をもとに
一緒にみていきましょう!


(以下、出典を明示しないものについては
 こちらが出典となります)



大学生は293万人!

最初に、参考として
大学生の数を見ていきます。

大学の学生数は
令和4年度は全国で
293万780人でした。


うち、
男性が162万6805人、
女性が130万3897人となっています。

293万人というと
自治体でいいますと
大阪府・大阪市(275.6万人)に
同じ大阪府の和泉市(18.4万人)を
足したくらいの人口となります。

ちなみに、293万人は
コロナ前の令和元年度における
在留外国人数と同じ、でもあります。

かなりな人数、
と言えるかもしれません。

大学院生は26万人。徳島市と同じ!




ここからが大学院生の数です。

大学院学生数は
全国で26万1782人です。

26万人というと
徳島県徳島市(25.86万人)や
東京都府中市(26.03万人)と

同じレベルとなります。



このうち、
男性が17万6202人、
女性が8万5580人となります。


女性の割合は
約32.7%となります。


大学院生の人数は
大学生の人数の
約9.0%となります。

国公立のほうが多い?!

学校設置者別でみますと、
国立大で15万3354人、
公立大で1万7488人、
私立で9万940人となります。

国公立を合わせると
大学院生のうち
約65.3%の学生が
国公立の大学院に通っている計算になります。

逆に、私立大学の大学院に
通っている割合は
約34.7%となります。

これ、実は大学の状況と
逆になります。

令和4年度の学校基本調査を元にした
サイトを見ますと、

日本の大学って
大学数の76.8%、
学生数の74.0%を私立大学が
占めているそうです。

(一般社会法人日本私立大学連盟,2023,
「大学数と学生数」
 https://www.shidairen.or.jp/about/guide/)

大学の場合
75%近くを私立大学が占めているのに対し、
大学院では
65%近くを国公立大学が占めることになっています。


社会人比率は修士で9%、博士で40%!専門職大学院だと50%!

ではいよいよ本題となる
「社会人の割合」を見てみましょう。

大学院修士課程の
入学者数で見てみますと、
令和4年度に大学院修士課程に進学した人は
全体で7万5749人いました。

そのうち社会人の割合は
6833人となります。

博士後期課程の場合、
進学者は1万4832人いました。

そのうち社会人の割合は
6001人となります。

これを考えると、
社会人進学者の割合は
修士課程で約9.0%、
博士後期課程で約40.4%となります。


一見すると、
修士課程における社会人の割合が
低く見えてしまいますよね。

ただ、この修士課程の数には
MBAや教職大学院、
ロースクールなどの「専門職大学院」は
含まれていません。


専門職大学院、
つまり専門職課程だけを観ると
令和4年度の入学者は9074人、
そのうち社会人は4600人となります。

社会人の割合は
50.7%となるのです。

結論的にいえば、
「社会人だから
 進学しても浮いてしまうかも…」
という悩みは杞憂だということができます。


修士課程でも
10人に1人は社会人ですし、

博士後期課程や専門職大学院を見れば
2人に1人は社会人となるからです。

…当然、大学院によって
社会人比率にバラツキがありますが、
「社会人だから浮くかも…」というのは
あまり気にしなくても大丈夫、
というのが結論となります。

今回のポイント


専門職大学院では
2人に1人が社会人!
「浮いてしまうかも…」と恐れず果敢に挑戦を!

大学院生って、実は減っている…!

実は大学院生数は平成22(2010)年入学者をピークに
減少に転じています。


(科学技術・学術政策研究所,2020,
「3.2高等教育機関の学生の状況」
https://www.nistep.go.jp/sti_indicator/2020/RM295_32.html

偶然ですけど、
この年は私がはじめて大学院に入った年と
同じです。

私の時が最多だったと思うと
ちょっと感慨深いです。

社会人大学院生の割合は増えている!

大学院生の数が減少傾向にあるとはいえ、
実は社会人の大学院生の割合は
増えています。


日本の全大学院生に占める
社会人院生割合、
平成12(2000)年度は12.1%でしたが
平成30年・令和元(2019)年度には24.2%
2倍に伸びているそうです。

(先程と数字が異なるのは
 こちらの元データには
 修士課程・博士後期課程・専門職課程すべてを
 合計しているためです)

(科学技術・学術政策研究所,2020,
「3.2高等教育機関の学生の状況」
https://www.nistep.go.jp/sti_indicator/2020/RM295_32.html

まとめますと、
大学院における社会人比率は
修士課程では10人に1人、
専門職大学院では2人に1人と
決して少なくない数となっています。


なので
「浮くのではないか…」と思わず、
果敢に挑戦してみていただけましたら幸いです!

ではまた!


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