読み書きできるのは「当たり前」ではない。書けることへの感謝




 

文字が読み書きできるのは、「当たり前」じゃない!

当たり前のように
ブログを書いたり、
読んだりしています。

 

これ、
小学校時代から

「なんとなく」

学んできたことです。

 

ところが。

世の中には
「読み書き」
が出来ない人がいます。

 

本人の努力に関係なく、です。

 

2つの事例があります。

 

(1)学習機会がないケース

 

世界で、
文字が読み書きできない人は
どれくらいいるのでしょう?

 

7億7600万人と言われています。

 

文字が読み書きできないと、
看板の字も
書物も読めない。

 

つまり

生活が困難になるほか、

進学機会も奪われるのです。

 

ここに
識字率の国別ランキングデータを
載せますが、

「北朝鮮100%」

というのも
不思議な感じがします。

世界・識字率ランキング

 

ちなみに
日本は昔から
識字率が
ほぼ100%に近い国として
有名です。

 

江戸時代から
現在に至るまで、

識字率はかなり高いのです。

 

(現在、日本では識字率の調査は
行っていないようです)

 

(2)ディスレクシアのケース

 

私は前職で
通信制高校の
教員をしていました。

 

そこには
いろんな生徒がいました。

 

私が出会ったのは
読み書きに苦手意識を持つ
生徒です。

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ディスレクシアの生徒も
いました。

 

文字を正しく読めない。

(ふりがなを付けると
漢字は読める)

 

漢字を書くと
逆に書いてしまう。

 

そう、ちょうど
こんな感じです(86ページ)。

 

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これ、
発達障がいの一つ、
ディスレクシア
です。

 

ディスレクシアとは
失読症とも書いたりします。

 

文字を文字として認識できない。
文字が模様に見える。

普通に話もできるし、
理解も出来るのに
文字の読み書きができない。

そういった、
脳の機能障害です。

 

「読み書き」できない
(しづらい)という障がいです。

 

海外では割と有名です。

 

例えば、
ミッションインポッシブル』で有名な

トム・クルーズも
ディスレクシアと言われています。

 

台本を自分では読めないのです。

そのため、
誰かに読んでもらい、
セリフ一つひとつを
頭に叩き込んでいくのです。

 

その様子を見たことはありませんが、

きっと
ミッション・インポッシブルの
イーサンのような
集中力で取り組んでいるはず。

 

だからこそ、
あのクールな演技ができるのでしょう。

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トム・クルーズが克服したという病気とその方法についてまとめました!

 

ディスレクシアを扱った本に、

読めなくても、
書けなくても、
勉強したい

 

という本があります。

 

43歳でディスレクシアの診断を受けた
という著者の本。

 

小学生の頃、
みんなの人気者で
頭のいい少年。

 

ところが、
「読み書き」
だけができず、

クラスで立たされたり、
運動ができてもバカにされたり、

つらさを経験してきました。

 

中学生になると、
「読んだり書いたりしなくてもいい」
状態になれる

不良

の道へ進みます。

(確かに不良って、
授業中の教科書の音読、
頼まれませんもんね)

 

ツッパっていても、
「読み書きできない」
ことがずっとネックだったそう。

 

高校進学後も
すぐに退学。

 

居酒屋のバイト、
土木を経験していきます。

 

仕事は出来るし、
コミュニケーションもいい。

ガッツもある。

 

だからバブル期の
建築業界で頭角をあらわし

数社を経営する社長になります。

 

「読み書き」も、
部下にやらせればいい。

 

でも。

ずっと
「読み書き」できない自分への
いらだちを隠せなかったそうです。

 

バブル崩壊とともに、
会社も倒産。

 

タクシー運転手や
大工として
勤務を続けます。

 

離婚も経験。

 

再婚相手の
机の上にあった
「ディスレクシア」
の本を何気なく手に取ります。

 

突然、本を読みはじめ、
ぽろぽろ涙を流すオレを見て、
妻は驚いた。

「どうしたの?」

「これ、オレのことや。
・・・オレのことやねん」
(73ページ)

 

そう。

この瞬間に、
自分の生きづらさが
「ディスレクシア」
という障がいのせいだったことに
気付くのです。

 

「自分の努力が足りないからでも、
自分がバカだったからでもないんだ!」

 

この気付きは、
そうとうのものだったことでしょう。

生きづらさへの理解を。

この本を読んで、
ディスレクシアを持つ
人の困難・辛さが
リアルに分かるようになりました。

 

だからこそ、
文字を書けない人
文字を読めない人に対しての

自分の認識を改める必要を
感じました。

 

作文教室を
行うものとして、
自戒として・・・。

 

なお、この著者のサイトを
見るのも
ためになります。

 

成人ディスレクシア toraの独り言

 

ではまた!

 


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