統計学の勉強が難しい一番の理由。そろそろ統計用語を統一させて欲しい件。

大学院進学をする際に必要となるのが
統計学の知識です。

でも、統計学って学ぶのがなかなか大変です。

数学アレルギーがあると理解しにくいというのも
ありますが、

一番は用語がバラバラなところ。

独立変数・従属変数といえばいいのに
説明変数・目的変数といったり、
説明変数・被説明変数といったりと
流派によってバラバラなのですね。

…そろそろ用語の統一を図ってほしいな、
と思っているところです。

今回はこういう内容です。

大学院進学でけっこう困る!統計学の知識の有無

大学院進学をする際/した後に
必要になってくる学習テーマがあります。


それが統計学です。

大学院の授業で学ぶ機会も
おそらくあると思いますが、

この理解がないと研究計画を立てたり
論文を読んだり、
はたまた修士論文を書いたりする際に
大いに困ってしまうはずです。


クロス集計やP値、
重回帰分析など
論文を読んでいると
必ずと言っていいほど出てくるのが
統計学の概念です。

統計学は勉強しづらい…。

大学院で研究するのに必須なのが
統計学の知識。


ところが統計学って、
なかなか勉強しづらいのですね…。


数学の知識がないと
なかなか理解できないところもあるので
「数学アレルギー」の人にとっては
勉強するのがけっこう難しいのです。

用語が統一されていないのが統計学を学ぶ最大の弊害。

統計を勉強するのが大変な理由は
もう1つあります。



それは
「用語が統一されていない」ことにも
あるのです。


独立変数・従属変数

たとえば統計学では
「独立変数」「従属変数」という言葉が
出てきます。

これは統計分析をする際に、
なにかの原因となる要素・
なにかの結果となる要素を立て分けるために
出てくる言葉です。

たとえば
「きょうは寝坊したから
 会社に遅刻した」
という文章で考えてみましょう。


このとき、
「寝坊した」のは原因、
「遅刻した」のは結果ということになります。

図で示すと

  原因  →結果
  遅刻した寝坊した

という矢印の関係が成立しているわけです。

統計分析をする際にも
この発想が前提として出ています。


子どもの学力調査の事例


例えば子どもの学力についての
調査を行ったとしましょう。

このときに
「塾に通っている子どものほうが
 学力は高くなっているのではないか」
と仮説を立てたとします。

このとき、
「塾に通う」というのが原因
「学力が高くなる」というのが結果となります。


先程の図式で書くと

  原因  →結果
  塾に通う学力が高くなる

と描くことが出来ます。



このように

 原因→結果

の図式を前提において
統計分析を行うこととなります。

このときに、
原因に当たる部分を「独立変数」、
結果に当たる部分を「従属変数」という
特別の言い方で読んでいます。


図式で書くと、

 独立変数→従属変数

という書き方になります。

先程の例ですと
「塾に通う」が「独立変数」、
「学力が高くなる」が「従属変数」になるわけです。

テキスト・論文によって表記がバラバラ!

ここまでよろしいでしょうか?



統計学が困るのは
論文によって
「独立変数」「従属変数」という用語が
全く別の用語で説明されてしまっているところです。

例えば
「独立変数」と言わず「説明変数」と
呼ばれることがあります。

他にも
「従属変数」と言わず「目的変数」と
呼ばれることがあります。

さらに言えば
「従属変数」といわず「被説明変数」と
呼ばれることもあります。


パターンでいうとこういう図式になります。

 独立変数従属変数

 説明変数目的変数

 説明変数被説明変数

パッと見る限り
ぜんぶ違う書き方になっていますが、
どれも

 原因結果

という内容を説明している概念です。


…実は私、統計学を勉強した際に
テキストや論文によって用語がバラバラであることで
ずいぶん悩みました。

「え、説明変数って一体何?」

などとパニックになっていたこともあります。

統計学って、おそらく流派によって
言葉が微妙に違ってきているのですが、

私のような人間が困ってしまうので
用語の統一をそろそろ図ってほしいな、と
思っているところです。

「細かな用語は違っているかも」と想定して学ぶ!



統計学を学ぶ際は

「細かな用語は
 テキストによって違っているかもしれない」

と思いながら学ぶほうがいいです。

そうすると新しい用語を見て
「え、これって何?」と
ヘンにパニックにならずに済みます。

特に、
基礎的な内容を説明する際に
見慣れない用語が出てきた際は

「これはひょっとして、
 ●●という概念の
言い換えではないかな?」

と注意するようにしてみてください。

今回のポイント


統計学用語はテキスト・論文によって
微妙に異なる事実。
ヘンにあせらず、違いを受け止める姿勢を。

統計学を学ぶのはなかなか難しい…!

ちなみに、統計学を学ぶのって
けっこう大変です。

入門書も多数出ていますが、
どれもなかなか難しいことがあります。


正直 実際に論文を書いたり読んだりすることだけを
考えるなら、
「どうやって計算するか」を学ぶよりも

 「統計ソフトを使う際の基礎的な考え方を
  いかに身につけるか」

を手っ取り早く身につけたほうが役立ちます。



そうでないと
いつまで経っても論文を読んだり書いたりすることが
出来ないままになってしまうからです。

オススメ!統計学習はこの本を学ぼう!

その際に私がおすすめするのは
看護研究論文の書き方』という本です。

 

 

この本の98ページから115ページの間に
統計分析の基礎的な考え方と
どうやって論文の読み書きに活かせばいいかが
コンパクトにまとめられています。



私も講義の中で
受講生の方に統計学についてお伝えする時、
この部分をテキストとしてお伝えしています。


(受験生の方・合格した方問わず
 統計の講義を行っていますので
 お気軽にお問い合わせください)

看護師以外の人にもオススメ!

タイトルが『看護研究論文の書き方』となっていますが、
看護を研究していない人にとっても
役立つ内容となっています。

むしろ、
誰しも一度は病院に行ったことがあると思いますので
病院の事例をもとに
研究方法についてを学べる本となっています。

「いろいろ読んだけれど、
 けっきょくどうやって統計学を
 研究に活かしたらいいかわからない…」

「SPSSなどの統計ソフトを使うための
 基礎的な統計学の知識を
 手っ取り早く身につけたい…」

そういう方にオススメの本となっていますので
ぜひ読んでみてください。



ではまた!


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