ちょっと量のある文章を書くときは「8割の法則」と「旧情報・新情報の法則」を使え!

報告書・企画書・エッセイなど、ちょっと量のある文章を書く時役立つ2つのコツ!

 

こんにちは、
作文・論文アドバイザーの
藤本研一です。

今日は
「ちょっと量のある文章を書く際のコツ」
をお伝えします。

 

 

報告書や説明文、
ブログ、
企画書など、
「ちょっと量のある文章」
を書くことって、ありますよね。

 

「ちょっと量のある文章」を
分かりやすく書くには、
ポイントがあります。

 

2つのポイントがあるのです。

 

(1)8割の法則(8割ルール)

 

分かりやすい文章は
「8割の法則」でできています。

 

何が8割かというと、
読み手の8割の人が
【まあそうだね】と言いそうな内容」
のことです。

 

たとえば、次の文章があります。

A:今日はお腹が空いた。
B:だから、パスタを作ろう。

 

この文章、
違和感なく読めますか?

 

 

私は「?」が浮かびます。

 

 

「作る料理、
別にパスタじゃなくてもいいじゃないか」

と思うのです。

 

 

でも、人によっては
違和感のない人もいますよね。

 

 

ただ、8割の人は
「?」となりそうです。

 

 

だから、この説明は
分かりにくいのです。

 

 

書き換えてみます。

 

A:今日はお腹が空いた。
B:冷蔵庫にはトマトとベーコンがある。
C:だから、パスタを作ろう。

これはいかがでしょう?

 

先程よりは「?」が減りました。

 

おそらく、5割位の人は
「これでもいい」と思うでしょう。

 

 

でも、依然として
「?」を感じる人がいるでしょう。

「トマトとベーコンがあるなら、
別にトマト入りカレーでもいいよね」
「トマトとベーコンを煮てもおいしいよね」

という人もいるかもしれません。

 

 

そのため、
「8割の人が納得できる」
文章に書き換えてみましょう。

 

A:今日はお腹が空いた。
B:冷蔵庫にはトマトとベーコンがある。
C:ちょうど戸棚にはスパゲッティの麺が残っていた。
D:だから、パスタを作ろう。

いかがでしょう?

 

 

Cが追加されました。

このことにより、
「じゃあ、パスタしか無いよね」と
納得ができるはずです。

 

 

でも。

依然として2割の人は
「?」と思うかもしれません。

「トマトとベーコンとスパゲッティがあっても、
別のが作れるよね」
「そもそもパスタってどんな料理?」

こんな人もいるでしょうが、
まあ「例外」でしょう。

 

 

もし読み手のほとんどが
幼稚園児であり、
パスタを食べたことがない人が読み手なら
考えるべき内容です。

ですが、あなたの文章の読み手が
「大人」であり、
パスタを食べたことがある人ばかりなら
この文章で十分納得してもらえるはずです。

 

逆に、「2割」のためにさらに説明を足すとこうなります。

 

A:今日はお腹が空いた。
B:冷蔵庫にはトマトとベーコンがある。
C:ちょうど戸棚にはスパゲッティの麺が残っていた。
D:なお、パスタというのは
イタリア料理の一種である。
代表的な料理はスパゲッティである。
スパゲッティは茹でた後、
野菜や肉・ソースなどと炒めると
美味しくなる。
E:だから、パスタを作ろう。

どうでしょう?

 

これで先程の「2割」も納得します。

 

 

 

 

 

でも。

 

 

 

クドくないですか?

 

 

詠む気、
失せませんか?

 

 

 

2割も入れた「読者みんな」が
納得する内容にすると、
読む気が失せるのです。

 

 

だから「読み手の8割が納得する内容」に
とどめておくべきなのです。

 

これが
8割の法則です。

 

(2)旧情報・新情報の法則

 

 

文章には「隠れた」ルールがあります。

それが「旧情報・新情報の法則」です。

 

 

どんな法則かというと、
1つの文章は
「文の前半で旧情報を書き、
後半で新情報を書く」

というルールです。

 

 

旧情報とは
「前の文章で言っていた内容」
のことです。

 

 

すでに出ている情報なので、
「旧情報」と言います。

 

一方、新情報とは
新たに登場してきた情報のことです。

 

 

これを英語で説明しますね。

I have a friend.(私には友人が一人いる)
His name is Kenta Kato.(友人の名前は加藤健太である)
He live in Sapporo.(彼は札幌に住んでいる)

 

旧情報を太字
新情報を下線で示します。

I have a friend.(私には友人が一人いる)
His name is Kenta Kato.(友人の名前は加藤健太である)
He live in Sapporo.(彼は札幌に住んでいる)

 

文の前半と後半に注目しましょう。

 

まず「私には友人がいる」と言っています。

 

「友人」というのが新しく出た情報です。
「新情報」です。

次の文章では
「友人」を詳しく説明します。

 

すでに出た情報なので、
「His name」とあらわします。

すでに出ている情報なので
「旧情報」になるわけです。

 

そして、「旧情報」を書いた後に、
「Kenta Kato」という「新情報」が来ます。

次の文を見ましょう。
「Kenta Kato」のことを
「He」と言い換えます。

前の文章の最後の「新情報」を、
再び「旧情報」として提示します。

その後ろに、
「live in Sapporo」という
「新情報」が来るのです。

 

 

・・・まどろっこしい説明ですね。

違う例で書いてみましょう。

 

冷蔵庫の中にはトマトとベーコンがあった。
今日はパスタを作ろう。

この文章、実は分かりにくいのです。
「トマトとベーコンがあった」が
「新情報」として出てきます。

 

 

一方、
「パスタを作ろう」も「新情報」です。

つまりこの文章、
「新情報」だけで出来ています。
「旧情報」が無いのです。

 

「旧情報」がないと、
なぜかジャンプしている
(論理が飛躍している)気がするのです。

 

この文章を、
「文の前半で旧情報を書き、後半で新情報を書く」で
書き直してみます。

 

 

冷蔵庫の中にはトマトとベーコンがあった。
これらの食材のほか、戸棚にスパゲッティがあるのを見つけた。
この3つを使って、今日はパスタを作ろう。

 

2行目を見てください。

1行目の「トマトとベーコン」という
「新情報」が、
「これら」と「旧情報」を指す内容に言い換えられています。

その後、
「戸棚にスパゲッティがあるのを見つけた」という
「新情報」が続きます。

3行目では、
今までの食材(=「旧情報」)を
「この3つ」と言い換えています。

 

「旧情報」のあとに、
「今日はパスタを作ろう」という
「新情報」が付けられているわけです。

 

・・・ちょっとずつ、
「文の前半で旧情報を書き、後半で新情報を書く」
というルール、わかってきましたか?

 

 

別の例でも見てみましょう。

私は大学院に行っていました。
専門は法学でした。

 

この文章、
実は「8割」の人は分かりにくいです。

 

 

なぜかというと、
大学院に行っていた人でないと
ちょっと分かりにくいのです。

 

 

「え、大学院って
「専門」という概念があるの?」

となっていまいます。

 

 

この文章を、
「文の前半で旧情報を書き、後半で新情報を書く」
で書き換えてみます。

 

私は大学院に行っていました。
大学院での専門は法学でした。

 

2行目に「大学院での」が
追加されました。

実はこれで読みやすくなったのです。

1行目の新情報「大学院に行っていました」を、
2行目では「大学院での」という「旧情報」で
言い換えています。

 

 

言い換えているからこそ、
「専門は法学でした」という
「新情報」が伝わりやすくなるのです。

2つの法則を使いこなそう!

 

さあ、いかがでしょうか?

「旧情報」と「新情報」の法則、
お分かりいただけましたでしょうか?

読むとけっこう
「大変そう」に見えると思います。

 

 

ですが、
やってみると
「ああ、そういうことね」
とお分かりいただけるはずです。

 

 

今日ご紹介した
「8割の法則」と
「旧情報・新情報の法則」を
使い、

「ちょっと量のある文章」を
わかりやすく書いてみてくださいね!!!

ではまた!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【私・藤本が担当する講座のご案内です】

祝!開講するための最少人数を超えました!
お申込みは、お早めに!

札幌商工会議所主催
今日から使える!伝わるビジネス文書&メールの書き方」講座


☆メルマガ登録後1通目が届かない場合はこちらをご確認ください。
メールが届かない場合

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください